ご支援いただいた皆様、これまで一年間のプロジェクトの活動をご報告申し上げます
クラウドファンディングで目標達成後、集まった皆様の支援金を活用して、ヨガのストレッチの効果を測定する評価器具「O<Leg®」(オオレッグ)を製作(写真1)、スマホアプリ「G Mam-Mw®」とともにユーザーテストを行いました。
ユーザーテストの結果、開脚度を測定する器具をスマホカメラで撮影することで、簡単に角度測定とスマホにデータが記録できる点はおおむね好評でしたが、スマホの機種、撮影角度の違いによって測定値が変動してしまう問題が見つかりました。また、測定器具の一部が股間に触れてしまうことで他人と一緒に使うのが気になること、測定器具が大きく、また畳めないので収納に困ることも課題として判明しました。
そこで、3Dデザインのできる名古屋市のスタートアップ企業にご協力していただき、股間に接触せず、折りたためるようにするとともに、女性に好まれるような外観デザインを検討しました。検討では、妊産婦さんが素材に敏感であることも考慮すべきとのことで、測定器具の材質をプラスチックから温かみのある木材へと大きく変更することにしました。
昨年8月まで検討を重ねて基本デザインを完成させました。 幸い、測定器具O<Leg®を考案した岐阜大学の所在県は、「飛騨の匠」として知られる木工の地でもあります。今回、地元の木製品の技術相談で定評のある岐阜県生活技術研究所が新デザインの測定器具の設計と製作を引き受けていただけることになりました。
今年2月、生活技術研究所で第1号試作機が完成しました(写真2)。基本デザインでは、強度等が考慮されていなかったこともあり、適切な木材選定、可動部の工作などで多くの労力があったとのことです。新しい測定器具は、股間部に接触せず測定でき、コンパクトに収納できます。木の温かみと丸みのあるデザインで女性や妊婦さんにとって受け入れやすいものと思われます(写真3)。O<Leg® の考案者の金子助教は、現在、できるだけ早期に評価するための準備を進めています。
この1年間、皆様の支援金を有効に活用し、当該シーズを社会実装に向け活動してきました。実際のところ、新たに測定器具を製作するほどの予算には足りなかったのですが、本プロジェクトに賛同した企業団体からの暖かいご協力が得られたことで何とか製作することができました。これは大きな喜びです。今後、岐阜大金子助教らと連携して社会実装に向けてがんばります。
【開発チームメンバー: 岐阜大学医学部看護学科 助教 金子 洋美】
支援者の皆様
皆様のご支援を頂きまして、より精度の高い測定器の開発が進んでおります。ひとえに支援をしてくださいました皆様、中部TLO様と関係者の方々のお力と心より感謝申し上げます。皆で子育てできる環境を作っていくために今後も精進してまいります。
これまでのご支援に深く感謝するとともに、今後とも応援のほどよろしくお願い申し上げます。
【支援プロジェクト代表: 名古屋産業科学研究所 中部TLO 事業部長 加美 謙一郎】
ご支援いただいた方へ
今回、多くの方に支えていただいたことに改めて感謝申し上げます。支援する過程で、金子先生のこのプロジェクトに対する強い想いや皆様からの期待の大きさを感じ取ることができました。ひき続き皆様の温かい応援を賜りますようお願いいたします。