彌彦愛國プロジェクトへのご支援、大変ありがとうございます。
目標額を達成することができ、心より感謝申し上げます。達成以降もご支援いただいていることに関係者一同、大変熱いものがこみ上げてまいります。初年度のみならず二年目以降の超長期熟成保管の予算として活用させていただきたいと思います。
今回は彌彦愛國を生み出した有志のお一人である羽生雅克(神社門前 酒屋やよい店主)さんよりのメッセージをご紹介させていただきたいと思います。
弥生商店 羽生雅克
私は彌彦愛国プロジェクトの創設から関わらせていただいております。
当初はまだどんな形になるのか、どんな方々の手で造られていくのか、手探りの中で始まり、本当に形になるのかさえも不安な時期もありました。
しかし、醸造元の弥彦酒造 大井源一郎専務を先頭に、書家田中藍堂氏、JA弥彦支店の皆様、栽培農家の皆様、やひこの里の皆さん、地元旅館、料飲店の皆様、東京農業大学醸造微生物学研究室 門倉利守准教授様、そして村内外の消費者の皆様、多くの方々のご協力をいただき、その方々の郷土への愛情、地元の「弥彦村」への想いに支えられて全量弥彦産の酒造りが形になったと感じております。一つの酒造りの中で、これだけ多くの方々のお顔を思い浮かべることができるお酒は、そう多くないと思います。
私の人生の中で、この全量弥彦村産の酒造りのプロジェクトに関わらせて頂けたことは地元の酒販店という立場だけではなく、日本酒に携わる日本人として大変な“誉”であり、大きな喜びを感じております。これからも彌彦愛國を通じて携わっていただいている多くの方々と喜びを分かち合いながら、彌彦愛国の魅力、地元弥彦村の魅力をお伝えさせていただきたいと考えております。
これまで弥彦村は酒造りが行われている、蔵元が弥彦にあるということも知っている方が少なかったと思います。弥彦山の周辺には6つの蔵があり、その中でも弥彦酒造は最も小さな規模で、市場でも流通が限られていました。
この取り組みが始まり、農家の皆様を始め多くの方々が“弥彦の酒は旨いよね!”、“うちの地元の米で造られているんだ!”と自分のことの様に、嬉しそうにお話いただく機会が多くなったと思います。人のつながりで出来たお酒です。小さな村内の酒が、多くの方々を繋ぐ“呼び水”になったと感じています。酒米は地元で造られている、蔵元が近くにある、酵母も水も地元のものでラベルも手作りで造られている。地域の方々に、今まで以上に地元「弥彦村」の良さに気づいていただき、誇りに感じて頂けるようになったのではないかと感じております。
この10年。簡単ではありませんが、毎年米作りに取り組んでいただき、蔵元に「彌彦愛國」を醸していただき、そしてお客様に支持していただく。毎年新たな挑戦があり、多くの方々の協力で何とか続けてくることができたと思います。
次の10年。もっと多くの方々に知っていただければと思います。「おらの村には彌彦愛国って酒があってな・・・。」そんな風に自分達の子供や仲間が話したり、稲刈りや、祭後の直会で楽しんだり。一言で言えば酒造りのプロジェクトですが、地域のつながりや、故郷の田園や景色が守られる一助として続いて行って欲しいと願っています。