今、周りはみんな年下ばかりである。
ふと気づいた。
日本人のサーブル女子選手、
全日本選手権出場者
最年長は27歳が2人。
私 と 今年の全日本チャンピオン青木選手。
世界的に見れば、私達はまだまだ若い。
それでも日本の場合、なぜこうなっているのか?
フェンシングが生涯スポーツにはなっていないのである。
イタリアでは、40歳くらいまで現役の人も普通にいるし、それより上の50歳くらいからのマスターの試合もたくさんある。
また女子は特に結婚して辞めてしまうのが顕著だが、サーブルは体力が必要なので、ますますである。
それに、フェンシングは続けていてもお金にならないスポーツであるし、
ナショナルチームはほとんど現在みんな大学生である。
これは、これからの日本フェンシングの課題だと思う。
私は生涯スポーツにフェンシングがなればいいと思うし、すると家族でフェンシングを楽しむという概念が生まれたり、
仕事帰りにフェンシング みたいなことにもなるだろう。
そんなクラブを作りたい。
そのため、私の中にも言い訳の一つとして年齢がでてくる。
今の選手は下記のうちのどちらかである。
小さい頃からサーブルを身体に染み込ませたゴールデンエイジ。
中学生から始めたのはフルーレで本格的にサーブルを始めたのは大学生からの私達。
普通に考えれば、差がでてくるのは当たり前だ。
ついには利き手ではない手でフェンシングをしているので、
新しい技を身につけるのに、何度も反復。
人の3倍以上反復しないと私の左手は覚えない。
そうして、考える。
もうすぐ28歳。
ここから新しい夢に向かって私は言い訳を飲み込んで頑張れるのだろうか。
気づくと少し大人になっていた。
社会人として働いたり、留学に行くことで
イタリアに行く前より、たくましくなっていた。
大人になることは、知らなくてもよいことも知っているということで、
考えなくても良いことも経験上考えていけるということだ。
失敗を怖れ、安全な道を選び、維持しようとする。
子供を守ったり、立場を守ったり、
何かを守りながら生きているのが大人。
だから、子供のように何も考えず突き進むという危険は犯しにくい。
子供は最終的には大人が守ってくれるので、
好き勝手にできるわけだ。
失敗も知らず、危険も省みない。
それが強さに繋がる。
私は夢に向かって、自分の中の保守的な大人の心を箱に閉じ込めてしまいたい。
30歳までは好き勝手に挑戦していたいんだ。
せっかくここまでフェンシングしてきたのだから、
行けるとこまで行ってみせる。