うたちゃんが失踪しました。インスタでは既に発表しましたが、今日で10日目になります。喜びに包まれたあの引き出し日から10日——生まれてからこのかた、散歩をしたことがなかったうたちゃん。引き取った当初は身がすくんで外で一歩も動けなかったうたちゃんが、小森ちゃんの毎日の献身によって外の楽しさを覚え、散歩を前に尻尾を振るようにまでなっていたとのこと。外で立ち止まって、トイレ(大)をするようになった変化に飼い主の小森ちゃんは喜びに目を細め、これから一緒にあれもしよう、これもしようとあれこれ夢を膨らませていた矢先のことでした。その日、小森ちゃんがトイレの始末をしようと、腰をかがめて地面に顔を向けている瞬間に事件は起こりました。うたちゃんが激しく体をふるい、身をよじらせたタイミングで、リードが抜けてしまったのです。一瞬の間がありました。小森ちゃんはうたちゃんを、うたちゃんは小森ちゃんを見ました。「うた...」小森ちゃんが小さい声で呼びかけたその瞬間、うたちゃんは走り出しました。山で生まれた野生の血が目覚めたのでしょうか。迷いなく、ピューッと、真っ直ぐに山へと疾走して行ったということです。失踪から毎日、小森ちゃんはうたちゃんを探しています。えいこさんと、愛犬たちも山を探しています。小森ちゃんは自営業をされている忙しい方です。ビジネスを切り盛りしながら、毎日、仕事の合間にうたちゃんを探していらっしゃいます。チラシも作って配っていらっしゃいます。うたちゃんの目撃情報は未だありません。特徴がある顔の犬です。切れ目が入った左耳も見つける大きなポイントになります。皆様の情報拡散とご協力をぜひよろしくお願いいたします。写真提供: えいこさん @eigoroo316 *************************************うたちゃん失踪というとても悲しいニュースの一方で、チームにとって大変に嬉しい出来事もありました。10月末日を持って、葛城家の犬達の家にいる50余頭、全員の去勢避妊手術が終わりましたことを報告いたします。既に去勢手術が終わった犬も数多くいたそうで、「手術をしなければいけない犬は思ったほどはいなかった印象」だと担当の獣医さんが話されていました。獣医さんからチームに届いた報告書はこちらです。クラファン当初から目指していた去勢避妊手術をほぼ全頭(山の犬を除く)に為し得たことはひとえに、とある獣医師のご協力のおかげです。近日中に諫早からはるばる佐世保の葛城家まで往診に来てくださるという確約までくださいました。スケジュールとしましては、1日で全頭の狂犬病ワクチン接種を済ませて、飼い主登録(現時点ではまだ行っていない)も行います。その1週間後に今度は混合ワクチンの摂取もするということで、見積書をいただきました。チームの夢が次々に叶ってきました。クラファン終了から約一ヶ月——長らくお待たせいたしましたが、チームからの収支報告と念願のワクチン接種等についての見積書も近日中にこちらで発表いたしますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。2021年11月2日
野犬 の付いた活動報告
ついにこの日がやってきました。諫早市の民家でドッグトレーニングをされているSさんが葛城さんの犬達に会いにきてくださったのです。じっくりと犬達の様子を観察し、記録をとり、飼い主としての葛城さんに寄り添った会話をされ、葛城さんもすっかり心を開かれた様子でした。一つチームが気づいたのは、犬達が以前より吠えなくなっていることです。これは、葛城さん以外の人間に徐々に慣れてきていると受け取ってもいいのかもしれません。そもそも、葛城さんに慣れている、ということは、人間に慣れる可能性があるという風にも考えることができます。Sさんも、「何匹か人慣れできそうな子達がいる」とおっしゃっていました。「焦らずゆっくり人慣れさせていきましょう。」と。Sさんは今後もお時間のある時にできる限りお手伝いをしていただけるということでした。お忙しい中、はるばる犬達に会いにきてくださってどうもありがとうございました!また次回をおまちしております。 * * * * *ご支援の輪は勢いを増しております。以前ドッグフードをくださったY様からなんと最新式の壁掛け扇風機3台と、トッピング用の山のような缶詰をいただきました。さらにY様のお友達のN様からもありがたいドッグフードが届きました。皆様、本当にどうもありがとうございました! * * * * *犬達の今後について取り組まなければいけない課題が日々、増えてきています。目指す頂は高く、到達するにはかなり険しい道のりです。本当に可能なのか?とチームで悩むこともあります。クラファン以前、私たちは犬の保護活動に関わったことはなく、ただ、友人である葛城さんの苦境を救うためにクラファンを立ち上げました。つまり、まったくの保護活動初心者でした。犬達を救いたいという思いは強くあれど、犬に関する知識が浅かったため、危なっかしく見える部分もあるかと思います。犬を深く知り、深く愛するご支援者の皆様から、ご心配の声や、お叱りの声をたくさんいただいております。大変にありがたいです。迷いが生じた時に、次に進むべき道を示していただき、本当にどうもありがとうございます。歩みは遅くとも少しずつでも確実に前進していきますので、どうか引き続きのご声援をどうぞよろしくお願いいたします。2021年9月5日Team Katsuragi
