▼はじめにご挨拶
はじめまして、NPOせっけんの街手賀沼せっけん工場で工場長を務めている阿部と申します。
手賀沼せっけん工場はNPOせっけんの街の施設として千葉県内の市町村から使用済みの食用油(廃食油)を回収し、集めた油からせっけんを作っています。
▼このプロジェクトで実現したいこと
現在、手賀沼せっけん工場では私と知的障がいのある職員1名が働いています。
また、忙しいとき等は、就労継続支援施設のメンバーやせっけんの街の会員・本部職員が作業を手伝っています。
そんな工場で特にメンテナンスの遅れている個所を改修し、皆が楽しく働ける場を作りたいと思います。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
私が手賀沼せっけん工場で働き出したのは、2016年1月から。前任の工場長が急逝し製造現場がドタバタしている頃でした。
両親が建設の頃(1980年代)より手賀沼せっけん工場を支援していたので、なんとなく活動は知っていました。また自身の生活排水で環境を汚染しないよう日頃からせっけんを利用していたので、違和感なく活動に参加することができました。
しかし、油から『せっけん』を作るのは始めてです。大釜(6千ℓ)で2トンのせっけん素地を作ったり、150gから20kgまで商品別に袋詰め・箱詰めするのは未知の体験で、新しい工場長が非常勤で手探りで働いていた当時は大変でした。
そんな中、右も左もわからない私を助けてくれたのがコージさん(障がいを持つ常勤職員)でした。
コージさんは手賀沼せっけん工場で勤続25年以上働く大ベテランで、製造手順や各種包材の保管場所などを優しく教えてくれました。
そんなコージさんと日々粉まみれになりながら月日を重ね工場の仕事に慣れた2016年の春先に、あることに気づきました。
工場併設のシャワー室がぼろぼろなんです。
<シャワー室の写真>
暖かくなり、粉まみれに汗まみれが追加されたので帰宅前に着替えようシャワー室の仕切りを開けたらびっくり!!防水処理のされてない壁やアコーディオンカーテンは下の方がカビだらけ。照明も暗く、非常に使いにくいシャワーだったのです。
こんな状態のシャワーをコージさんだけでなく、就労継続支援施設のメンバー(女性も含む)も利用すると聞いてさらにビックリ!!
そんな現状を改善しようと大工さんにリフォームの見積もりをお願いしたところ費用は180万円・・設備を切りつめても160万円は必要ですが、せっけんの街の経営状況では工場のシャワー室にそこまで予算が出せません。
そこでプロジェクトを立ち上げ、広く皆さんに支援の呼びかけをお願いしたいと思いました。
▼これまでの活動
手賀沼せっけん工場は1984年に市民の出資を元に株式会社として設立され、現在はNPOせっけんの街の施設として操業しています。
NPOせっけんの街は、全国でも汚染のひどい手賀沼、印旛沼という2つの沼をもつ千葉県で活動しています。沼の汚染は家庭雑排水が一番の原因です。
そこで私たち、NPOせっけんの街は環境に負荷の少ない生活の提案をリサイクルせっけんをとおして語ってきました。人と自然が共生する街、使い捨てでなくリサイクルで成り立つ街を目指して、さまざまな事業を展開しています。
・廃食油回収・再利用の事業
地域循環型社会を目指して、県内約16市町村から、年間約24トンの使用済み食用油(廃食油)を回収し、せっけんに再生、再び地域に返していく活動をしています。
・廃食油リサイクル製品の普及事業
リサイクルの輪は再生されたものを上手に使ってはじめて完結します。また、再生されたせっけんは排水後の分解も早く、分解途中で環境ホルモンを発生させないなど、環境に対する負荷が少ないのも特徴です。リサイクルされたせっけんの普及活動はとても重要です。
・環境学習・せっけんづくりワークショップの企画運営
次の世代を担うこどもたちに、環境を守る事の大切さ、リサイクルすることの本当の意味を伝えたいと環境授業に講師を派遣しています。また、さまざまなイベントに参加しせっけんづくりの実演をしています。
