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安野モヨコ『バッファロー5人娘』オールカラー豪華本を限定制作!

現在の支援総額

1,832,000

183%

目標金額は1,000,000円

支援者数

131

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2013/01/16に募集を開始し、 131人の支援により 1,832,000円の資金を集め、 2013/02/20に募集を終了しました

安野モヨコ『バッファロー5人娘』オールカラー豪華本を限定制作!

現在の支援総額

1,832,000

183%達成

終了

目標金額1,000,000

支援者数131

このプロジェクトは、2013/01/16に募集を開始し、 131人の支援により 1,832,000円の資金を集め、 2013/02/20に募集を終了しました

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いよいよプロジェクト最終日、終了まで残り6時間になりました。 これまで多くのみなさまのご支援をいただき、おかげさまでプロジェクトは、無事サクセスし、リターンの発送も確定いたしました。 安野モヨコ、ならびに私どもコルク一同、こんなにも多くの方にこのプロジェクトを応援していただき、とても嬉しく思っております。 ありがとうございました。 先日、売り切れとなっていたオールカラー豪華本や複製原画のリターンを追加いたしました。追加リターンの詳細は以下になります。 ①【通常版の豪華本7000円を支援していただいている方限定】で 通常版からオールカラー版へのアップグレードを5000円の追加支援で募集いたします。 豪華本への直筆サイン、奥付への名前のクレジット、オールカラー版の電子書籍もリターンの内容に含まれます。 ②オールカラー豪華本を11000円の支援金額で募集いたします。 豪華本への直筆サイン、奥付への名前のクレジットはリターンの内容に含まれますが、オールカラー版の電子書籍はリターンに含まれません。 ③複製原画+オールカラー豪華本を99000円の支援金額で募集いたします。 複製原画への直筆サイン、奥付への名前のクレジット、直筆サインはリターンの内容に含まれますが、オールカラー版の電子書籍はリターンに含まれません。 ご不明な点などございましたらcampfireのメッセージ機能よりお尋ねください。 改めまして、今回は多くのご支援を頂きまして誠にありがとうございました。 ぜひまわりのお友だちなどにも本プロジェクトの内容をお知らせいただけると幸いです。 今後ともよろしくお願いいたします。 コルク担当者:赤坂