9月に始まる去勢避妊手術のために、このところ葛城さんは山に行くたびに犬を捕まえるようにしています。山の犬は全くの野生犬と化していますので、葛城さんを味方と認識こそすれ、近づいてはきません。最近では葛城さんの手から餌を食べるまでになったものの、それ以上は近寄らせません。ですので1回につき1匹連れて帰るのがやっとのようです。それでも山から連れて帰った子たちは合計3匹になりました。3匹のうち1匹に重度の皮膚病が見つかったため、病院で3泊し、今日退院しました。なぜこのタイミングで山の犬を家に連れてくるのかというと、去勢手術後、家で安静にさせるために、まずは家という別環境に慣れてほしいからだそうです。ところで山にはヒッピーという雌犬がいるのですが、この雌犬がかなりエッジが効いたキャラクターのようです。近寄らせない。触らせない。心を許さない。彼女に避妊手術を行わない限りは「これ以上犬を増やさない」という目的を果たすのが難しいのだということにチームは気づいてしまいました。最初から全てうまく行くはずがないことはわかっていましたが、やはり、乗り越えるべき山がいろいろありますね。ご支援者の皆さま、何かいいアイデアがあればご助言くださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。 * * * * * * * * * * * *一方、日曜日にはまたもや嬉しい出来事がありました。佐世保在住のFさんがご夫婦で葛城家の犬たちを訪ねに来てくださったのです。葛城さん以外の人間が家に来るというのは、犬たちにとっては大事件です。てんやわんやの大騒ぎ!家中の犬たちが一斉にほえたている中で、葛城さんはまずは犬たちを紹介して、一同は老犬クライ(16歳)の所に向かいました。旦那さんはクライを長い間撫でてくださったのだとか。犬たちの未来のために大きな一歩をくださったFさんご夫婦に心より感謝いたします。葛城さん以外の人間を警戒する犬たちから、人間に慣れている犬へ。そしていつか、特別な1匹として家族に迎えられる犬へ———道のりは遠いかもしれませんが、諦めずに少しずつでもそのゴールに近づけていけたら。2020年8月31日TeamKatsuragiドッグフードのご支援⇧ Fさん、どうもありがとうございました!
葛城さん曰く、幸せを感じる瞬間の一つは、山盛りのドッグフードを見る時なのだそうです。ああこれでしばらくこの子達を食べさせることができると安心するのだとか。そんな葛城さんに昨日、ご支援者の方からドッグフードが届きました。36kgもの大量のドッグフードに葛城さんは感激で目を細めていらっしゃいました。Y様、本当にどうもありがとうございました!何をしたらいいのかどう動けばいいのかわからぬまま、とにかく始めてみようと見切り発車したクラファンでしたが、いざ始めて見ると、ご支援者の方からの温かい励ましのお言葉、ご提案、ヘルプのお申し入れなど、いざというときにこれほど多くの人が手を差し伸べてくださることに気づかされ、葛城さん共々、チーム一同、感動で胸が熱くなっております。思いつくこと、できることは全てやっていきたいと感じております。引き続きの応援をどうぞよろしくお願いいたします!2021年8月28日teamkatsuragi
今日、葛城さんは山の犬たちにノミとダニ予防の薬を餌にまぜてあげました。全員しっかり食べたそうです。帰宅後、葛城さんに現在の心境を伺うことができました。チームが葛城さんに聞きたかったことは、犬の今後についてです。61匹の命を20年間繋いできた葛城さんですが、以前にも触れたように里親に出すことについては過去のトラウマからためらいがありました。ですが今日、葛城さんの本音を聞くことができました。里親に出せる犬は全て出したい。広い世界を見せてあげたい。第2の幸せな人生を生きてほしい。犬と良きパートナーになる人を見つけてあげたい。葛城さんは何度もそうおっしゃいました。なんという素晴らしい変化だろう!とチームは感動しました。ですが、葛城さんは寡黙な方なのでひょっとしたらずっと何年も頭のどこかにあった思いなのかもしれないとも思いました。里親に出したいというお気持ちをしっかり確認した後に、葛城さんはこう付け足されました。「まずは人に慣れてからやろうね。」そうです。彼らは野生犬とその子供たち。新しい家族として里親の方々に迎えられる前に、まずは葛城さん以外の人間に慣れる必要があります。そこで支援者の皆様にお伝えします。これからteamkatsuragiは、本格的に野生犬トレーニングの道を模索したいと考えております。地域のトレーナーさん達と提携して犬達に明るく楽しい第2の人生を与えてあげたい。この目標に向かってこれから邁進していこうと思います。トレーナーの卵さん達もぜひ、ご連絡くださいませ。以下が連絡先になります:インスタ:@team_katsuragi2021eメール:teamkatsuragi2021@gmail.com2021年8月21日teamkatsuragi