はじめに・ご挨拶
こんにちは、はんだま工房を営む半田正子と申します。
愛媛県西条市の農家に生まれ育ち、絵描きを目指していろんなところで学びました。連れ合いの半田敬史郎と共にイタリアのウルビーノで美術と版画三昧の日々を過ごした後、敬史郎が病を得たため帰国、山形で数年闘病も、2000年に彼を見送りました。その後娘と二人で私のふるさとの両親が住む実家に戻って16年になります。挿絵の仕事や父の農業の手伝い、デザインや地域情報誌の発行などをし、アート活動をする小さな工房・はんだま工房を開き、農産加工部(菓子製造所)も加えて「なんでも屋」の幅を広げ、今に至っています。
はんだま工房と野染めとパンと
私がここ西条に戻った年に、父が年間20トンもの生産をしていた梅畑の梅を自ら切って始末するということがあり、私はその畑に50m四方のひまわり迷路を育て、地域の子供達とお絵かきや種取り、油しぼりまで楽しみました。その時に大きな布にみんなで染める「野染め」を初めてやりました。
その後もずっと野染や柿渋染め、お絵描きやいろんなアート活動を、障がいを持つお子さんたちやご高齢の方々、小さな子供達、いろんな人たちと楽しんできました。作品の展示や教室、イベントも多数企画し実行してきましたが、今は、工房の環境設備の問題でしばらく開催できていません。
私がパンを焼き始めたのは、7年程前「発芽モード玄米ミルクの天然酵母パン」というものに出会って驚き感動したことがきっかけです。その頃私は父の作る玄米をどう活かそうかと考えていた時でしたから、「これだ!」と思いました。それからは教えを請いに大阪へ通ったり、天然酵母パンの焼き方を自分なりに勉強して、菓子製造所を工房内に作り、営業許可を得て、パンや焼き菓子を産直市場やイベントに出荷するようになりました。
私の作る食べ物は、地味ですが「できるだけ身体に良い素材を使って自家製・手作り」を心がけています。米粉は実家の米を最新の製粉設備をもつ高知の農協に直接送って製粉してもらっています。米粉のシフォンケーキ(グルテンフリー)は8種類。天然酵母パンは、野菜中心の具材を包んだおやき、野菜のパンとカンパーニュ、イチジクナッツパン。国産小麦粉を使い、地元産の全粒粉を手にはいる限り使っています。パン酵母は、秋田県にある白神山地で発見された野生酵母「白神こだま酵母」の生酵母を使用。ピザは私がイタリア留学中に友人から学んだ作り方で、生地もソースも手作りです。また卵や牛乳を使わないなどアレルギーに配慮した商品も可能な限り作っています。
山や畑で採れたものの加工品も多種多様に作ってきました。味噌や一連の梅仕事、大根を干した畑のスルメ、甘酢漬け、いちじくや柑橘類のジャム、マーマレード、ごぼう茶、ハーブ茶、桑の葉茶、柿や桑や地元の石鎚黒茶をブレンドした野の茶、オリーブの塩漬け、玄米甘酒などなど。柿渋染めや一閑張り、藍染を加えたらもう訳がわからない程、色々なものを作ってきました。振り返ってみて我ながら呆れるばかりですが、全ては「捨てるのは勿体無い、なんとかしなくちゃ‥‥」という思いからやってきたこと。絵描き一筋を夢見ていた頃から思うとまるで寄り道ばかりの人生です。…ま、しょうがないわね、「なんでも屋」、これが私だから…。開き直りです。
そして今、年が明けたら65歳、年金月額6万円ちょっと、預貯金なし、これからどう生きていくのか。考えて考えて考えた末に決断したのが今回のプロジェクトです。「日々のくらしの糧を得る仕事としてはんだま工房でパンの直接販売とイートインをできるようにする。そして、創作活動の環境を整備する。」この二つの目的を実現するために今回初めてクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げました。
プロジェクトで実現したいこと
まずお客様用のトイレと作業場(外のテラス)を作り、いろんな方々にアートを楽しんでいただける環境を整えたい。横の畑も使うと、大きな布をどーんと張って、みんなで大きな刷毛を使って布に染める野染めも楽しめるようになります。ワークショップやマルシェなど、いろんな楽しい企画もできます。そして売り場とイートインコーナーを作りたい。焼きたてパンを急いで冷やして包装して産直市場へ出荷するというのが今までのやり方でした。これからは焼きたてを味わっていただけます。(産直市場への出荷は今まで通り続けます。)
染めたり描いたり、焼いたり、縫ったり、美味しいものをつくったり、食べたり、おしゃべりしたり……楽しいことを通して、ちょこっと元気になれたりする、はんだま工房がそんな場所になることを願っています。それに向かって大きな一歩を進めることができます。
資金の使い道・スケジュール
