2022/02/12 19:30
お世話になっております。
HITOFURI代表の西館です。
前回に引き続き、
「刀剣型ペーパーナイフ」の
制作過程をお伝えすることで、
伝統を受け継いできた「刀鍛冶」という職人の姿を、
より身近に感じていただけたらと考えております。
制作の様子を撮影した画像とともに、
玉鋼製のペーパーナイフが出来上がる過程をご覧ください。
(制作画像:安藤 広康刀匠 提供)
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④〝小割り〟
玉鋼はかたまりの中にも成分に偏りがあるので、選別が非常に重要となります。
例)
右:銑鉄、真ん中:鋼、左:不純物
玉鋼を小さく割り
硬軟を見極めて選別します。
⑤〝積沸し(つみわかし)〟
ペーパーナイフ製作に適した鋼を選び出し、梃子皿(てこざら)に積みます。
梃子皿とは、小さく割った鋼を載せる台で、梃子棒と呼ばれる柄がついています。
梃子皿はこの工程を経て、積んだ鋼と一体になるので、あらかじめ同じ成分の鋼で制作されています。
積んだ鋼を梃子皿ごと和紙で包み、縛って固定し、火床(ほど)で熱します。
鉄の酸化を防ぐため藁灰(わらばい)と、
粘土をまぶして沸(わか)します。
(次回に続きます)