本プロジェクトは、日頃から私たちHOOPに共感いただいている方々だけではなく、今はまだ繋がったことのないコーヒーが好きな方、キューバが好きな方たちとも一緒に、長期的に育みたい物語です。
世界を変える挑戦を、私たちとともにしましょう。
はじめまして。HOOPです。
私たちHOOP(フープ)は、コーヒーで世界を繋ぐことをテーマに、2014年11月より小川博章と山田彩音と後藤将の3名でビジネスを開始しました。
最初の3年は、世界中で同じ思いを持つロースター・カフェ(自家焙煎をしているカフェ)と繋がるために、サンフランシスコ、ニューヨーク、ポートランド、メルボルン、シドニー、アムステルダム、パリ、ベルリン、オスロ、コペンハーゲンなどの、コーヒーカルチャーが盛んな世界各地を旅しながらビジネスを展開してきました。
Four Barrel Coffee in San Francisco 2014.02
Bocca Coffee in Amsterdam 2016.08
Coffee Collective in Copenhagen 2016.12
Kaffa in Oslo 2016.12
また、これまで3年間で数々のイベントやタイアップ企画を、URBAN RESEARCH 、SHIPS、Yahoo! Japan、小田急エージェンシー、LOGOS 、patagonia様など、その他にも数多くのブランド、企業様と実施して参りました。
URBAN RESEARCH DOORS×HOOP
SHIPS Days×HOOP
Patagonia Surf×HOOP
LOGOS×Odakyu Agency×HOOP
その他これまでの活動については、HOOPオフィシャルブログをご覧ください。
今回のプロジェクトで応援したいダニエルとの出会いは、私たちが創業から描いていた夢の1つでした。
私たちが、創業当時から描いていた夢の1つがコーヒーの生産者と繋がることでした。
生産者さんと繋がることで、コーヒー豆とともに、生産地の特性(土壌、気候、地形)、歴史、文化をはじめとし、それらを育む生産者さんの暮らしや哲学など、ひとつひとつのコーヒーの個性を織り成す物語と繋がりを提供したいという思いからです。
2017年5月。最初の国をキューバに決めて、今年の5月に初めてキューバを訪れました。
旅の予定は白紙でした。
なんの先入観も持たずに、事前知識もない状態で、あらゆる人たちに私たちがキューバで成し遂げたいことを話すことで、自ずと繋がっていくと思っていたからです。
誰かと繋がる度に、ビジョンを語りました。すると、なんの印もつけていなかった地図に、どんどんマッピングされていき、自然と答えへと導いてくれるようでした。
その旅の中で、奇跡的に繋がることができたのがキューバ中部(シエン・フエゴス)の生産者さんダニエルです。
農家の息子として生まれたダニエルが、30年前に独り立ちして建てた農園が「ダニエル・ベラ・フィンカ」です。ダニエルの美しい農園という名前に相応しい、私たちにとってこれほど理想的な農園はないと思える運命的な出会いでした。
通訳もいない、スペイン語も話せない私たちが、偶然出会った道行く人に案内してもらい、繋がることができた理想的なコーヒー生産者ダニエル。
私たちはスペイン語を話すことができませんでした。
しかし、あらかじめ準備しておいた私たちの考えをまとめた資料を手渡したとき、ダニエルの顔からは自然と笑顔があふれてきました。言葉はわかりませんが、私たちを歓迎してくれていることは、表情や態度から伝わってきました。
次回は私たちの夢やプロジェクトの概要を細かく共有するために、通訳と一緒に来ることを約束し、日本に帰国しました。
ダニエルとの出会いや私たちのキューバでの活動がまとまった映像も御座いますので是非ご覧ください。
キューバ大使館、キューバ国と連携。ダニエル達のコーヒーとキューバの文化を世界に広げるプロジェクトの開始。
1度目の渡航を終えて、キューバでのプロジェクトの全体像が決まりました。
