【 ひなのマルシェChoice 】01藤野薬膳柚餅子
悠久の歴史を食する柚餅子
源平の時代から生まれたと伝えられる「ゆべし」。菓子というよりも保存食・携帯食として親しまれてきました。遡ること530年、室町時代。御所に仕える女官たちによって、書き継いだ当番日記『お湯殿の上の日記』に、「ゆべし」の由緒正しい記述が残っています。ここには、製法などは書かれていませんが、加賀藩前田家に仕えた料理頭舟木伝内の息子、舟木安信が書いた料理書『料理物語』には、レシピが記載されています。それは、味噌、生姜、胡椒をよくすり混ぜ、榧(かや)、胡麻、杏仁を加え、身をくりぬいた柚子の中に入れて蒸し、そのあとよく干すという製法。これがオリジナルの「丸柚餅子」レシピとして、包丁侍と呼ばれた料理人らの手によって洗練し伝承され、時代が進むにつれて、甘味を強くした和菓子なども登場するようになります。
源平の時代に生まれ、室町時代の古文書に登場し、前田家のお殿様が召し上がったとされる「ゆべし」、悠久の歴史を経て現代に伝えられた「丸柚餅子」をご賞味ください。
藤野薬膳柚餅子の作り方
▼藤野薬膳柚餅子は柚子の里、藤野にある築150年の古民家でつくられています。
▼古民家の側に広がる畑で、無農薬で育てられた柚子を11月ごろに収穫します。
▼⼋丁味噌や鰹節、 数種類の⽊の実を⼊れて混ぜ合わせます。
▼柚子の中⾝をくり抜き。
▼そして、先ほど調合した味噌を入れます。
▼蓋をします。
▼蒸し上げます。
▼陰干しで 約 3 ヵ⽉間乾燥、熟成させます。
▼⽊の実と味噌の⾹りが柚⼦に包みこまれ、お酒の肴、お茶の友はもちろん、お粥などにも合う柚餅子の出来上がりです。
ビオ市事務局が提供する柚餅子とお茶のセットをぜひ一度、ご賞味くださいませ。