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ギャラリー、バーが併設!神戸唯一の、デザイン&アート専門書店をオープンします!

神戸のデザイン事務所が地元の街でデザインとアートの専門書店をオープンさせます。 開店予定のビル内では、書庫バー、ギャラリー、コワーキングスペースも運営しています。 アートやデザイン、様々な分野の方々が集い、交流する、書店にしたい。 街の人や物、情報の「storage(貯蔵庫)」を目指します!

現在の支援総額

1,442,000

288%

目標金額は500,000円

支援者数

109

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2017/10/06に募集を開始し、 109人の支援により 1,442,000円の資金を集め、 2017/11/26に募集を終了しました

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現在の支援総額

1,442,000

288%達成

終了

目標金額500,000

支援者数109

このプロジェクトは、2017/10/06に募集を開始し、 109人の支援により 1,442,000円の資金を集め、 2017/11/26に募集を終了しました

神戸のデザイン事務所が地元の街でデザインとアートの専門書店をオープンさせます。 開店予定のビル内では、書庫バー、ギャラリー、コワーキングスペースも運営しています。 アートやデザイン、様々な分野の方々が集い、交流する、書店にしたい。 街の人や物、情報の「storage(貯蔵庫)」を目指します!

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 神戸・元町のど真ん中にまもなく産声をあげる、デザイン&アート専門書店「storage books kobe」。書籍の仕入れ代金として、ここ「CAMPFIRE」上でクラウドファンディングをおこなっています。キャラクターデザインの第一線で活躍されている、株式会社オコサマスター代表・程 亮介さんも、その支援者のひとり。

11月24日からstorageに併設するギャラリーで個展を開催されます。今まさに作品づくりの真っ最中で、出展作品を携えてインタビューにお答え頂きました。

ここでは書ききれないほどの数々の作品を手掛けてこられた程さん。実は神戸育ちで、現在は地元に拠点を移して活動中なのです。年齢やフィールドは違えど、プロジェクトの発起人・濱さんとは、互いに良い刺激を受けているそうで…。これまでの歩みから、「storage」への期待、はたまたちょっとプライベートなことまで。濱さんも聞き手にまわり、お話をうかがいました。

 

現代美術から、デザインの世界へ
30歳で、独立の扉を叩く

 

ー程さんの、これまでの歩み…というと壮大なスケールですが、プロフィールをお聞きしてもいいですか?

程:はい。ギャッとまとめてみますね。神戸で育ち、大学は多摩美術大学の絵画科油画専攻で現代美術をやってました。卒業してからは、“自分探し”をしたいなと思った。僕は半分中国人で半分日本人、当時は一体何人かわからなくなって、もう一つの祖国中国に行ってみようと思ってバックパッカーしていました。帰国してうからは作品作りをして、銀座の画廊とかの企画展も決まってた。そんなときに阪神淡路大震災があって実家が無くなり…。僕は長男やけど、東京に住んでて作家活動してるから金なんて無いわけですよ。一方、うちの妹は当時、西宮で准看護師(やったかな?)。電話で「助けに行こうか」って妹に言うたら、「来ても邪魔」と。好きに現代美術をやってる場合じゃないのかもしれないな、と思った結果がデザインやった。

 

ーそこからいきなりデザインの仕事、ですか?

 

程:金稼ごうっていうのがまずあったから。当時は新しいかっこええデザインをする錚々たる大先輩方が「原宿にかっこいい事務所があってポルシェに乗ってるらしい」という噂を聞いて(笑)。うわ、デザインって儲かるんや!って単純に思った。さて、じゃあデザインで何をしようかな、と。当時「バーチャファイター」っていうゲームがあって、初めて見たときに「うわ、ポップアートが動いてる!」って衝撃を受けてまた単純に「これをやろう!」と。当時はパソコンなんて個人で買えるような代物じゃなかったから、「ゲームを作ってる会社に行ったら勉強できて、お金ももらえるからいいんちゃうかな」と思って、コンビニでバイト情報誌を買ってみた。そしたら左ページの左上隅にソニック(セガのキャラクター「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」)がお馴染みのポーズをとって載ってた。結果、セガの子会社に入社。コンピューターを覚えられるかもしれへんと思って受けたら入れた。それから一年後に3Dの会社に移ってといった具合の20代。

