パトロンの皆様のご支援のおかげで、昨年末の来日が実現した、ナイロビのクリエイティブユニット姉弟、2manysiblingsと、インスタグラムを使ったデジタルギャラリーをロンチしました。 来週の月曜日まで、@makimphoおよび@2manysiblingsの両インスタグラムアカウントにて、彼らの東京滞在中に記録した写真を順次公開していきます。ぜひチェックしてみてください。 everything is visited – an intersection (4-17 sept., 2018) ナイロビの2manysiblings東京再訪。さまざまな交差点 – intersection -を巡り、都市と人々を記録する。独自のコンテンポラリーなテキスタイル柄を特徴とするグローバルアフリカンデザインブランドMAKI MPHO(マキムポ)とのコラボレーション企画。
-----「アフリカ」という言葉は「アフリカ」がもつ多様性や複雑さを、一元的で陳腐なイメージへと還元してしまう。 『WIRED』日本版編集長の若林さんが、9月発売の同誌アフリカ特集への取り組みに際しての葛藤を、エディターズレターの号外で語っていた言葉です。 一方、2ManySiblingsのヴェルマはこう語っています。 「わたしたちの使命は、アフリカでいま起こっているクリエイティヴシーンの動きを伝え、それをブランド化すること。アフリカと聞いて、クリエイティビティや幸せなイメージを描く人はまだ少ない。少なくとも欧米においてはそれとは違うイメージが発信されてきた。残念なことだけどね」 わたしたちMaki & Mphoも、常に「アフリカ」を伝えることの難しさを感じてきました。 「アフリカ」= ソーシャルグッド・開発支援 「アフリカ」= プリミティヴ・未開 「アフリカ」= サファリ・自然 こういった一元的なものとは違う、「アフリカの視点」を発信していきたいと思っています。 ぜひ12/16のイヴェントに参加してください。 クロストーク「アフリカの視点:ミレニアルズとメディア発信の意義」 日時 2017年12月16日(土)13時〜15時00分会場 渋谷ヒカリエ8/ Creative Lounge MOV aiiima 1概要 『WIRED』日本版編集長の若林恵氏と、ナイロビを中心にクリエイティブ表現の活動を行う2ManySiblingsのヴェルマ・ロッサ氏とオリヴァー・アシケ氏の3名に、それぞれの制作・発信活動の意図を通じた「アフリカの視点」の発信の重要性やおもしろさ、難しさについてお話を伺う。 申し込みリンクhttps://peatix.com/event/328940/
今年の7月に、『WIRED』アフリカ特集のためのナイロビ取材中に実施した、2ManySiblingsのヴェルマとオリバーとのインタビューに基づいた記事が、WIRED.jpで公開になりました。 ・「型にはめられたくない」という静かなる反発 ・SNSが可能にしたクリエイティヴシーンのブランド化 ・クリエイティヴと「レジリエンス」の関係 彼らの想いや哲学に、ちょっとでも興味をもってくれたらいいな!と思ってます。ぜひご一読ください!https://wired.jp/2017/12/06/2manysiblings/ 『WIRED』日本版編集長とのトークイベントは12/16開催です。詳細、お申し込みはこちらから。https://peatix.com/event/328940
6日前にスタートしたこのプロジェクト、残り10日です!ゴールまで、残り169,390円です。引き続き走りつづけます。 プロジェクトの想いに関して、なぜわたしが「アフリカの視点」にこだわるのかについて、説明します。 すでに51名ものパトロンの方に応援いただいて、とても嬉しいのですが、正直、自分でもこのプロジェクト少しわかりにくい、単純明快・Straight Forwardではない、と思ってます。 つまり、ブランド事業をやっていながら、そのブランドの商品開発や展開そのものに関するプロジェクトではない。ナイロビのブロガーを招聘して、発信するというイヴェント的、ジャーナリズム的な切り口のプロジェクトであるということ。 