30余年続くせっけんの街の活動はさまざまなところで評価されています。
近年では【平成19年度地域環境保全功労者(2007年)】【第18回日本水大賞 市民活動賞(2016年)】【第5回印旛沼・流域再生大賞(2016年)】などを受賞しております。
▼資金の使い道
皆様にご支援頂いた資金はシャワー室の改修費に充てます。
目標金額100万円、『All-In方式』です。
シャワー室の改修には約160万円の費用を見込んでおり、不足分は自己資金を充てます。
改装工事は11月に実施予定です。
▼リターンについて
手賀沼せっけん工場で製造している粉せっけんの他に、印旛沼せっけん情報センターで製造している液体せっけん、固形せっけんの特別セットをお届けします。
▼最後に
手賀沼せっけん工場では30余年、優しく、笑顔が素敵なメンバーに支えられながらリサイクルせっけんの製造を行ってきました。
今後も長く、皆が楽しく働ける場所として維持できるようご支援よろしくお願いします。
また、一緒に活動してくれるかたも募集しています。廃食油回収の呼びかけやせっけんの袋詰めなど活動にご興味のある方は是非お問い合わせください。
最新の活動報告
もっと見る・シャワー室完成!!
2018/12/11 17:06お待たせしました。シャワー室完成です。8日目は前日に塗られた塗料が半乾きとなったところで、照明、脱衣室の扉、手洗い器、洗濯機パンが手際よく取り付けられ、昼頃には作業が終了しました。連日、大工さんの『段取り良く作業を進める計画性』『トラブルにも動じず、代替案を選択する判断力』『物を完成させる技術力』『細部まで手を抜かない集中力』などを見る事が出来、大変勉強になりました。せっけん作りでも取り入れより良い製品を皆さんにお届けできるよう頑張りたいと思います。12月10日には改装工事の為に中断していたせっけん焚きが再開されます。やっと12月らしい気候になり、緩やかな反応でせっけんの作りやすい時期になりました。また、汗まみれ/粉せっけんまみれになる微粉作業も再開します。新しいシャワー室で汗と粉せっけんを洗い流すのが今から楽しみです。今後も手賀沼せっけん工場では笑顔あふれる職場を維持し皆が楽しく働けるよう頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします。 もっと見る
・シャワー室改装工事7日目
2018/12/07 18:22本日は完成ならず!!今日は前室扉の取付けと壁のペンキ塗りが行われました。水性塗料とはいえ、塗り立てなのでペンキ独特の匂いが部屋に充満しています。良い香りとは言えませんが、塗り立ての時にしか嗅げない匂いにわくわくドキドキします。脱衣室・前室に塗っていただいた色は交流スペースのトイレ・廊下と同じになります。一般の方が使う場所ではありませんが、新しい手賀沼せっけん工場として色をそろえてみました。さて、明日の予備日8日目でほんとに最終です。脱衣室の扉、手洗い器、洗濯機パンを取り付けて完成となります。利用するのは週明けになりますが、楽しみです。 もっと見る
・シャワー室改装工事6日目
2018/12/06 20:066日目、改修工事もいよいよ終盤です。大工さんの「細部の仕上げが難しくて時間がかかるんですよ」との言葉通り、1日かけて余計な隙間が無くなるよう作業が行われました。初日に行った既存設備の撤去で現れた穴は、ボードやパテ・セメントで隠され、脱衣室と前室には新しい棚が取り付けられました。明日の作業では、手洗い器・洗濯機パン・扉の取付けと、塗装が行われ完成の予定です。この1週間、設備撤去時の「ガガッガガガッ」と削る音や、時折聞こえる電動ドライバの「キュゥン」と囁くような音、板や角材を切る丸鋸の「ギューン」と熱を感じる音など色々な音が響いていました。大工さんたちの相談や笑い声などが聞こえる非日常なせっけん工場も残すところあと1日となりました。明日の完成が楽しみです。 もっと見る
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