【okudo中村舎改築リポート!】
中村舎を飲食許可を取るために、2022年1月10日から台所土間の改築工事が始まりました。
大工さんは、地元では腕利きと有名な西村さん。
材木は、いなべ市では1番大きいと言われる大兵材木店さんにお願いすることにしました。
できるだけ、地元の方の力を借りたい。
そんなメンバーの想いで、お願いしました。
西村さんは、御歳76歳。
それでも、若者より元気で1人で全ての作業をコツコツ。コツコツ進めていきます。古民家のリフォームは難しく、寸法が全然合いません。家は傾いてるし、柱も傾いてるし、でも水平をとっていかなくてはない。とても細かく、調整技量のいる作業ばかりです。
『こんちくしょー!』
『あかん!あかん!はまらんわ!』
えっ?!独り言??と思うぐらい大きな声で怒っている声が聞こえて、最初はビックリしました。
でも、そのうち西村さんがこの中村舎の家と対話していることに気がつきました。
どうしても上手くいかないところは、無理をしない。他の方法がないかと、ずっと考える。
その繰り返しで、なんと1ヶ月もたたない内に、1人で大工仕事を終わらせてくださいました!早いー!!
『こーいう家は、いらんことはしたらあかん。200年ずっとこのまま建っていることを大事にせなあかん。』その言葉がとても印象的でした。
そして、お茶を出す中でいろんな話を西村さんとしました。
『人間みたいな賢いものが、なんで人を殺し合う戦争なんかするんかわからん。なんで戦争の関係ない女や子どもが殺されやなあかんのや。人間という知恵の持つものは、そんなことはしたらあかんのや。食べ物もなくて死んでいく子どもがたくさんいる中で、戦争したり、食べ物を捨てたりすることはあかんのや。なんでこんな社会になっとるんか、俺には分からん。』
その話を何度も何度もされていました。その度に私は『人間ってなんなんだろう。』『平和な暮らしって、なんなんだろう』そんなことを考えさせられる深い会話が、私のとても大切な時間でした。
西村さんは頭が低く、全てのことに感謝させる方です。そんな素晴らしい西村さんに、中村舎の改築をお願い出来たことに心から感謝します。そして、そんな西村さんの息吹をたくさん吸った台所は、美味しい食べ物をたくさん作って、人を幸せする場所になること間違いなし!と思っています。
台所には、私が解体される築100年のお家から頂いてきた建具が、あたかも最初からそこにあったかのように、ピッタリ収まるように大工仕事が完成していました。西村さん、本当にありがとうございました!
そして、次は内装工事に今週から移っていきます。板金屋、クロス屋さん、水道屋さん、電気屋さん。だいたい来週中(2月16日ぐらいにはほぼ完成するそうです。
その前に!!壁を塗らなければ!!と2月6日(日)に急遽人を集めて、みんなで撥水塗装や水性塗装を約10人で1日がかりで塗りました。
マスキングテープで養生をして、下には新聞紙を敷き詰めて、ローラーの人、太ハケの人、細ハケの人で仕事を分担して、淡々と塗る。
これが、めっちゃめっちゃ面白い!!!
楽しく、真剣になりすぎて、何故か無口になってしまう(笑)みんなが黙々と塗る。ひたすら塗る。もっと塗りたくなるからどこが塗れるか探す。ちょっと乾いてはまた塗る。シンナー臭くても、外が大雪で手が悴んできても塗る。そんなみんなの力もあり、なんとか無事に塗り終えることができました!
そして、みんなでお昼ご飯♡
みんなの息吹。
みんなの手。
みんなの想い。
そんな温かい気持ちがたくさん詰まった中村舎になりそうです。
完成をお楽しみに!!
改築リポートはまだまだ続く!
okudo中村舎 山崎もとこ