「なんでこの2人の来日を私が応援する必要があるんだろう」という疑問にお答えしてみたいと思います。 >>>アフリカ人発のアフリカの視点を世界に発信すること アフリカブランド事業、Maki & Mphoの基本的な考え方に「アフリカン・ルネサンス」というものがあります。アフリカ人がオーナーシップをもって、自身のカルチャーを世界に発信すること。歴史的な文脈においても、現代の文脈おいても「搾取」の対象になりやすい、もしくは見落とされがちなvulnerableなカルチャーの視点を、ユニークなデザイン、美しいモノを通じて、お届けするというのが、ブランド事業です。 アフリカで雇用をつくるとか、アフリカの市場がおもしろいとか、アフリカの雑貨や布がかわいい、とかそういった既存の「アフリカビジネス」の投機的視点とは、まったく違う切り口でブランド事業をやっております。 だからこそ、今回、あえて彼らを日本に呼び、彼らの一つの視点とクリエイティヴを通じて、我々のブランド発信を行いたい。彼らの活動とそれらをとりまくナイロビという、いま注目すべきクリエイティブのエピセンターを日本にも紹介したい。 そういった想いで、今回の招聘および付随した発信活動を実施したいというのがプロジェクトの想いであり、これはコアのブランド事業とも直結した活動なのです。 (Maki & Mphoのムポと、2ManySiblingsのオリバー。ナイロビのカフェにて) >>>アフリカの視点とは何者なのか 地政学的見地におけるアフリカにこだわっているわけではありません。あくまで、アフリカの視点はメンタル的な概念で、一つの「メガネーまさにPerspective」なのです。 テクノロジーという視点を通じて、過去、現在、未来の変遷や方向性を考えるのと同じように、わたしは「アフリカ」という視点を通じて、それらを見ている、そしてその視点をもっと共有していきたいと願うわけです。 たとえば「働き方」や「資本主義の次にくる経済モデル」。 世界経済会議やらコンサル会社のレポートやらで、Future of Workだったり、AIだったりという議論がなされる時、欠けている「アフリカの視点」をプラグしたい。たとえば、これはナイロビの文脈においてはどういう風に考えることができるのか。 いわゆる成熟経済におけるインフラや、大企業は少ないが、インフォーマル経済が発展している。同時に、インターネットやモバイルデバイスなどのテクノロジーは流入し、若者のマインドセットはグローバル化している。クリエイターたちが夜な夜なバーに集まって、貪欲に、新しい何かを創作している。欧米のエクスパットたちも入り込んで、グローバルなアイディアハブが作られ始めている。一方、ナイロビ、テックヴェンチャーのキーパーソンである、連続起業家エリック・ハースマンは、「(ロボティクスの普及を鑑み)果たしていま、ここでエンジニアをトレーニングして意味あるのだろうか」と危惧する。。。 ちょっと話はそれますが、わたしは2007-8年ごろ上海に在住していましたが、オリンピック・万博前の、そしてさらなる発展を控えた、何ともいえない熱気とヴァイブを感じていたのですが、いまのナイロビにもそれに似た魂を感じます。 もちろん、中国のように政治主導で、中央集権型に戦略と資金が投下されるようなダイナミズムはそこまで期待できないかもしれません。一方、それにも賛否両論あるので、別のやり方ができるかもしれない。 (関連イベントに出展した去年ナイロビ開催のTICAD会議。我々のブースは異質であった) 世界の人々がもっとナイロビのクリエイティブセクターに注目し、ナイロビを訪れ、クラウドファンディング的にお金が投下されていくことで、ナイロビがもっと活気付く。そんなシナリオがかけるかもしれません。 そのためには、まず、より多くの人が、いまナイロビ、そしてアフリカの都市、若者のあいだで何が起こっているのかを知り、そこに惹きつけられることが大事であると考えています。 だからこそ、わたしは世界を駆け回って(&インターネットで!)、アフリカの視点の収集と発信をおこなうのであり、 だからこそ、このプロジェクトがあり、今後のジャーナリズム的な発信プロジェクトにつなげていきたいと思っています。 引き続きのご支援よろしくお願いします!!