ご支援いただいたお金は、店の改修費用に当てます。入り口扉の設置、屋根の修理、壁の設置、電気工事、床の段差解消のための板張り、お客様用のトイレと手洗い、店舗外にテラスを作ります。費用全体として約250万円くらい必要と見積もっていますが、できる限り今ある材料を使ってお金をかけないでやろうとしています。すでに工事を始めている外のテラスは、実家の納屋の二階に60年眠っていた古い家の柱と、友人の庭で雨ざらしになっていた角材、稲を乾燥していた稲木(いなき)をいただいて使っています。どんなものができるのか、ワクワクです。テラスの骨組みを組み立てた日の様子は、私のFacebookをご覧ください。
CAMPFIRE手数料、お礼の品をお届けするための材料、梱包・送料などの費用にも使います。今後のスケジュールは、12月、1月で改修工事を進め、お店の新規オープンは、2022年3月の予定です。
リターンのご紹介
・全ての支援者の方にお礼状またはお礼メールを差し上げます。
・3千円のご支援には、ビスコッティと「ごぼう茶」のセットを宅配常温便でお届けします。ビスコッティはイタリア語で「2度焼いた」という意味の堅焼きビスケットです。そのまま食べてもいいですし、コーヒーやミルクなどお好みの飲み物、甘口のワインに浸して食べるのがイタリア流です。
チョコナッツ、石鎚黒茶とアーモンド、レモンとくるみ、ごまほうれん草、柑橘ピールの5種各3袋と、「うちぬきごぼう茶」1袋(35g入り)のセット。
・はんだま工房のお楽しみセットは、いろんな製品の詰め合わせです。A〜Cの3種のセットをご用意しました。いずれも5000円のご支援で一箱。一度に一箱は多すぎるから2回に分けて欲しいというかたはその旨を備考欄にお書きください。(送料は全て込みのサービスですのでご遠慮なく。)また、お近くの方で冷凍便を常温でのお届けに変更をご希望の方は、備考欄にその旨をお書きください。
A. 天然酵母パンセット(宅配常温便・または冷凍便でお届け)イチジクナッツパン(1個生地215g程度のもの)4個、全粒粉のプレーンパン(生地50gのもの10個)、白神こだま酵母食パン1斤、白神こだま酵母全粒粉・雑穀入り食パン1斤、かぼちゃとほうれん草の2色のパン(7cm×9cm×22cm程度のもの1本)、黒米雑穀カンパーニュ(直径18cm程度のもの1個)黒オリーブフォカッチャ 直径約15cm程度のもの2個、かぼちゃのフォカッチャ4cm×6cm×15cm程度のもの1個。
B. 天然酵母パンのお焼きセット(宅配冷凍便でお届け)天然酵母パンの生地の中に野菜中心の具材を包んだ定番おやき12種の中からお好きなものを25個お送りします。内容は「お任せ」にさせてください。特に入れて欲しくないもの、多めに入れて欲しいお気に入りのもの等がある方は、備考欄にお書きください。できるだけご希望に沿うようにお入れします。
・ C. 米粉のシフォンケーキ8種セット(宅配冷凍便でお届け)ほうれん草、小松菜、人参、石鎚黒茶、味噌くるみ、オレンジ、プレーン、かぼちゃの8種類。22cmシフォン型8分の1カットを各3個×8種類 合計24個
・はんだま工房の商品券 3000円のご支援で3500円分(500円券7枚)をお送りします。また、5000円のご支援で、6000円分、(500円券を12枚)10000円のご支援で12000円分(500円券を24枚)をお送りします。はんだま工房の商品券は、パンだけでなく、柿渋染めや藍染布、野染め製品、手作り品、半田正子と半田敬史郎の作品、印刷物、ワークショップ参加費、各種デザイン企画などはんだま工房が提供する商品とサービス全てに使えます。有効期限が2024年2月28日までになっております。お釣りは出ません。またお金に替えることはできません。ご了承ください。
・野染め活動に参加できるという返礼もご用意しました。
野染めは、青空の下でみんなで一緒になって、一本の長い布を染めていく活動です。みんなで自由に思いのまま白い布の上に刷毛をエイヤーッ!と走らせましょう。老若男女、障がいのあるなし関係なく、どなたでも楽しめます。みんなで染めて、仕上がった布は参加者で平等に分けます。みんなで分け合ってその先、ステキな服やバッグや風呂敷になったり、いろんなものに使われて発展していきます。
野染め活動日程:第一回目を2022年4月17日(日曜日)13:00〜17:00に予定しています。雨天の場合は翌週日曜日に延期。 参加人数:25名様まで
場所:はんだま工房(愛媛県西条市氷見丙67-6) 会場へは各自で来てください。駐車場あります。
持ち物:汚れてもいい服と靴、ご自身の飲み物
染める布は、110cm巾の天竺木綿または手ぬぐい生地になります。染料は柿渋か化学染料(レマゾール染料等)です。染める材料、道具類は全てこちらで用意します。
5000円のご支援で大人お一人様の参加を基本としていますが、お子様やご家族での参加やご希望の布の素材や長さなどについてはご相談ください。参加できないけれども布だけ欲しいというご希望にもお応えします。「備考欄」にその旨をお書きください。
・半田 正子のイラスト集、イラストのグッズ(カード、ポストカード、メモ帳、クリアファイル)はんだま工房をただただ応援くださる方に心を込めてお礼状とともにお送りいたします。