『豪華本製作からみえる、これからの印刷、出版の可能性』 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 安野モヨコ『バッファロー5人娘』豪華本製作プロジェクト。今も豪華本の製本過程には、手作業による高度な技術が生きている。進化する印刷技術。製本と印刷のこれからの可能性に迫る。色彩デザイナーへの、オールカラー化についてのインタビュー、安野モヨコさん自身へのインタビューに続き、印刷会社に伺った活動報告第3弾。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 取材・構成:コルク編集部 −出版の可能性を広げるオンデマンド印刷− ー今回製作をお願いした安野モヨコ『バッファロー5人娘」の豪華本は、製本作業が現在もすべて手作業で行なわれているとお聞きしました。 はい。一部機械に頼る部分もありますが、基本的には今も製本職人の高い技術が必要とされています。 ですがその前に、今回のような豪華本と通常の本とでは、印刷方法に特徴的な違いがあります。 ー印刷方法の違いですか? 印刷には大きく分けてオフセット印刷とオンデマンド印刷があります。 通常大量に部数を刷る本にはオフセット印刷が使われ、1部〜500部ほどの少ない量の本にはオンデマンド印刷が使われます。 オフセットでは版を作って印刷するため、大量の部数を刷る場合にコストを抑えられる。対してオンデマンドは、データを入力してそのまま印刷するため、少量ならこちらの方が低コストですし、細かいオーダーにも柔軟に対応することが出来ます。 今回の『バッファロー5人娘」豪華本はキャンプファイヤーでの限定生産ということで部数が少ないため、オンデマンド印刷を利用しています。 ーオンデマンド印刷で可能になることをもう少し具体的にお聞きしてもよろしいですか? 実は身近なところにもオンデマンド印刷は活用されています。例えば何十万部と印刷される漫画雑誌。プレゼント応募のために、一冊一冊異なるシリアルナンバーが印刷されたページが入っていて、私たちはその番号を専用サイトに入力しプレゼントの当否結果を確認します。そのページ、実はオンデマンド印刷が使われているんです。 ーなるほど。本全体はオフセット印刷で何十万部も刷るけど、カスタマイズが必要なページだけオンデマンドで印刷して、製本の段階で合わることができるのですね。 オンデマンドは、目的に合った本やページの低コストでの印刷を可能にします。この技術は一般的にはまだ認識されておらず、オフセット印刷との違いも理解されていないのが現状です。オンデマンド印刷の認知を広げることで、新しい活用の可能性も見えてくると思いますし、必ず需要もあると思っています。 −製本作業に残る職人の息づかい− ー今回のような豪華本の製本は、一般的な製本とはどう異なるのですか? 一般的な製本は『折り調』といって一枚の大きな紙を折って製本していく手法がとられます。この手法だと、ある程度の枚数でまとまりがあるため、機械のラインで作業ができる。それに対して豪華本では、1ページずつバラバラの紙をまとめて製本する必要があるため、今も職人の手作業で行なわれているんです。そこにはこれまで蓄積されてきたノウハウや高度な職人の技術が詰まっています。 ー豪華本の背表紙ってとてもしっかりしていますもんね。 豪華本の背表紙には“丸背”と“角背”の2種類があります。ページが開きやすいので丸背の方がいいとされますが、角背の方が本棚に収まった時にしっくりくるという意見もあり、好み次第ですね。漫画の場合読みやすさが大切なので、今回の『バッファロー5人娘』の背表紙は丸背になっています。ちなみにコストは、丸背の方がかかります。 丸背の場合も角背の場合も、途中までは工程が同じです。 まずは本体のページと表紙を開いたときにある見返しに使われる紙を入れた状態で固め、角背を作る。その後、丸背は角背に丸みを出す工程があります。表紙を合わせ、ページが劣化しにくい豪華本用の特別な糊とミゾで中身が落ちないよう全体を締めていきます。 これによって型崩れせず、長期保存がきく豪華本の特性が出るのです。 見栄えを整えるため糊部分を隠すための布をつけたり、スピンと呼ばれるしおり用の紐を付ける作業もあります。今回の豪華本もこの作業を経て製作されます。 ー豪華本の製本作業、とても手が込んでいて驚きました。 様々な材料、道具を使い、たくさんの工程を経て、豪華本は作られます。そこには高度な技術が必要とされ、今も昔と変わらず職人の手作業が支えています −模索する、出版の新しい可能性− ーここまでオンデマンド印刷や、高い製本技術を拝見させていただきました。 日本人は品質にとても重点を置く国です。本に関しても同じで、海外は読めればいいという感覚。けれど日本人は「美しい本」がほしい。本としての内容はもちろんのこと、見栄えにも非常にこだわりがあります。そうした文化を支える技術をしっかりと、下の世代に伝えていくことも私たちの責務であり、重要な課題です。 ー今回の『バッファロー5人娘』のような豪華本の魅力についてはどうお考えですか? 豪華本の需要はここ数年少しずつ増えています。 今回のような受注生産限定本・豪華本、専門書など、発行部数は少なくとも必要とされる本は増えてきています。これからの時代、紙媒体でのベストセラーは難しくなるかもしれませんが、電子書籍で気に入った作品の豪華本を、コレクション用に欲しいと思う人が増えるかもしれません。特に漫画は、オールカラー、表紙の箔押し、筆者サインなど高付加価値をつけることができます。 ーそうするとオンデマンド印刷の可能性も広がりますね。 これからオンデマンド技術の需要は増えていくだろうし、今は使い方を模索している最中です。そういう意味でも、今回実施している『バッファロー5人娘』の豪華本製作プロジェクトはとても興味深く、新しい試みだと思っています。ぜひこのクラウドファウンディングが成功して、今後たくさんの作家さんが豪華本を製作する流れができるとすばらしいですね。