 

ーその後に、独立されたと。

 

程:うん。色々なゲーム作ったけど、ゲームの最後にクレジットが出て来るでしょ?でも、読めるか読めないかぐらいのこんな小さい字でしか出ないのがなんか寂しいなと思って、またまた単純に自分の看板背負いたいなと。当時30歳(1998年)の時に右も左も分からないデザインの世界で「有限会社フリフリカンパニー」を立ち上げたんですよ。ホンマに何にも知らんとほぼ勢いで。でも、始めるからには何かに特化する売りを作らなアカン。当時はクラブカルチャーやストリートカルチャーから、当時のボクより更に若いグラフィックデザイナーがどんどん出てきてた。そりゃもうボクには出来ないかっこええデザイナーたちがね。でもボクは30歳、しかもクラブなんて行ったことなかった。彼らみたいなグラフィックでかっこいいことしても負けるなと思って…、

 

ーそれで、どうされたんですか?

 

程:自分に影響を与えたものは何なんかをじっくり考えた。小さいころから漫画やアニメが好きやったから「キャラクター」を取り入れようと決めた。その中でも手塚治虫大先生が大好き。手塚治虫大先生が描く“線”がとにかく色気があって艶めかしく素晴らしい。原稿何万枚も描いた漫画の神様やから描ける“線“なんやろね。その“線“を研究した。

 

色彩はディズニーを研究した。キャラクターに加えて、グラフィックデザインを合わせていこうと。影響を受けてるのが「The Designers Republic」(英)のデザインチームなんやけど…濱さん知ってるよね?

 

濱:はい。

 

程:キャラクターとグラフィックデザインをMIXしたものにPOPを掛け合わせたのがボクのスタイルだと決めた。キャラクタを前面に出してデザインで新しいことができないかなと模索していった。以前ゲームを作っていた経験もあって、任天堂ゲームキューブのゲームソフトをゲームデザイナーの西健一さんに誘われて一緒に「ギフトピア」というタイトルを作った。現在の任天堂switchみたいに売れていなかったゲームキューブやったけど、売り上げは10万本ぐらいで残念やった。でも、今でもギフトピアを愛してくれているファンがいるのでボクはとても誇りに思っている仕事のひとつ。いろんな仕事をさせてもらってキャラクターは言葉の壁や世代の壁を越えられることを知った。それで、もっともっと外へ出て行こうと。

 

 

会社の解散、東日本大震災…

 

程:「フリフリカンパニー」は、特に海外から受けが良かった。

 

ー国内よりも、ですか。

 

程:フリフリカンパニーのウェブサイトを毎度実験的なものを作っていた。それが国内よりもインフラが整っているヨーロッパなどで面白がられとったみたい。海外の展示や出版物によく参加したり、ドイツの出版社から作品集も出してもらったりしてた。でも、永遠に続くもんはなくて9年前に解散したんよ。無念な終わり方やった。まぁ~、色々ありますわ。ちょうど40歳のときかな。会社解散があり、プライベートもバタバタして父子家庭に。ボクと息子のてんやわんやな生活が始まった。そしたら東日本大震災…。

 

ー2011年のことですね。

 

程:津波の恐怖は大きかったけど、東京在住のボクには原発事故が一番恐怖やった。すぐに西へ逃げないと!の一心で保育園には当分休みますと伝えて、息子を連れて新幹線で神戸の実家に逃げ込んだんです。しばらく神戸の実家で世話になっていたんやけど、東京に家もあるんで整理しなアカンなってことで一度戻り、神戸へのUターンを決めた。あの当時の東京の放射能恐怖症みたいな不安感って子供にも伝染するんよね。自分の仕事云々もあるけど、息子にとってボクの不安感がダイレクトに伝わる生活を続ける環境は良くないなぁと。

 

神戸に戻って来たものの…仕事がない?

 

濱:こっち(神戸)に帰ってきた直後って、どんな生活してたんですか?

