11月後半は多忙で、なかなか更新ができませんでした!しかし、那智勝浦観光機構が主催のワーケーションのイベントがあったり、和歌山県主催のインバウンドのモニターツアーがあったり、実りある時間でした。これから残り3週間精力的に更新して行きますので、ご注目ください!さて、本日お知らせするのは「サウナおみくじ」です!サウナの利用者に、ぜひお薬師さまにお参り頂きたいと、オリジナルで作ってみました。整い度や、ラッキーアイテムなどサウナにちなんだ項目を加えて、禅語にも親しんで欲しいと禅語を交えて、サウナに臨む心構えを説いています。おみくじは大泰寺の薬師堂正面、右にあるおみくじコーナーでお求め頂けます。ぜひサウナ前の習慣にしてください!
薬師如来 の付いた活動報告
大泰寺の現在の薬師如来ですが、これは2代目だと思われます。お寺の縁起によりますと、那智勝浦町の太田地区には、昔大蛇がいたそうです。そこに天皇の命令で、新しい都にふさわしい場所を探して、全国行脚をしていた伝教大師 最澄が通りかかり、大蛇を封じるために柳の木から薬師如来を彫り出したそうです。そして、それをお祀りしたのが大泰寺の始まりとされています。それが、788年のことで、今のお薬師さまは1156年の作ですから、350年ほど隔たりがあります。おそらくは、戦や自然災害、あるいは盗難で初代の薬師如来が失われ、この仏像が2代目として祀られるようになったのだと思います。内側の墨書きを見ますと、もともとは阿弥陀如来として造像されたようです。一説には、那智山の六角堂にあったものとも言われています。平安時代らしい定朝様の優美なお姿に、当時最新の技法であった金泥塗りで彩色が施されています。金泥塗りは、鎌倉時代には一般化しますが、平安時代には作例が、ほとんどないようです。そんな特別な技術をもって、この仏像を作らせたのですから、仏像の製作を命じた願主は、きっと高貴な人であったに違いありません。そして、850年もの間、人々の病気を治し、信仰を集めてきたそのご利益は疑いようもなく素晴らしいものです。一心に祈願すれば、きっとあなたの病気を払ってくださるはずです。サウナを楽しまれる皆様も、サウナの前にぜひ一度お参りください。
これは私たちの反省でもあります。現在、サウナを体験に来られる方の多くは、直接川へ行かれて、お薬師さまに参拝せずに体験を受けられます。バタバタと準備をしていて、きちんと案内しない私たちの責任が大きいです。蟻の熊野詣でと言われ、多くの巡礼者が救いを求めて訪れた日本一のパワースポット・聖地熊野には、熊野七薬師というお薬師さまをお祀りするお寺が7つありました。時代を経る中で、7つに入るお寺のいくつかは変わっていったようですが、大泰寺のお薬師さまが1番であるというのは、どの時代も変わらない事実でした。お寺の縁起によると、約1200年前に、この地を苦しめていた大蛇(洪水?)を封じるために、比叡山の開祖・伝教大師が柳の木から薬師如来を彫りだしたのが大泰寺の始まりだそうです。ここに大泰寺の薬師信仰が始まりました。現在のお薬師さまは1156年の作で、おそらく2代目です。ただ、国の重要文化財に指定されるだけあり、優美な表現や、当時最新式の塗装方法など、その尊さは初代に劣らぬものと思っております。薬師如来様は、それぞれ由来により「耳」に利くとか、「頭痛」を治すとか、特に利く病気というのが決まっていることが多いです。大泰寺の薬師如来様は、「こころの薬師」と呼ばれ、心の病を抱えた方の信仰を集めています。サウナで、モヤモヤやイライラを晴らしたい人は、ぜひ「整いますように」とお参りされるべきです。お参りに行くと気づくかも知れませんが、薬師堂の正面に小さいわらじや袋がぶら下がっております。これは願掛けのしるしといい、自分の体の悪い部分に見立てたものを、ぶら下げて病気の平癒を祈る風習から来ております。わらじは「足腰」。五円玉は「目」。袋には髪の毛が入っていて「頭痛」に利くそうです。「こころ」のしるしは、ガラスの玉です。近年、このガラスの玉が増えています。こころの病を抱えた方が増えている証拠かと思います。人々の心の病の平癒を手助けできれば、きっとお薬師さまも喜んでくださるだろうと始めたのが「テントサウナ」なのです。