私たちは、ただ単純にコーヒー豆を輸入して販売するだけではなく、より意味のあるプロジェクトにしたいという思いから、品質の高いコーヒー豆の生産・輸入を通して「持続可能なキューバ経済の発展を担うこと」と、キューバのコーヒー豆の販売を通じて「世界中の人たちにキューバの文化や歴史を伝えること」の2つを目的としてプロジェクトを開始することになりました。
私たちのプロジェクトの意義にキューバ大使館も賛同してくれたことで、2度目の渡航はキューバ国と連携を取りながら進めていくことに。いよいよ私たちが描いていた夢の挑戦の1歩が始まろうとしていました。
2度目のキューバへ!ダニエルと再会し、お互いの夢を語りあう夜。
2017年9月、2度目のキューバへ。私たちは、ダニエルとの再会を本当に楽しみにしていました。
出会ったとき、言葉も理解できていない私たちを快く迎えてくれて、農園を丁寧に案内してくれたダニエルのことをもっと知りたかったのと、私たちの夢を共有したいという思いでいっぱいでした。
日本にいるときのダニエルとの連絡手段は手紙しかありませんでした。「また必ず行きます」と伝えたきりで、日程などは知らせることができず、おまけに雨が降っていて予定よりも遅い時間についてしまった私たち。
それでも、嫌な顔ひとつせずに笑顔で迎え入れてくれて食事をふるまってくれた。
夜中まで語りあったのは、お互いの夢について。
私たちの会話は終わることなく、気づけば寝てしまっていたようで朝を迎えていました。
そんなことはお構いなしで、早朝から農園の手入れをするダニエル。
コーヒー農園にはコーヒー以外にもバナナやグァバなどが豊かに実っていました。
ちょうど今年のコーヒーも収穫時期ということもあり、パティオにあった摘みたての美しいコーヒーチェリーをみて、私たちの夢は広がるばかりでした。
ダニエルのコーヒーを世界中の人に飲んでもらうことを約束して、私たちは次の予定に向かいました。
キューバ国と連携したことで、農業省との面談、他のエリアのコーヒー農園視察、コーヒーの品質管理現場の視察など、プロジェクトが大きく前進していくものだと期待していました。
過去35年の中で最大の被害。超大型ハリケーン「イルマ」がキューバを襲う。
ダニエルと別れて、僕たちはキューバの東部(サンチアゴ・デ・クーバ)に向けて車を走らせました。その道中からも雲行きは怪しく、やがて今までに体験したことのないような大雨と雷となり、予定されていたスケジュールの多くが中止となりました。
車を走らせるのがやっとの中で外出禁止となり、結果的に私たちは宿泊先のホテルで丸2日間待機していました。
ホテルのロビーのモニタではハリケーンの速報が流れていました。その放送をみて、私たちは今回のハリケーンが普通ではない、とても危険な状態であることを確信することになりました。
キューバ全体を、超大型ハリケーンを覆っているニュースに、息を飲むような思いでした。今回の旅程はどうなってしまうんだろうか。
なにより、ダニエルの農園は無事なのだろうか。。
ダニエルの農園「ダニエル・ベラ・フィンカ」が壊滅。農家の家に生まれ、独り立ちして30年間育んできた農園が一夜にして失われた。
ようやくホテルから出ることができた私たちが、真っ先に向かったのはダニエルのところでした。
到着時、ダニエルは外出していたので、奥さんのMaeleinに被害の状況とダニエルの様子を聞いてみました。
「ハリケーンがすべてを持っていった。コーヒーもバナナもグアバも、すべてを。」
2日前まで、あんなにも美しかった農園が、全く別の場所かのように変わってしまった光景。こんなこと本当にあるのか・・・?私たちは、しばらく現実を受け入れることができませんでした。
「ダニエルは大丈夫??ショックを受けているよね?」
「朝農園を見たときは、隠れて泣いてた。でも、今は大丈夫。」
いつも明るい性格で、私たちを元気にしてくれるダニエルも、さすがにハリケーンが過ぎた次の日の朝は、壊滅した農園の前で、ひとり隠れて泣いていたそうです。
しばらく言葉を失い、沈黙が続くなかでダニエルの帰りを待っていました。
私たちはダニエルにどんな言葉をかけてあげればいいのか。。想像すると胸が苦しかったのを今も覚えています。
