2024年8月末。中山道尾根付近で土砂崩れが発生。
台風10号で1週間続いた大雨の影響が大きかったようです。
土石流が線路を飲み込み、旧18号へと流れてしまいました。
現在、線路周辺の復旧工事が行われています。
上記に伴い、廃線ウォークのコースを変更。
峠越えを楽しみに、ご予約いただいた皆様申し訳ございません。
今年の秋は、往路は峠の湯ー熊ノ平間を下り線、復路は上り線or遊歩道アプトの道を選べるコースで実施します。
▲上毛新聞 9月18日掲載
ここからは、今回わたしが感じたこと、考えたことです。
悲しさ、悔しさ、歯を食いしばる思い、たくさんありました。
その反面、やるぞ!!という思いも、もちろんあります。
ただ、被害の規模が大きく、ショックも大きかったです。
復旧工事に向けての関係者による現地確認や、方向性が定まるまで、
SNSなどで拡散しないようにしました。
皆様へのお知らせが遅くなったこと、お詫びいたします。
2020年3月に設置してもらった中継信号機が土砂に飲み込まれ、電柱もろとも流され、変わってしまった景色を見たとき。
2019年10月に台風による中尾川の増水・氾濫で下り線9号トンネルが被災した時と違うことが、いくつかありました。
関係機関の多くの方が、廃線ウォークについて心配をしてくれました。
2019年の時点では、開始から2年目で為す術がありませんでした。
この経験から、活用だけでなく保全の体制を整備するために「サポーター制度」を立ち上げました。ひとりで出来る限界を考えて、悩むのではなく、多くの方に力を借りることが出来ることが、とても有難いです。
サポーターの皆様、廃線ウォークに参加してくれた皆様、碓氷峠の鉄道遺産群を世界遺産登録を目指すポジティブな動き、多くの方のおかげで、復旧に向けた動きがハイスピードで進んでいます。
本日、2024年9月30日。
信越本線 横川ー軽井沢区間、廃止から27年。
2019年から毎年、9月30日は下り線で横川から軽井沢へ行く廃線ウォークを実施してきました。今年は峠を越えられませんでした。
あの場所で感じることが出来ること。
トンネルを抜けて、峠を越えて見える景色。
特別なものなのだと、改めて思いました。
また、たくさんの方々に峠を越えてもらえるように。
私たちが、いま出来ることを続けていきます。
「碓氷峠 廃線ウォークサポーター」再募集いたします。
サポーターヘルメットをご購入いただき、活動にご参加ください。
毎月第一土曜日に活動をしています。年一回の参加でも大歓迎です。
下記より、ヘルメット予約をお申し込みください。
https://annakacity.thebase.in/items/91097256
現在、復旧工事が入っているところ以外にも、土砂が流入しています。
上り線4号トンネルー上り線3号トンネルを越えて、熊ノ平の場内にまで流れ込んでいます。
土砂の撤去に皆様の力をお貸しください。
現在、復旧工事が行われているのは、
上り線4号ー5号区間+下り線5号ー6号区間です。
こちらは、線路上の土砂を撤去する工事ではなく、
上り線の北側(山側)に溜まった土砂を撤去し、本来の川の流れにする工事です。
この工事が終了したのちに、線路上の土砂および流木などの漂流物をどうするか・・という現地確認を再び行い、検討をしていくことになりそうです。
渇水期になる冬の間に、どうにか・・・と、
個人的には思っています。
2025年の春、木々が芽吹くなかを、
皆さんと一緒に歩いて、
峠を越えることができますように。
一般社団法人 安中市観光機構 / 上原将太