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今回のプロジェクトでどうしてもこだわりたい点がありました。それは工務店などにワンストップで発注するわけではなく、横のつながりで、仲間を集めて施工していくこと。私たちのリソースを最大限使って出来ることに挑戦したい欲です。これは一言で言うより大変な作業となりました。今となっては工務店さんの存在ってとっても有難いんだなぁと感じることになります。メンバーを集めるにあたって、どのようなメンバーで構築するのか、このメンバー集めにもコンセプトをもうけました。「私たちの想像できなかった角度を生み出すこと」そのためには施工を行う方たちにもアイディアを求めることが条件となりました。こちらが1から100まで指定したものを仕上げてもらうわけではなく、着想段階から施主と施工がブレストを行い、アイディアを出し合う。これはクライアントである私たちより、施工をする職人さんたちの経験の方が圧倒的に凄いと考えているからです。そして前提にある大テーマ「ままならなさを受け入れる」の構えが効いてくることになります。ほとんどの職人さんが「図面を出して。図面通りに出してくれたら完璧に作るから!」と仰ると思います。従来の受発注はそれでいいと思います。しかし我々は違います。「図面は見た。でもこれなら違う形の方が面白くない?」「ここはこうした方がいいから、ちょっとセッションで考えていきますか。」そのようなやりとりを求めたのです。人によってはリスクの大きい余白を私たちはあえて作りました。なぜなら、何が起きるかわからないのが面白いから。と幼稚かもしれない根源があるからです。驚きは想像を超えたところに宿ると思っているからです。メンバーの選定が始まり、まず最初に行ったのは「みんなでお昼ご飯を食べる。」と言うところからでした。mojoに集まり、これから自分たちが手を加えていくところでご飯を食べながらフランクに話し合いを始めました。ごはんを通して、なんとなくですが、それぞれの人間性やキャラクターを擦り合わせる。こんなしゃべり方なんだ。こんな考え方なんだ。など、感覚的に吸い上げていく。この人たちがこの先、この場所を一緒に作るメンバーなんだと認識していく。それが具体的にどこに現れるか?よりも。モノを作るうえでの見えない裏設定や、場所に対して想いを植え込む大事な作業として打ち合わせを進めました。もしもこの打ち合わせの時に空気を壊すような人が居たら?みんなで盛り上げていきましょう!という流れを汲み取ることができない人が居たら?いくら腕がよくても、そんな空気を持つ人に大事なお店を触ってほしくない。そんな嫌な空気を宿した内装でごはんなんか食べたくない。きっと私たちはその方と仕事することはなかったと思います。幸いにも今回集まったメンバーは全員わたしたちのコンセプトを理解し、陣頭指揮をとる藤原さんと初めましてから具体的な話、見えなかったアイディアまで出し合う昼食会となりました。