ダニエルが心の底から大切だと思って育んでいる場所であり、自分の一部のような場所だった「ダニエル・ベラ・フィンカ」が、一瞬にして失われてしまったのだから。。
もし逆の立場なら、どんな言葉をかけてもらったとしても、その言葉が入ってくる余白は残されていないと思う。そんなことをずっと考えていました。
しばらくするとダニエルが帰ってきました。大雨に打たれながら、こちらに歩いてきました。
あまりの雨に表情が見えないが、ダニエルが僕たちに気づいた瞬間にしたこと・・・
それは、ガッツポーズでした。
ガッツポーズをして笑いながら、何かを叫んでいるのです。少し悲しそうな私たちに気づいてダニエルはこう言いました。
「前に進まなきゃ!我々は生きている!」
私たちの気持ちを察して、ずっと明るく前向きな言葉だけを語るダニエル。
「僕たちは生きている!」と語る目の奥は笑っていなかった。
それでも、どんな状況においても明るく前向きな姿勢、そして無理にでも笑わせようとするダニエルをみて、私たちは大声で笑いながら泣いてしまいました。
「この農園を復興させるために、なにか一緒にできることってないかな?」
ダニエルに投げかけてみました。ダニエルが何を望んでいるのか、ダニエルとともに何ができるのかを見つけたいという思いでした。
「こうやって心配して、また来てくれて本当に嬉しいよ。ありがとう。」
とても嬉しそうに語りながら、ダニエルはそれ以上なにも求めませんでした。
その時の様子が映像にまとまっていますので併せてご覧ください。
このとき、私たち3人は誰も言葉を交わしていないけど、みんな同じことを心に決めていました。
何年かかるかわからないけど、必ずダニエル・ベラ・フィンカで育まれたコーヒーを世界中の人に届けたい。
ダニエルの素直さや明るさ、究極の楽観性とともに世界中に広げたい。
別れ際、また手紙を書くことと、この場所を訪れることを約束して、私たちは日本に帰国しました。
帰国後、今回のハリケーンが過去35年間の中で最も被害が大きかったことや、キューバの15万世帯以上が被害を受けているという現状を知りました。
そんな被害の中でも、ダニエルは私たちに何かを求めることはありませんでした。
30年育ててきた農園が100%壊滅状態で、復興までに最低でも3年以上はかかる現状があっても、他の仕事をしながら生計をたてて、自ら農園を復興させると意気込んでいました。
今回のプロジェクトはダニエルに求められて行うのではありません。
私たちが手紙を書いただけであんなにも喜ぶダニエル。
ただ会いに来てくれた、それだけで良いと嬉しそうに語るダニエルを、喜ばせたいし継続的に応援したいという、あくまでも私たちの主観です。
日頃から私たちHOOPに共感いただいている方々だけではなく、今はまだ繋がったことのないコーヒーが好きなあなたと、キューバが好きなあなたとも一緒に長期的に育みたい物語です。
決して暗い気持ちではなく、彼らとともに明るく前向きに、なにより楽しみながら、長期的に持続可能な応援を続けたいと思います。
ダニエル・ベラ・フィンカの復興を応援するとともに、ダニエルの生き方や、キューバの文化を世界中に発信したい。
本プロジェクトで実現したいことは以下の2点となります。
1.農園復興のための資金
ダニエル・ベラ・フィンカや、キューバ中部(シエンフエゴス周辺)の壊滅した農園復興のために必要な資金。
-農園の片付けなどを含む、農作業員の雇用。
-農作業を迅速に行うための工具関係の購入。
-品質と希少性が高い、原種に最も近い品種「ティピカ種」のコーヒー苗木の購入。
-持続可能な農園復興支援に関わる諸経費。
2.ドキュメンタリー映画制作
ダニエルの生き方や、キューバの歴史・文化を世界中に発信するためのドキュメンタリー映画製作資金。
-ドキュメンタリー映画の撮影・編集。
-ドキュメンタリー映画の翻訳。
-その他ドキュメンタリー映画製作に関わる諸経費。
ご支援いただいたリターンについて。