最後に
長い文を読んでいただき、本当にありがとうございました。
はんだま工房との出会いを、「宝」だと言ってくださる方がいます。心の病と闘いながら頑張って生きてこられたその方にとって、私たちと一緒に藍染や一閑張りをしたり、パンを焼いたり、手づくり市に参加したり、おしゃべりしたりすることが、病気とうまく付き合っていく上でとても良かったようです。おいしい!楽しい!、小さなささやかな喜びを大切にしながら寄り添っていく、そんな優しい場所になるように、末長くみなさまから愛される憩いの場所となるように、これまで以上に頑張っていくつもりです。「何かあったら、いつでも私はここにいるよ」と言ってあげられる自分を用意して「はんだま工房」で気長にお待ちしています。
こんなはんだま工房が一歩前に進むためにどうかお力を貸してください。よろしくお願いいたします。
店舗の詳細情報(住所:愛媛県西条市氷見丙67-6 電話:080−3166−1883
店の新規オープンは、2022年3月初旬の予定です。
営業は毎週 金・土・日曜日、時間は当面午前11時〜売り切れ仕舞い、
金曜・土曜の午後からはピザ焼きます。
アクセス:最寄り駅 JR予讃線氷見駅より徒歩12分、国道11号線氷見新御堂交差点を石鎚ロープウェイ入り口方面へ100m氷見郵便局の先20mを左折、道なりに看板に従って進む)
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るおかげさまで200%突破しました。
2022/02/18 20:001月24日でこのプロジェクトの募集は終了しました。おかげさまで32万8000円ものご支援が集まりました。さらに、デジタルには弱いからと直接支援してくださる方々も多く、締め切りを過ぎてからもご支援が届きました。そして目標額の100万円を超え、なんと現在までに200%を突破したことをご報告します。本当にありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。 皆様の優しい応援の気持ちをしっかりと受け止め、プロジェクトの実現に向けて頑張ります。 工房の改修工事は、工房内外に山積みだった道具や材料類、ガラクタ類をようやく始末し、店舗内部と外壁の改修に取り掛かっています。コツコツと廃材を加工しながら仕事をしてくれる大工さんなので、、どのくらいの時間がかかるのか、内心心配していますが。並行して私は、返礼品の発送作業をしています。まずはビスコッティとごぼう茶のセットを送り、商品券の発送を終えました。今はお焼きを焼いています。今週と来週でお焼きを発送し、次に天然酵母パンとシフォンケーキに取り組みます。お焼きと天然酵母パン、シフォンケーキの発送はまだこれからなので、まだ届いていない方には、お待たせして大変申し訳ありません。必ずお送りしますので、どうかもう少しお待ちください。 これから先、私はここでパンを焼き、絵を描き、地道に、気長に、ささやかな喜びに寄り添えるような場所を 育てながら生きていくつもりです。つい最近、鴻上尚史さんが「ほがらか人生相談」で、「小さな小さな喜びを、日々重ねていくこと。それが生きる意味だと考えるのは、とても素敵なことだと思うのです。」と語っているのを読んで、同じ考えだなあと思いました。 お店ができたら、そして移動が自由にできるようになったら、可能ならばどうぞお気軽にお立ち寄りくださいね。 いつかゆったり、のんびりと会話ができる日が来ることをを楽しみにしています。寒さきびしき折、またコロナも心配です。どうぞみなさま、くれぐれもご自愛くださいませ。 まずはお礼まで。 もっと見る
たくさんのあたたかいご支援に感謝しています。
2022/01/08 05:362022年の年賀状。「いちようらいふく」という詞を初めて使ってみました。冬が去り春が来ること、転じて悪いことが続いたあと、幸運に向かうことを意味する言葉です。年末ギリギリに公開し、年が明けて7日が過ぎました。正月間にできるだけたくさんの方に見ていただかないとと思い、デジタル宣伝の他にアナログでチラシを送ったり配ったりして、お願いをしてきました。なにせ私自身がこれから年金生活に入ろうとする世代ですので、友人知人もやはり同じくデジタルに弱い方々がほとんどと言っていいくらいです。それで、このキャンプファイヤーのサイトでは今の所達成率10%なのですが、直接持ってきていただいたり郵送で送ってくださったりという方の方が実は多いのです。「サイトを見て、そこから支援しようと頑張ってみたけれど、面倒で無理だー!」と。それを加えると、おかげさまで今なんと、70%に届きました。本当に、ありがとうございます。皆様の応援の気持ちをしっかりと受け止め、プロジェクトの実現に向けて頑張ってまいります。引き続きよろしくお願いいたします。 もっと見る
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