IT企業勤務。難病を患う弟がいる「きょうだい」。幼い頃から「健康な自分が頑張らなきゃ」というプレッシャーを抱えながら過ごす。
読書とキックボクシング。図書館と映画館が好き。 子どもの頃は本がお友達でした。
きょうだい映画「ふたり~あなたという光~」のクラウドファンディングに参加したのがきっかけです。障害をもつ子のきょうだいである主人公の境遇が、自分の人生と非常に重なりました。家族や、他人から求められていることは何かを、一番に考えてしまう。誰かの為になら頑張れる。じゃあ自分はどうしたいのか?と聞かれたとき、数年前の私は、全く何も考えられませんでした。
映画のなかで、主人公が、自分の人生を生きようと決意する姿を見て、くよくよせずに自分も何か行動しよう!という思いが生まれました。映画をきっかけに、同じように自分の人生に悩む人、そしてヤングケアラーたちに、誰かを頼ったり行動をする、きっかけが与えられたらと思い、プロジェクトにかかわっています。
自分は、「家族の世話をしているわけじゃないから、ヤングケアラーではない」と思っていました。実際、難病の弟の世話をしていたのは、私の親です。
ただ、家族として、お姉ちゃんとして、みんなの精神的なサポートをしていたのは事実です。(愚痴を聞いたり、なだめたり。)進路選択や、決断の歳に、自分の気持ちよりも家族の事を優先していた部分があります。
「ヤングケアラー」が、「介護をする子ども」というイメージがあると、私のケースは異なりますが、家族の「精神的サポート」をしていた点では、私も「ヤングケアラー」でした。
次の世代の子ども達のことを考えるようになりました。誰にも相談できずに苦しかったあの気持ち、今の子ども達にはもって欲しくない!と思っています。
また、今まで自分が経験してきたこと(我慢すること、辛い・寂しい気持ち)を、ポジティブに捉えられるようになりました。家族を大事にしてきたおかげで、他人にも優しい気持ちを与えられるようになったり、人の気持ちをよく考える癖がついたり、人を大切にすることができるようになりました。家族関係も、今は大変仲が良いです。
家族のために、自分が頑張らなきゃと、ひとりで背負ってしまいがちなヤングケアラー。「あなたも、輝く未来を描いて良いんだよ」というメッセージを、映画と共に一人でも多くのヤングケアラーに届けたいと思っています!