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日本唯一の烏梅農家の新たな挑戦!知られざる梅の魅力を伝えたい!

1300年前から薬、染物、口紅の原料として重宝されてきた烏梅(うばい)ですが、現在技術を継承するのは当店のみ、最後の一軒となりました。自然由来で人間にも環境にも優しい烏梅の技術を後世に残すために、口紅の開発に挑戦します。皆様の力を貸してください!

現在の支援総額

1,364,500

45%

目標金額は3,000,000円

支援者数

96

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/12/17に募集を開始し、 96人の支援により 1,364,500円の資金を集め、 2022/02/28に募集を終了しました

日本唯一の烏梅農家の新たな挑戦!知られざる梅の魅力を伝えたい!

現在の支援総額

1,364,500

45%達成

終了

目標金額3,000,000

支援者数96

このプロジェクトは、2021/12/17に募集を開始し、 96人の支援により 1,364,500円の資金を集め、 2022/02/28に募集を終了しました

1300年前から薬、染物、口紅の原料として重宝されてきた烏梅(うばい)ですが、現在技術を継承するのは当店のみ、最後の一軒となりました。自然由来で人間にも環境にも優しい烏梅の技術を後世に残すために、口紅の開発に挑戦します。皆様の力を貸してください!

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皆さん、はじめまして。中西謙介と申します。

奈良県月ヶ瀬の梅農家に生まれ、自動車メーカーで研究開発の仕事に従事した後、梅作りへの情熱と小さな使命感で実家に戻り、専業で梅作りをはじめて4年が経ちました。

現在、7,000㎡(東京ドーム0.5個分)ある梅畑では、南高梅、紅映、白加賀など計10種類の品種を育てており、生梅の他にも、梅干しやジャム、シロップなど梅を加工した商品も手作りしています。

月ヶ瀬は梅林の郷と呼ばれ、江戸時代から続く梅の名所。今でもその景色はとても美しく、日本政府が最初に指定した名勝の一つです。梅作りは未だ生産者の残るこの場所ですが、「烏梅(うばい)」を作る農家は私たち家族の一軒のみ。月ヶ瀬だけではなく全国を見ても私たちは烏梅を作る最後の、唯一の農家になってしまいました。このクラウドファンディングを通して、烏梅のことを皆さんに少しでも知っていただき、烏梅作りを日本に残すための美味しい応援をして頂けたら嬉しいです!



皆さんは烏梅(うばい)という名前を聞いたことがありますか?烏梅は中国から遣唐使が持ち帰ったものの一つで、梅の果実を伝統製法で燻製にしたもの。漢方薬の原料として、また染料として日本で1300年の歴史があります。当時から薬として胃腸や肺、風邪や咳・熱の症状に効くと言われてきました。また、キク科の植物「紅花(べにばな)」と合わせることで鮮やかな紅色の染料ができることから、化学染料のない時代に欠かせない材料として重宝されていました。衣類用の繊維を染めるのはもちろん、口紅や頬紅にも使用され、歴史の中で日本女性を彩った「色」でした。

当世美人合踊師匠 画:国立国会図書館デジタルコレクションより



奈良県の月ヶ瀬地域では700年前から烏梅を作り続けていて、私は烏梅農家の10代目。烏梅作りの最盛期には月ヶ瀬にも400軒以上の烏梅農家がいたとされていますが、明治期に西洋から安価な化学染料が輸入されると烏梅の需要は激減。さらに戦時中の食糧難のなかで腹を満たさずお金にならない烏梅農家は次々と消えていきました。

当時は「終戦後の食糧難の時代になぜこんな時にそんなことをしているのか?」などと、変人だと言われることもあったそうです。しかし、中西家の先祖代々受け継がれている「(天神さんをお祀りするつもりで)売れても売れなくても梅を焼け」という言葉。歴史を残すために、そして伝統的な染色家の想いにも応えるために、烏梅を作り続けた先祖の想いが今も引き継がれ、私たち家族の原動力にもなっています。

1970年代 中西家の烏梅作り



燻蒸中は24時間、つきっきりで温度調節をするため、ひとときも気が抜けません。年に一度、烏梅を作る数週間はその年で一番気合の入る時期です。時間をかけて出来上がった烏梅は、紅花と掛け合わせることで、烏梅の酸と紅花の持つ色材が反応し、鮮やかな紅色の染料になります。これを「紅花染め(べにばなぞめ)」と呼びます。近年では、手に入りにくくなってしまった烏梅の代わりに、紅花とクエン酸を使用する染色家の方もいらっしゃいますが、発色の鮮やかさ、透明感は烏梅を使ったものとは大きな違いがあります。

紅花(べにばな)こんなに鮮やかな紅色に染まります



烏梅を使用して衣類用生地の染めを行う染色家は、現代でもまだ僅かに残っているものの、口紅や頬紅に烏梅を使用すること自体が過去のものとなってしまいました

しかし、歴史を学ぶうちに、現在は作られていない紅花と烏梅から本物の口紅を復活させてみたいと考えるようになりました。食品だけでなく肌に直接触れる化粧品も成分の見直しが行われ始めている昨今だからこそ、アレルギーを持つ方や敏感肌の方へ向けた、低刺激で安全、更には環境にも優しい口紅の可能性を改めて感じています。

伝統工芸品として当時作られたものが僅かに残っている口紅。
理由は未だ解明されていませんが、紅花の赤色の色素は乾くと美しい玉虫色に変化します。

紅花と烏梅の口紅は当時から伝統工芸品として大切にされてきました。これまで先人たちの強い想いで守ってきた烏梅作りを後世に残すため、伝統と文化の継承のためにも紅花と烏梅だけを使ったオーガニックの口紅を復活させたいです!

