すみません。
愚痴らせてください。
上海のロックダウンがいよいよ大きな波となり縫製業界に影響を与え始めています。
和装の私達に何が関係あるのか?と思っていました。
何もないだろうと。
しかし!
あったんです。
問い合わせが5・6件きました。
「七五三用の子供着物は縫えませんか?」
口をそろえたように問い合わせがきました。
他にも袷の仏衣であったり、すこし国内で仕立てると高くなってしまうそんなしたてばかり。
よくよく聞くと上海のロックダウンで出せなくて国内のあわせ物のいいお仕立て屋さんに依頼が集中しパンク。私達のような単衣を主に縫う仕立て屋にも声がかかるようになったようです。
「仕立ててほしい」
そう言われても縫子さんはコロナで減りましたし、初めての物は技術もない。知識を貯め、技術を磨くには時間もほしい。
そうお伝えすると、ほぼそうですかと電話を切られ、二度目のお電話はありません。
縫製工場の育成をする気はなく、即戦力でなかったら仕事の依頼はない。
だから沢山の縫製を手掛けてきました。
こんな時、なんでもできるようにと思って。
でも、まだまだ出来ないものがあります。
それはどうしても今迄機会がなかった物です。
海外に流れ国内には少ない物。
それが今国内に戻ってきていますが、チャンスさえ頂けない現状です。
と言っても、国内の需要は少し増えつつあり、お陰様で私の所も部門によっては夏までいっぱいの物もあります。
今迄助けて頂いた方にはきちんとお返ししたい。と思うから浮気はしない(笑)
マスクの時も言ってたのですが、
やはり今の国内需要の商品は+10%国産を増やすべきだと思います。
それはマスクも、車も、野菜も、服も全て。
結局、世の中リスクマネージメントがどうと言われてても、なんとかなると思われているんじゃないかとさえ思えます。
技術の流出も含め、きっと見直さなくてはいけない所まできていると思います。
国内販売される30億枚の服。
その半分は新品で破棄されると言われています。
(次年度に持ち越す物や、タグ替えで別ブランドで出される物もあり全て破棄ではありません)
その原因はファストファッションに原因があるとも言われてます。
もっと見直せばもっといいスタイルがあるように思いますが。
「だれにでも縫える」
「一般の方に縫製という過程で価値観はない」
えらい言われをしてきましたが、縫製はそんな簡単なものではありません。
縫製者がいないと形にはならない。
もう一度縫製工場って…?少し考えていただけたら嬉しいです。