*クラウドファンディングもいよいよ終盤になりました。今回は昨年度のIDJ、"IDJ2017"の様子をご紹介します。IDJがどのような活動を行なっているのか一人でも多くの方に知っていただき、ご支援いただければと思います!"
IDJ2017を振り返って
初めまして、微力ながらIDJ18に協力させていただいている王青陽と申します。MITではPhysics PhD progamに在籍しています。私は去年のIDJ17にも同行しましたので、今回そのツアーの様子およびその後について簡単お伝えできたらと思います。
まず私は今でも去年のツアー初日にすごく不安感に駆られたことを覚えています。というのも参加者は13時間のフライトを終え、日本到着時差ボケの中ろくに眠ることもできずに、朝早くから企業見学をしていました。我々企画者側は、企業とのディスカッションでは、もはやみんなほぼ寝ている状態になってしまって受け入れ企業様側に全く示しがつかなるかかもという強い不安に襲われていました。しかし蓋を開けてみるとこれは全くの杞憂でした。うたうたしている人など皆無、むしろ工場見学からのランチプレゼンテーションのQAセッションではMIT生からの質問が少なくとも30,40分全く止まずに途中で切り上げざるをえない形になりました。
[ランチプレゼンテーション]
2日目以降は2つから3つのグループに学生の興味によって分けて、自分が関心のある企業や研究所に赴くスケジュールでした。やはり私が感じたのは、スーツ及びビジネス姿のMITの学生がぞろぞろとノート片手に企業との交流をする姿は、いわゆる“日本文化体験ツアー”とはかなり異質であったことです。参加学生を選抜する段階から“観光の時間はほとんどない勉強のためのツアー”と強調したために、その点に不満を持つ学生はほぼいませんでした。参加者によっては事前に早めに日本に1週間滞在して観光を済ませてからこのツアーを参加する人もいました。今回の訪日の主目的は将来のインターンや就職を含めた日本とのコネクションであることを皆が一応に共有できていたのはアメリカから日本に行くツアーで実現できていたことはすごいことだと思いました。
実際に参加者の中にはその後の夏にインターンとして実際にまた日本で働いた学生もいます。彼はツアーに参加する前から日本語を自力で勉強していましたが、実際に日本に来てみると全然本場の日本語は違うと嘆いていました。日本人がアメリカに来て今まで習った英語と違うという気持ちを逆に味わえたのではないでしょうか。
また別の学生の例を挙げると、僕と滞在中主に同じ部屋に泊まっていたカリフォルニアの学生は毎晩しきりに私に日本のビジネスの作法を聞いてきました。日本では名刺を渡すタイミングはいつなのか、握手をしようとすることは失礼なのか。さすがにお辞儀をする時の角度を90度にしてしまったが45度じゃなかったから相手は怒っているかと聞かれた時は笑ってしまいましたが、それほど彼は日本とのビジネス交流に対して真剣であったということです。彼はロボット工学の研究していて、日本でのビジネスチャンスに憧れる一方、それこそ日本は少しでもマナーをわきまえないと即解雇のような風儀に過度に厳しい世界であるというイメージがあったようです。このツアーを終えてエチケットはあるにしろ、別に異常ではないことを学んだようです。
彼らを含め、日本でその後インターンなどを行った学生たちが口をそろえて言うのは、やはりこのツアーで実際に日本の企業とやりとりする機会があったからこそ、いわゆる未知であった、観光では味わえない日本の部分が身近に感じるようになったことです。それゆえに企業と実際にコンタクトをとるということのハードルがだいぶ下がったようです。
[ネットワーキングパーティの様子]
ビジネスツアーといえ全く行楽的な要素がなかったかというとそうでもありません。夜は自由時間ですから、思い思いに日本を満喫し、最終日のネットワーキングパーティを終えればあとは皆存分に日本を謳歌していました。とはいえやはり総じてこのツアーは真剣な学生のための真剣なものであったと思います。
述べ約20ものスタートアップ、研究所、大企業と交流したMITの学生たちがどのように将来日本と化学反応を起こすのか、とても楽しみです。
ぜひまた今年も選抜された“真剣”な学生のためにご支援をお願いします!