2021/11/17 20:34

こんにちは。プロジェクトオーナーの小林駿です。

残り13日、もうすぐ10日を切る日数が見えてきて、いよいよ終わりも近いです。

最後までよろしくお願い致します。

今日は、昨日の続き。

実際に牧場業務を行わせていただいた際、どのようなお仕事をさせていただいたのかという事を書かせていただきたいと思います。

AM8時~ 業務開始

業務開始と同時に、馬房にいる馬達を順番に外へつなぎ、厩舎内の清掃に取り掛かります。

具体的には寝藁の入れ替え、飼葉桶の清掃、ボロ(馬糞)の掃除、飲み水の入れ替え等々、馬達が生活していく環境を綺麗に保つ事が目的です。

パークにいる子達すべての厩舎馬房が担当のため、この仕事だけでもかなりの時間がかかります。

AM9時半 10時頃~

乗馬レッスンの開始です。

5級だった私はパートナーのマリンを厩舎から引き、外に繋いだ後レッスン前の手入れ、自らが跨る鞍の準備(つけるのは先生がやってくださいました)までをまずは行います。

この時、毛並みの手入れ等を行うのですが、勿論悪戯をして来る子もいます。

マリンもしっかり自分に悪戯をしてきました(笑)

噛もうとする、身体を思いっきり揺らす、最終的には自分の脚で私の右足を踏んづけようとする程でした。(恐らくたどたどしい自分の手つきにイラついていたことかと思います。)

ですがそういう時優しくするだけではいけないのが、馬とのコミュニケーション。

悪いことをしたときはしっかり「駄目」と叱ってあげなければいけません。

勿論、大きい声で怒鳴りつけるなどではなく、しっかり低い声で諭すように「やってはいけない」と怒るといったことを先生からは教わりました。

このような事も、人間社会でひとつのコミュニケーションを取る能力の育成になっているのではないでしょうか。

そして乗馬レッスンに向かった後は、常歩から速歩へ、馬との呼吸を合わせるようなイメージでリズムよく立つ、座るを繰り返します。

最初のうちは手綱を引っ張り通しで馬に自分の気持ちが伝わりませんでしたが、鐙(自分の足を引っ掛ける場所)に深く足を入れすぎないことや、手綱を強く握りすぎないこと、馬のリズムをしっかりと聞く事などを教わり、初日から最終日までの3日間、みっちりご指導していただきました。

お昼休憩の後午後のレッスンを受け、その後はまた牧場業務に戻ります。

3時半から4時半にかけておやつの牧草ロールを馬房に入れ、その後次の日以降の牧草ロールを袋に詰める作業を行います。

詰めると意外と重く、乗馬で疲れている身体にはなかなかの重労働に感じることもありました。

そして16時半に、自分は終業。

泊めていただいた旅館の方が迎えに来てくださるといった形で1日を終えていました。

この乗馬研修中、パークの色んな子に接しましたが、やはり1頭1頭性格は違います。

飲み水の入れ替えは昼休憩の際もチェックして行ったのですが、それを入れ替えるときでも嚙む癖を持つ子は「馬房に入るな」と言わんばかりに嚙むモーションを向けてくることもありましたし

逆に馬房の横に行っただけで鼻先を摺り寄せてくる子もいます。(ナグラーダはそのタイプでした。食事中だけはこっちの事はお構いなしでしたが…笑)

ですが、そんな性格みんなひっくるめて、彼らと接した3日間はあっという間で楽しいものでした。

勿論悪癖をつかれ、先生がその場からいなくなれば途端にいう事を聞かなくなったりされるなど、楽しい事だけでなく大変な事もたくさんあった研修ではありましたが

机上でぼんやり考えるだけでは決して得られない経験や知識をたくさんいただけ、同時に馬と実際に接することの大切さを彼らに教えられたような、そんな研修になりました。

そしてこの研修で得た大きな考え方、それは「何事にも真剣に積極的に」ということ。

わからないことがあればすぐに聞く、興味があることは考え、行動する。

「なんとなく」で行動していれば、牧場や馬の事を考えるうえで失礼にあたるだけでなく、最悪人の命や馬の命にかかわります。

だからこそ、この引退馬支援を考えるうえでひとつの大事なことは「真剣に、積極的に取り組む」といったことではないでしょうか。

当たり前のことかもしれませんが、凡事徹底という言葉があるようにこれが一つの大事な事なのは間違いないと思っています。

これから様々な経験や、また新たな引退馬支援の形を見つけたりした時も、このことだけは心のどこかにとどめておきたいと思います。

ここまで自分が、クラウドファンディング開催まで経験した引退馬支援のお話をさせて頂きました。

明日からはまた、別のお話をさせて頂きたいと思います。

それでは皆様、また明日!