安野モヨコインタビュー『久しぶりにキャンディを描いて』 取材:コルク編集部 --------------------------------------------------------------------------- 安野モヨコ『バッファロー5人娘』オールカラー豪華本制作プロジェクト、サクセスを記念して『バッファロー5人娘』の主人公・キャンディーを安野モヨコが13年ぶりに描く場面を動画配信。 そして、新作準備中の安野モヨコにミニインタビュー!! --------------------------------------------------------------------------- ー久しぶりにキャンディを描いてみて、いかがですか? 不思議なことですがキャンディも年をとった感じがしました(笑)。バッファロー5人娘を連載していた当時のは男の子の要素が入っていて、少年ぽいと言うか中性的な感じ? 年をとった、というより大人っぽくなったのかもしれません。 あと目を描いてて思い出したのですが、キャンディの場合は、目と眉の間を少し離すようにしてたんですよ。今回それを忘れて、少し強気な表情になってしまいました。 ー確かに、キャンディの目元にはやわらかい雰囲気がありますよね 私のキャラクターは基本的に眉頭と目が近いのですが、この時はいつもと逆にしてみよう、と思いついて、そうしてみたのですが急いでいるとつい忘れてしまい、よく眉毛だけ修正していました。 ー安野さんの絵は、髪の毛にも特徴があるように感じますが、気をつけていることはありますか? そうですか? いまだに髪の毛は苦手ですけどね。 私自身が描いていて気持ちのいい流れにしようと心がけています。その気持ちよさが、読んでくださっている方にも伝わると良いな、と思いながら。 バッファローの時はダリアの髪を描くのが好きでした。スージーの髪はバサバサした質感で一見ササっと描けそうなのですが、意外とスタイルをとりずらくて難しかった記憶があります。 ー『バッファロー5人娘』の単行本化について、どう思いましたか? 完結させるまで、単行本化はしないつもりでいたんですけど、じゃあ続きを描くのか?と言われると、もう描けないかもしれないと思ったんです。 人それぞれだと思いますが、一般論として、熟練するにつれて、若いころの絵にあった艶や活き活きした感じがなくなる場合もあるし、余計な線がなくなって洗練されていく場合もあります。今の私が、連載時と同じように『バッフォロー5人娘』の続きを描くことはもうできません。 若いころの、泥臭くてもダサくても、すごいエネルギーが満ち溢れている感じは、その時にしか出せないんです。若かったからこそ『バッファロー5人娘』が描けたと思ってます。 今の自分が描いたものは、「今の作品」になってしまう。それなら違う作品で続きを描けば良いのかなと考えられるようになり、そのタイミングで単行本化の話をいただいたのでふんぎりがつきました。 同じ設定でも、今描くとまた違った話になるかもしれないし、たいして変わらないかもしれない。やってみるまで自分でもわからないですし、こればかりは読んでいただけるまで何とも言えません。 -------------------------------------------------------- 安野モヨコ『バッファロー5人娘』オールカラー豪華本制作プロジェクトは、売り切れておりましたオールカラー豪華本と複製原画の方のリターンを追加いたしまして、2月21日0時まで実施しております。 よろしくお願いいたします。 http://camp-fire.jp/projects/view/534


『カラー化で広がるモノクロ漫画の作品世界』 取材:コルク編集部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 前回、第3回では、実際に色彩デザイナーが感じた安野先生のファッションセンス性、塗りの特徴を聞いた。 最終回となる今回は、これまでの話をふまえ、カラー化の意義、カラー化という仕事へのアツい想いに迫る。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【第4回】−カラーが届けるもの− ーカラー化の意義はどこにあるのでしょうか?  アニメから入っている海外の人たちは、モノクロ漫画に対して、もともとカラーだったのになんで白黒にしてしまうの?という感覚を持っています。どれだけ素晴らしい内容であっても、モノクロ漫画をそのまま海外にもっていって、多くの人に読んでもらうことは困難です。世界に出ていって広まるために、モノクロ漫画のオールカラー化は必須だと思っていますし、今回のcampfireでのプロジェクトのように、オールカラーの豪華本需要もコレクターの間で増えてくるでしょう。そうした新しい出版の流れの中で、役割を担い続けることができればと思っています。 ー今回お話を伺うまで、モノクロ漫画のカラー化がこんなにも奥深いものだとは知りませんでした。  どの作品にもこだわりがあって、作者である先生自身も気付いていないかない部分もあります。そうした部分を読者に気付かれてしまうことは、カラーの訴えすぎとも捉えられますし、ある種原作の世界観を壊しているとも言えます。  ですが、作品にこめられたこだわりは、必ず読者の読み味に潜在的に影響するはず。カラー化されていても、違和感を覚えず、自然に読めてしまうのが理想です。 ー本当にクリエイティブなお仕事ですね。  カラー化は、塗り絵と同じだと思われてしまうと単純な仕事に見えてしまうのですが、塗り絵の要素よりも、作品理解と演出の仕事だったりします。  こうしたおもしろい仕事があるということが世間に少しでも浸透していき、読者の興味が広がってくれると嬉しいですし、それはもちろん作品にとってもすばらしいことです。 −−−−−−−− 全4回にわたってオールカラー化の裏側をお伝えしました。 次回は、今も職人の手作業が残る豪華本の製本過程をお伝えする予定です。


