【オープンのお知らせ】
明日、東京都あきる野市、武蔵五日市駅からすぐの小さなスペースで、珈琲うととがオープンします。珈琲豆の焙煎、販売をするお店です。
珈琲ってとても楽しいものです。
もとは畑に育つ植物で、赤い実の中に珈琲の豆が入っています。黄色い実もあります。私はどれもまだ実物を見たことがありません。実から取り出した生豆を様々な手法で乾燥させたりします。そうして生豆が遠い土地から日本へやって来て、私はその生豆を仕入れて焙煎します。
珈琲の産地といえばアフリカや中南米、東南アジアなど。その遠い土地からお豆が遥々やって来ます。どんな場所でどんな人がこの珈琲を育てているのでしょうか。その土地の人は何を食べているのだろう。どんな服でお仕事をするのだろう。想像は巡ります。
その遠い土地から来たお豆を、私は陶器の焙煎器を使って焙煎します。モーターが付いて自動で回転するものの、かなり感覚頼りの焙煎です。陶器は熱をためやすく冷めにくい。土鍋で炊く白米は美味しいですね。とても面白い焙煎器です。
コンピューターで温度や圧力などを管理できる優れもののマシンも世の中にはあります。それもそれでかっこいいのですが、うととには、このまあるいちょっとヘンテコな焙煎器がどうも合う気がしています。自分の感覚をこれでもかと磨いてみたいのです。
焙煎した珈琲豆は静かに変化をつづけます。熟成とかエイジング、酸化、劣化、色々な言葉が使われますが、自然のものですから変わるのはその通りです。特に空気に触れて酸化すること、紫外線や湿気で香りが失われていくこと、この環境による珈琲豆の変化をゆるやかにし、お豆に美味しく熟成してもらうため試行錯誤してみます。色々な変化を感じてみるのも楽しそうです。
さて、珈琲豆のことを色々とお話しましたが、珈琲はまだまだ楽しいことがたくさんあります。なんといっても珈琲は飲んで楽しむのです。珈琲うととは製造業でドリンクの販売はしないのですが、やはりお客さまに飲んで楽しんでいただくときのことを想像しています。少しずつ楽しい展開をしていきますので、長い目で期待していただけたら幸いです。
まだたくさんお話したいことはあるのですが、よろしければお店にいらしてください。同じ場所に居て人に出会えるのは不思議です。お店って旅行しているみたいですね。
ふと考えると、故郷から東京へ来てちょうど10年が経ちました。いつもトランクひとつみたいな荷物でフワフワと生きてきましたが、たどり着いたこの場所に、ほんの少し根をはってみようと思います。よろしければ成長を見守ってくださいますよう、お願い申し上げます。
オープンに先じて
珈琲うとと 店主
佐野 花帆
〒190-0163
東京都あきる野市舘谷217-1
営業時間 9:30-18:30
定休日 水曜日・第二土曜日
アクセス情報など↓