昨年出版された写真集『EARTH SONG』。本に登場したギアナ高地での寺沢孝毅の取材風景が昨年12月31日、BS朝日の特集番組として放送されました。本年1月はNHK BSプレミアム『ワイルドライフ』で、寺沢撮影の天売島の自然番組が1時間にわたり放送されました。こうして寺沢が生涯をかけた仕事の一部がテレビで紹介されましたが、この写真展では北極から南半球まで全世界の取材のなかから、EARTH SONGⅡと題して、知られざる野生の生命や絶景を『OCEAN』をテーマにご覧いただく予定です。昨年に続く第2弾の圧巻の写真展示を、どうぞお楽しみに!
最後のお楽しみプログラムは、ウニ、ホタテ、タコ、エビなど、沿岸で揚がった鮮度抜群の海の幸。そうです、海鮮バーベキューです! もちろん座布団ヒラメも刺身にして味わいましたが、食べ切れるわけがありません!!海鳥の絶景を堪能し、絶景に紛れ込むゴミをできる範囲で回収し、海の幸をゲットし、舌鼓を打った3泊4日の「天売島海鳥塾」。海には多様な命が息づき、私たちは海に依存して暮らしていることを再認識できました。そんな大切な海が変わりつつあります。どうすれば海の豊かさ、美しい環境を持続できるのか、真剣に考えることができた4日間でした。
漁船で海に出て、釣り糸を垂らして漁業をプチ体験。釣りを通して魚を獲るということはどういうことか、考えるきっかけになるかもしれません。つまり、釣り針や仕掛けが海底の岩に引っかかり、海底ゴミになるのは釣りをやる上で普通の出来事。もっと大掛かりな漁業でも同じことが起こり得るのです。捨てなくても出てしまう海洋ゴミを、減らす工夫ができるのでしょうか?釣果は、ヒラメが3枚釣れ、最大は座布団サイズ。これには船を出してくれた漁師もびっくりしていました。(写真撮影の時だけマスクを外しました)
掲載した写真は、清掃場所のなかで最も深刻な海岸の様子です。手をつけられないほど、ありとあらゆる漂着ごみが見られます。海水より比重が重いものは沈んでしまうので、海中には膨大なゴミが沈んでいるのでしょう。太陽の紫外線や波などで細かくなったプラスチックが、海洋生物の体内に入り込み、やがて私たちの体内にまで入ってきて蓄積されていくのでしょう。いいえ、すでに人体のプラスチック汚染が始まっているかもしれません。7人で1時間拾い、10袋がプラごみで満杯になりました。
海鳥の絶景を堪能した後、海を漂うプラゴミを探して拾いました。ケイマフリがとまる岩場に、漁具とみられるロープが絡まっていたり、海岸線にはペットボトルをはじめ様々な容器が打ち上げられているなど、その深刻さを認識することができました。