 

程:仕事ないよね。

 

ーそれは困りますよね。

 

濱:JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会)に来たのも、その頃ですか?

 

程:その頃やね。こっちに戻って来たけど、関西のこの業界に誰も知り合いおらへんから、どうしたもんかとホンマに悩んでた。このままじゃダメだと思い、業界の先輩にJAGDAを紹介してもらって正会員になったんよ。出会いを求めてね。

 

濱:そのJAGDAの兵庫支部で、新人さん歓迎会みたいなんがあって、みんなが「どんなんやっとるん?」とか聞くわけですよ、「新人さん」に。そこで初めて程さんからiPadで、過去に手がけた動画とかCMとか見せてもらったら、「これはドえらい新人来たでー!」ってなって。新人というか、みんな「なんでトップクラスの人が神戸に!?」みたいになって(笑)あれは衝撃やった。メンバーが急になんとなくよそよそしくなった気がして(笑)

 

程:神戸の仕事あればやるんやけど未だに何もないなぁ。2011年にUターンしてもう6年経ってるけど東京の仕事と海外の仕事しかしてへん。神戸の仕事ってどこに声を掛けたらええの?ホンマに知りたいわ。

 

濱:よく僕に、「どうやって仕事受注してんの?」って聞いて来ますもんね。

 

程:うん。毎度本気で聞いてるよ!

 

濱:クライアントとの物理的な距離が近いからっていうのもあると思うんです。程さんは今後、神戸に拠点を作ろうとか、事務所構えようとか、そういうことは考えないんですか?

 

程:儲かるんやったらもちろんすぐ事務所開くよ。でも、仕事が入ってくるかわからんのに事務所借りたってアカンからね。人も雇わなアカンやろし。ボクの仕事の仕方が超絶ハードやから、人を雇うの難しいかもね。ボクは仕事をしていると実存が証明出来てホッとするから、ハードでもなんでもいいんやけど、ほかの人には強要出来んからね。

 

 

「アクション起こさんかったら変わらへん」

 

程:実は3年前、濱さんにはおいたをしてまして…

 

濱:(笑)程さんが20代の頃の現代美術の作品がすごく好きで。仕事ではない「作品」を見てみたいと思って個展のお誘いをさせてもらったんです。半年前には会期は決まっていたんですけど、会期の3ヶ月前くらい前に台湾で展示が入ったんですよね。

 

程:そしたら、台湾で作品が全部売れちゃって(苦笑)。

 

濱:程さんったら悪ぶりもせず「絵が全部売れたでー(嬉)」みたいな(笑)。それから会えずじまいで。で、次の年ですかね、来てくださったの。

 

程:ギャラリーでのパーティーに菓子折り持ってそーっと、詫びに来たんです。その節はホンマに申し訳ない。ボクの人生反省多いな~。仕事に関してはなかなか頑張ってると思うんやけどね…。

 

濱:(笑)

▲2015年の個展「宝宝-PAOPAO-」の様子

 

▲2016年の個展「Rock you, and love you.」の様子

 

程:そうそう、最近はインスタを始めて作品をアップしているんやけど、自分よりずっと若い人気のクリエイターさんが「程さん、キレッキレっすねぇ」とコメントくれて、なんかめっちゃ嬉しかってん。話が飛んでごめん。

 

濱:自分の作品が、古くなっていくんじゃないかなって思いますもんね。

 

程:せやねん!ホンマ怖いよ!己との闘いよ!

 

濱:横尾忠則さんとかもそうですけど、続けてたら一周回って新しい世代と合流するんですかね。続けて発表し続けると、若い世代と合流するというか。

 

程;テーマを探して新しいことをし続けようともがいてる。濱さんとの関係もそうやけど、(濱さんは)よういろんなことするでしょ?ようやるな、凄いな、パワーあるなと毎度感じる。そのパワーを見て「あぁ、自分はもっと頑張らなあかんな」と良い刺激をもらってる。

 

濱:そう言っていただけると本当に嬉しいです。前年と同じ年を過ごしたら、このまま何年も代わり映えしない時間過ぎていくんちゃうかなって。だからいつも新しいこと思い浮かべたり。次何やろう、何やろうって。そうしないと置いてきぼりになっちゃうかもって、常にビビりません?