『カラー化で広がるモノクロ漫画の作品世界』 取材:コルク編集部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 前回、第2回ではカラー化における時間や温度の演出を、バッファロー5人娘の実際のシーンを例にお伝えした。 第3回では、安野先生のファッション性や、『塗り』の特徴に焦点をあててゆく。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【第3回】−背景もすべてキャラクターと捉える− ー第2回でお話いただいた時間や温度の演出は、まさにカラーならではですね。  時間や温度は、カラーにおいて、重要な細かい情報となります。それらをしっかりと原稿に盛り込んでいき、具体化していくことは、おろそかにできません。それはこの仕事の難しさでもありますし、大きなやりがいでもあります。 ー「バッファロー5人娘」のカラー化についてはいかがですか?  「バッファロー5人娘」のお話をいただいた際、はじめに意識したのは、安野先生のファッションセンス性です。安野先生のファッションセンス性は、どの作品にも色濃く反映されていて、バッファロー5人娘でも各キャラクターの服装の特長ファッション性をしっかり拾い、生地の質感、カウガール的な要素まで幅広くキャッチする必要がありました。これは、通常のカラーのタッチや色彩とは異なるものなので、しっかりと理解し、捉えきれるか最も不安な部分でしたね。 ー安野先生のファッションセンス性を好きなファンも多いですからね。  そうですね。熱心な読者の方ほど、敏感に気付きます。最も参考にしたのは、バッファロー5人娘が連載されていたのと同時期のカラー資料です。もちろん安野先生の全作品、入手可能なカラーページはすべて参考にしましたが、作家さんでも時期によりタッチに特徴が出ます。先生と打ち合わせを頻繁にできるわけではなく、ある程度こっちであたりをつけていかなければいけない中、何度も何度も見返しながら作業を進めました。非常に参考にさせていただきました。  背景のカラー化も難しいのですが、もっと難しいのは、一見簡単なように思える背景がベタや真っ白のコマです。作業時間自体は大してかからないのですが…。  ベタが多かったり、逆にホワイトが多い漫画が難しい一方、背景がないコマには、理由があります。安野先生のように原作の中で描き込みの多い漫画は、やりやすい側面もありました。その中でも、心理描写のためであったり、ベタもあれば場面転換のためであったり。そのコマが主張しすぎない、と同時に安野先生のセンスを残している色塗りをするために、すごく時間をかけて悩みました(笑) ーバッファロー5人娘の『塗り』の特徴はどのような部分でしょうか?  例えば肌ですね。一般的なカラーの塗り方は、まず薄い肌を入れて、次に濃い肌を入れる。そこに影を重ねて陰影をつけていくんですね。それに対して、バッファロー5人娘では白い部分を肌として扱い、思い切って残してしまいます。さらに、何度も書き込むわけでなく、迷いなく色を引いていくタッチが特徴的でした。おそらく、先生の頭の中では完全に絵が出来上がっていて、それを紙の上に写していくイメージなのだと思います。 −−−−−−−− 最終回となる次回では、これまでの話をふまえ、カラー化の意義、カラー化という仕事へのアツい想いに迫る。 【第4回】−カラーが届けるもの−