プロジェクトの性質上ご支援いただいたリターンについては、プロジェクトが成功した場合のみの実行となります。プロジェクト成功に向けた計画や進捗などについては、随時オフィシャルサイトから発信させていただきますが、プロジェクトの成功が保証できる内容では御座いませんので予めご理解下さい。
▼プロジェクト成功の定義
1.ダニエル・ベラ・フィンカ内でコーヒー豆が無事収穫できること。
→長期的なプロジェクトのため、期間内にハリケーンや災害により、コーヒー豆の収穫ができない可能性があるため。
→長期的なプロジェクトのため、期間内にダニエル・ベラ・フィンカが何らかの理由で廃業する可能性があるため。
2.ダニエル・ベラ・フィンカのコーヒー豆が日本国内に輸入できること。
→外交問題により、キューバ国から日本への輸入が禁止または規制される可能性があるため。
あの時からキューバのコーヒーが美味しくなった。あの時からキューバが持続可能な経済成長を遂げた。5年後、10年後、その先の理想的な将来に向かって。
今回のプロジェクトを通じて、キューバのコーヒーの品質向上に貢献したいと考えています。
キューバ中部(シエンフエゴス周辺)のコーヒー農園がハリケーン「イルマ」によって壊滅状態になってしまったことは、本当に残念なことであり、現地の方々の現状は大変な状況であることに変わりありません。
しかし彼らは、そのような状況においても、明るく前向きに、持ち前の楽観性で乗り越えようとしています。
ハリケーンの前、コーヒーの品質を上げることが最も大事だと語っていたダニエル。
私たちは、この機会を通じて、壊滅してしまった農園を元の状態に戻すということだけにとどまらず、ダニエルの望んでいたように、農園のレベルを災害前よりも高めることに挑戦します。
ハリケーンがきっかけで、大変なことが多くあったけど、それによって多くの人々と行動をともにすることに繋がり、あの頃からキューバのコーヒーの品質が高まったと思える将来を創造することで、キューバの持続可能な経済成長に貢献したいと考えています。
2011年4月、キューバ国では市場原理を部分的に導入した経済改革案が承認され、社会主義から資本主義へと転換しようとしています。
社会主義や資本主義のどちらが良いということを語りたいわけではありません。
しかし、時代が大きく変わろうとしている今だからこそ、私たちはキューバで出会った多くの方々に質問していることがあります。
「今のキューバは、チェ・ゲバラやカストロ、キューバ革命の戦士たちが、革命の先に夢見た社会になっていますか?」
教育と医療が誰でも無料で受けられるようになり、基本的な生活が保障されているキューバは、限りなく理想に近づいていますが、「経済の発展」だけが遅れているということを多くの方々が言います。
質の高いコーヒー農園を増やすことは、キューバの持続可能な経済成長に役立つはずです。
本プロジェクトは、日頃から私たちHOOPに共感いただいている方々だけではなく、今はまだ繋がったことのないコーヒーが好きなあなた、キューバが好きなあなたとも一緒に、長期的に育みたい物語です。
キューバのもつ明るさ、前向きさ、楽観性をベースに、楽しみながら続けていきたい物語です。
世界を変える挑戦を、私たちとともにしましょう。
ぜひご参画ください!
最新の活動報告
もっと見る後藤がキューバへ出発しました!
2018/02/18 20:31本日、HOOPのメンバー後藤がキューバへ出発しました! コーヒー生産者ダニエルと出会った一回目の旅、ハリケーンに襲われコーヒー農園の壊滅を目の当たりにした二回目の旅。 今回三回目の渡航では、ハリケーン被害の復興の進捗を確認し、CAMPFIREで集まった支援をどのような形で届けるのか、ダニエルと話しながら固めること、またキューバのコーヒー輸出業者と繋がりを深め、輸出入の座組みを整えることが目的です。 ハリケーン被害でさらにWi-Fi接続が難しくなったキューバ。リアルタイムは難しいかもしれませんが、情報発信をお楽しみにお待ち下さい。 >> これまでの物語 もっと見る
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