 

程:ボクは仕事をしてないと不安で死んじゃうんですよ。仕事をし過ぎるとたまには休みたくなるけど、ボチボチ上手くやってる。あと20年、70歳くらいまでかな、こんな感じで仕事できるの。死ぬ間際までずっと作り続けたいけど、実際どこまで出来るか…。残り20年くらいやと思ったら、今出来ることは今やらんと!時間が惜しい、まだいつでも死ねるほどの作品を残せてないから頑張らんと。せや、ここの本屋がオープンしてから、本作ってみようかな。

 

濱:僕は、あの紙(今回の展示で使う特殊なホログラム紙)でアートブック作りたいんです。新聞紙大のアートブック、いいと思いません?

 

程:ホログラム紙でアートブックええね。いくらかかるやろ?それとボクもずっと作ってみたいなと思っているものがあって、ボクの仕事ではちょっと変わったペン画のキャラクターイラストを1冊にまとめたいなって。

 

濱:いいですね!一緒に形にできたらいいですね!

 

程:以前ファッション誌KERAに連載してた作品があって、一年ちょっと文章と挿絵を書かせてもらってた。連載終了からだいぶ経って女子美術大学の非常勤講師してる時に、生徒から「KERAで読んでてあのキャラ好きだったんです」って言われて嬉しかったな。当時描いた良いなと思える絵と、新規に描き起こす絵を合わせて、ストーリーを想像させられるような本を作ってみたいなと。原画はギャラリーで展示して、本も販売できたら最高な気分やろうな~こんな構想が浮かんだのも、濱さんがクラウドファンディングで本屋を始めたのを知ったからやで。

 

濱:うまいこと言うてくれるなー(笑)

 

程:本心。クラウドファンディングをしているのを知って、ここで手を貸さんかったらアカンやろと思ってすぐに協力した。またこうやって、パワーをもらえるしね。毎度若いのに凄いな、冒険してんなと感心する。当の本人には不安もあるやろうけど。でもこうやって新しいことを始めるのは意味があると思う。これからも続いて欲しい。

 

濱:アートワークとか本とか、いつしか買わないようになったじゃないですか。学生の時は、元ブルーマークの菊池敦己さんにすごく憧れて。ギャラリー持ってて、アーティストの画集を出したりしてたじゃないですか。しかも飲食もやりながら。気づけばただひたすらそれを追いかけているだけなんですけど。

 

程:濱さん結婚してなくて良かったですね。しとったら怒られるかもしれへん。

 

濱:(笑)。そうですね、「もうやめてくれ!」て。

でもその分、スタッフには本当に助けてもらっています。フリーランスの時のままじゃダメだって。ついつい前にでちゃうんですけど、僕自身も変わっていかないと新しいことは実現できないですよね。

 

程:やっぱり自分からアクションを起こさんかったら変わらへんよね。自分も変わらへんし、周りも変わっていかへんからね。

 

ーインタビューにお答えいただきありがとうございました!

Interviewer & Writer MAIKO HARADA

Photo: AKIHIRO HAMA [Kobe Design Center Inc.]

 

程亮介個展「地獄」

https://www.facebook.com/events/1847946528830508/

http://sanseido-gallery.com/tei2017/

2017年11月24日(金)〜12月3日(日)

12:00-18:00 ※水曜休廊

 

OKOSAMASTARウェブサイト

http://okosamastar.com

 

今回はクライアントワークではおそらく描く機会がないテーマ「地獄」で作品を制作しました。ベースとなる作品はJAGDA兵庫のフリーペーパー企画「しるしてんvol.2 地獄」となっています。会期中、数量限定で「しるしてんvol.2」の配布をする予定です。
オープニングパーティーについては後日掲載したいと思います。
皆さまのご来場を「地獄」でお待ちしております。
よろしくお願い致します。

 

SANSEIDO GALLERY
〒650-0021
神戸市中央区三宮町3-1-16三星ビル3F南室
定休日 水曜日

http://sanseido-gallery.com/

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