また月ヶ瀬地域には耕作放棄地がたくさんあるため、そこで新たに紅花の栽培を始めたいと思っています。この口紅プロジェクトを地域と連携しながら活性化させることで、伝統産業を再生させ、烏梅という文化を継承しつつ、森を守っていくことにも繋がっていく地域に還元できる、そんな新しい循環を作ることを大きな目標としています


春から夏の時期は、梅の収穫や烏梅の製造など農家としての仕事があるため、冬場のオフシーズンを上手に使用し、商品化を進めていきたいと思っています。まずは、商品開発に取り組むための工房設備の着工、化粧品の商品化やデザイン等を、固めていきたいと思っています。

目標としては、2022年の秋には口紅の試作を開始し、2023年の春頃には、口紅製作拠点の完成です。そして、その後、商品の完成を目指します。


「日本最後の烏梅作りを残したい。知られざる梅の魅力を伝えたい。」その気持ち一心でスタートした一世一代の口紅製作。一時的な施策ではなく継続したプロジェクトになるよう、完成のクオリティを高めるため、原料の泥紅を安定供給できる工房施設を作り、化粧品の商品化やデザインなど、それぞれ専門家や専門工場と一緒に開発にすることで、長期的に育てていけるような魅力的な商品づくりを目指します。紅工房では泥紅の生産、烏梅、梅食品の開発のほか、烏梅染体験が出来る設備を設け、地域に人が訪れるきっかけの1つになれたらと思います。今回は、その体制を整えるための先行投資として、クラウドファンディングを行わせていただけたらと思いました。

もちろん資金としてのサポートもですが、これを機に烏梅の存在を知り、私たちの取り組みに共感して仲間になってくれる人がいたら嬉しいな、とも思っています



支援者の皆さまへお送りするリターンは、ぜひ召し上がっていただきたい、私たちが月ヶ瀬で作る昔ながらのすっぱい梅干しです。

食生活や食の嗜好の変化によって市場の梅干しはだんだんと甘く、塩気が少なくなってきたように感じますが、「塩分カット」や「甘口梅干し」がどのように作られているか知っていますか?梅干しは塩を一定の比率使用することで保存が利くように仕上げます。なので塩分カットや甘い梅干しは塩で漬けた後に塩分を抜いたり、加糖したりして作っていきます。その過程で梅自体の養分やエキス分も一緒に抜けてしまうので、どうしても少し味気ない味わいになってしまいます。さらに塩分が抜けた分、保存が利くように防腐剤などの添加物を使用するため、本来であれば塩だけを使った保存食である梅干しに結果としてたくさんの添加物が足されてしまうのです。

私たちは昔ながらのすっぱい梅干し作りを続けていて、梅と紫蘇、塩だけを使って、昔から食卓に並んでいた酸味の強い、台所の桶で保存されていたあの頃と同じ味わいを守り続けたいと思っています。私たちの畑には10種類以上の様々な品種の梅の木が生きています。古い品種で「城州白(ジョウシュウハク)」という長生きの木だと樹齢200年以上のものも!古い品種や、ぽってりと柔らかい実が人気の「南高(ナンコウ)」など新しい品種、様々なものを育てています。品種によって酸味や食感、味わいは大きく異なります。味のプロでなくても面白いくらい違いがわかるので、ぜひ食べ比べて好みの梅を探してみて欲しいです。

白ごはんや、お茶漬けはもちろん、お肉や茹で野菜と合わせておかずにも。梅干しサワーにしても美味しいですよ。スッパ〜!!と口をすぼめて目を瞑って、みんなで楽しく食べてもらえたら嬉しいです。




生まれてからずっと私の家には家訓のように「(天神さんをお祀りするつもりで)売れても売れなくても梅を焼け」という先祖の言葉がありました。自然とその言葉が私の真ん中にいつもあって、自動車メーカーで仕事をしている時も、いつかは梅作りに、実家に帰るんだという意識がありました。それは小さな使命感のようなものかもしれませんが、私自身が「烏梅を世の中に残したい、歴史と伝統のある烏梅だからこそ何か面白いことができるのではないか」と明るい可能性を信じていたように思います。

烏梅農家がどうして・・・?と思われてしまいそうな「口紅」の復活プロジェクトですが、作り方や歴史を文献を読んで学んでいくうちに心からワクワクしている自分がいました。家業である梅、烏梅を使ってこんな気持ちになれたこと、そしてそれをサポートしてくれる仲間がいることに感謝しています。

ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます!

