2021/08/15 17:26

こんにちは。中川食肉の中川大輔です。 

相州牛はこだわり抜いたエサ、手間を惜しまない飼育体制、自然豊かな地での放牧飼育の中で育て上げられることによって、数々の賞を受賞するような上質なお肉となります。

相州牛がどのようなこだわりを持って育てられているのか、なぜこんな上質なお肉に育て上げることができるのかを今回はご紹介させてください 。

長崎畜産の長崎さん(写真左)と中川食肉の中川大輔(写真右)


神奈川県唯一の放牧飼育。自然豊かな環境でのびのび育つ相州牛

一般的な肉牛は、一度牛舎に入ったら、外を走りまわる事は脱走でもしない限りほとんどありません。

相州牛は南足柄市怒田という自然豊かな地域にある長崎牧場で育てられています。

この農場の約半分の面積が運動(放牧)場として使用されています。飼育初期から約12ヶ月齢位の※若いうちに、この運動場に放たれています。牛同士が戯れて走り回ったり、時にはよく歩かせる事で足腰が強くなり、大きな身体をしっかりと脚で支えられる健康的な牛に育っていきます。

※身体が大きくなってから運動させるのは、転倒やケガのリスクが大きくなる為、若いうちによく運動させて、健康的な体づくりをする事がとても大切です。



牛も人間と同じ。こだわりの「炊きエサ」

現在の畜産農家の多くは自動給餌( 機械でエサを与えること )を採用しています。

自動給餌では細いパイプを使ってエサを送るため、乾いているものでなければエサを送れません。そのため飼料メーカーが作る家畜用の一般的な配合飼料と乾燥稲藁などの粗飼料しか使うことができません。

相州牛の餌には、近隣にあるアサヒビール神奈川工場から出た「ビール粕」や豆腐企業から出る「豆腐粕(おから)」瀬戸酒造店の「酒粕」など粘質なエコフィードもブレンドしています。

更に、米や麦の炊き餌も使われています。この餌は長崎牧場のスタッフが、人間が食べるのと同じ様に、毎日丹精を込めて大きな窯で米や麦を炊き上げています。

炊いている大釜の近くに行くと、まるで炊き立てのご飯の時の炊飯器からしてくる様な、とてもいい匂いがします。

私たちがお米や麦を炊くことで消化しやすくしているのと同様に、牛も生麦や生米ではなくきちんと炊いて与えた方が消化、吸収がとても良くなります!

愛情と手間を惜しまぬ飼育体制。500頭の牛を8人がかりで育て上げる

飼料の自動配給を取り入れている牛舎は1,000頭を1人で管理できると言われています。 

しかし相州牛の長崎牧場では500頭を8人がかりで世話をしています。肉牛は1頭で1日に約30㎏の餌を食べます。500頭分となれば15,000kg(15t)ものエサが必要になります。生後2ヶ月の小さい牛なども同時に飼育しているので、実際にはもう少し減りますが、とても膨大なエサの量です。例えるならば大型トラック一台分位の量です!


相州牛は自動配給機ではなく手作業で365日、牛に飼料を与えているため、通常の飼育よりも手間と人的コストが掛かっています。それほど、手間と労力が掛かることなのです。生産性だけを求めたら、とても非合理的かもしれません。 しかし、これだけの間と愛情をかけるからこそ相州牛は美味しい牛肉になるのです。


                       

・長崎畜産、長崎牧場について

神奈川県南足柄市で3代にわたり肉牛の飼育を行っています。

長崎牧場では先々代より本格的に肉牛の飼育を始め、現在では和牛と交雑牛あわせて約500頭を厳重な管理のもと育ており、その規模は神奈川県で2番目の飼育頭数を誇ります。半世紀以上、肉牛飼育に携わってきた長崎牧場のこだわりは、上質で味の良い肉を作るための飼育環境と餌の配合にあります。

県内で唯一の放牧飼育を行っており、自然豊かな環境を活かして、のびのびと健康的な牛づくりに取り組んでいます。また上質の肉を作るために、餌は独自の配合と工夫により、牛の体調や生育具合により、きめこまかい調整を行っています。

長崎畜産の長崎さん、3代目(写真左)と2代目(写真右)


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