2021/10/26 10:43

仏像を作るのには様々な材料がありますが、今回は檜を選び、その中でも最高峰の木曽檜にしました。

冨田仏師と木曽まで選びに行ったのが10年ほど前になります。ちょうど伊勢神宮の遷宮や名古屋城の改修工事などで木曽檜が高騰している時期で「一本〇〇〇万円」(高級車が買えるほどの値段)という価格に驚きました。

とても予算的に無理だと諦めておりましたが、仏師さんから「雷が落ちて立ち枯れした、この木が良いと思います。」と勧められたのが今回の観音様になる檜でした。

折角なので高級な方がよいのでは?と尋ねると「立ち枯れした木は他の建材では使えません、その木を仏にするのが私の仕事です。雷が当たるのは仏が宿った証ですよ」

と説明を受けました。

ただ、木を割ってみるまでは中が使えるか分かりません(笑)という一抹の不安はありましたが、これも仏縁だと信じて購入し運んでもらいました。

材木を漬ける海へと。