梅や烏梅の魅力を知ってもらう、それこそが「烏梅を後世に残す」ためにまずは必要なこと。このページを読んで興味を持っていただけたら、それこそに意味があると思っています。ぜひ我が家の自慢のすっぱい梅干しを食べて、烏梅や口紅に想いを馳せていただけましたら何よりの幸せです。


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  • 先日の奈良県100年企業顕彰の取材。月刊奈良『奈良を支える100年企業』で梅古庵が紹介されました。#月刊奈良#奈良県#百年企業#100年企業#顕彰#奈良県庁#山下知事#烏梅#梅古庵 もっと見る
  • 京塗りの工房訪問

    2025/04/25 23:15
    韓紅を探す旅シリーズ 京塗りの工房訪問大人の寺子屋余白の授業で西村圭功さんの工房を見学しました。京塗りとは?の質問に『シャープで美しい』それを表現する為には棗の木地がコンマ7、曲げ椀はコンマ3で向こうが透ける程薄い。木地の薄さに塗りを重ね割れない椀を作る。都に集った職人の時代からの京塗り。作品のたたずまいは京の都と歴史の深さと職人の誇りを物語る。西村さんは3代目。初代は日用品の塗師。二代目はバブル全盛期、だれもがお茶を習う時代、茶道具の塗師の仕事が沢山あった。3代目が独立の頃にバブル崩壊。漆器が売れなくなる中、分業制の一職人から作家に変わることで生き残りを図る。今では庶民が手の届かない領域、料亭、お寺、美術品に。一方で庶民でも手が届くお椀を開発し弟子を育成。そこに京都の放置林の檜を使い、売上の一部を漆の木の植樹に充て、木こりの仕事も作る。漆が育つまで15年、1本からたった200ccの漆。沢山の工程を経て完成する漆器。工房の中のほんまもんが揃った道具も深い。刷毛は人間の髪、初代から受け継いだ道具。現代人の髪はあかんとのこと。朱色には今では1社しか作れなくなったほんまもんを使う。代替品もあるが、400年後に色が残っているかどうか、実績が無いから使わない。工房の畳に置かれた朱色のお腕が放つ漆の光、プラスチックには無い独特の輝きが目の奥に焼き付いたまま工房を後にした。いつの間にか日が落ちて暗くなっていた京都の町は少し肌寒く感じた。工房からの帰り道、漆器は特別な日の特別な物ではなく日常品になれば良いと思った。日本人はお茶の稽古を必須にすれば良い。お茶は日本文化の裾野が広い。日本建築、庭、器、懐石、御菓子、掛け軸、着物、おもてなしと繊細な心。明治時代の欧米に追いつけの精神が日本人には未だに残っているのか、戦後に受けた外国の影響がまだ残っているのか。日本文化を私たち日本人は無意識に自ら手放している気がする。文化を失えば日本が日本で無くなる。自国の文化がちゃんとあるからこそ外国文化に触れるのが楽しい。ハイブランドも品質は良いのだろうが、そんなにかっこええかとは思う。一人一人が欧米に使うお金を日本文化の体験に回し、日本の家計の金融資産1000兆円を銀行に置いても仕方ないから日本文化に使って欲しい。この国はもっと良くなるに違いない。#漆#漆器#京塗り#京漆器#塗りもん#大人の寺子屋#余白#日本文化#体験#校外学習#梅古庵 もっと見る
  • 先日の大人の寺子屋 余白の講義の様子 ●烏梅講義●酸梅湯の実習●おにぎり作りと梅干し食べ比べ以下余白HPから引用梅古庵は、南北朝時代から続く製法で烏梅を製造し、古くから日本の医療や食文化に大きな影響を与えてきました。酸梅湯は、梅の酸味が効いた爽やかな飲み物として、夏の暑さを和らげ、体を整える効果が期待されます。手作りならではの味わいを学びながら、梅の持つ効能とその歴史的背景にも触れていきます。梅古庵の長い歴史と、梅の力を最大限に活かした技術を学びながら、季節を感じ、自然の恵みに感謝する貴重な機会です。余白とは京都の美大で日本の美を現代アートに繋げるためのコースを、大人向けに贅沢に再編成されたプラットフォームです。京都駅から10分の大津にて築120年の建物を改修した贅沢な場所で開催しています。写真 鈴木日奈恵さん次回6月16日(月)10時〜 烏梅講義と酸梅湯と烏梅軽食8月4日(月)13時〜 紅花染めワークショップ8月4日(月)18時〜 烏梅コース料理お申し込みは大人の寺子屋余白HPからお願いします。滋賀県大津市三井寺町@terakoyayohaku#大人の寺子屋#余白#ミヤケマイ#烏梅#酸梅湯#おにぎり#梅干し#梅茶#アロマオイル#紅花#紅花染め#梅古庵 もっと見る

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