ハムブックの本棚オーナーインタビュー第一回は、姉妹揃って、クリエイティブ志向で小さい頃から図書館が大好きだったという、菊野三姉妹に話を伺いました。【前編はこちら】
おすすめの本の紹介をお願いします。
『ごろごろ にゃーん』作•画:長 新太
くるみ「これも子供の時読んでいたものです。シンプルな絵本で、基本“ごろごろ にゃーん”で構成されてる。フレーズはほとんど繰り返し。だけど、絵で展開していく。絵と言葉の組み合わせが面白い。子供のときはリズム感が面白くて、ずっとめくって声に出して読むのがお決まりでした。その体験も楽しかったし、大人になっても、仕事柄、絵と言葉でなにかを伝えるって仕事をしてるのもあって、言葉は同じでも絵で全然違う全然違うものが描かれるんだなっていうのも深いなって思いました。
あと、こんなに楽しい絵本なのに意外と知らない人が多かったから、みんなに見てほしいなって思いました。」
『檸檬(れもん)』梶井基次郎
えみり「高校生の時に授業で題材になってて出会いました。高校くらいの時に、校則が厳しい学校でめちゃくちゃ嫌だったんですね。中学までハッピーに過ごしてたとしたら、高校時代はモチベーションというか何か下がった実感があったんです。その時に『檸檬』という作品に出会って。主人公がイライラとかモヤモヤをレモンという形にして爆発させちゃえみたいな。なんかポップでいいなと思って。発想の転換で、レモンで爆発させていいんだ、みたいな。もちろん頭の中だから何してもいいじゃんみたいな気持ちになったし、面白いなって思ったんですよね。今でも嫌なことがあったりイラッとくる時の解決方法みたいのを一個教えてもらったような感じがして。例えば会社で嫌なことがあったり、(あ、これ“檸檬案件”だな)みたいな(笑)。自分の中でいっかい固めてレモン色にして、この嫌なことをレモン色にして爆発するみたいなそういうイメージがあるんですよ。高校時代のなんか嫌だなと思ってたやつも、今糧になってると思うんで良かったなと思ってるんですけど、結果的に。自分にマインドコントロールじゃないけど。そういうのの一個として面白かった作品だなあという。」
『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ、絵:中川学
たから「中学校の図書館で、貸し出しができないところの本にあって、当時中学校の図書館に溜まる人が多くて、うるさくて、そこに人がいなかったから、よくそこにいて本を読んでました。
さいしょ大統領のことを知らなくて、貧しい国の大統領だから世界一貧しいと思ってたんです。世界事情を知ろうと本を手に取ったんですけど、自分で募金をして貧しくなったという理由を知りました。そういう人もいるんだっていうのがあって。日本ではスピーチとともに募金をしているその人の日常が描かれていて、それがほっこりしていいなと思いました。ハムハウスで自分の大切な本はなんだろう、と思った時にあの本良かったなって思い浮かんだ本です。」
ハムハウスは「My Project, My Public.」がコンセプト。そこで挑戦したいことは何ですか。
くるみ「表現したいというのはあるかなって。絵本を作ってる途中だったり、絵を描いたりイラストを描いていたり漫画を描いていたり、それぞれのプロジェクトなのかもしれないし、三人でやってみようかみたいな、これをきっかけに何かつくってみようっていう。
三人で棚に本を入れる思いで作り的なものとして活動しようと思っています。一つの作品を作るみたいなものだなと思って。」
以上、菊野三姉妹にインタビューをさせていただきました。
「絵」が好きな三姉妹の本棚。「絵」が好きなことは共通していますが、それぞれに違う視点で選ばれた本たち。
菊野家の部屋にあった本棚の一部が、多くの人と共有する本棚になるような。それが三人の表現になっていくのか。
早くも今後がとても楽しみです。
「ハムブック」では、棚オーナーを募集しています!
ハムハウスに一棚3,000円/月で本棚を借りると、自分の「好き」な本を自由に展示・貸出・販売することができ、書棚に囲まれた小さな読書スペースで、自主企画のイベントを開催することもできます。本を介したコミュニケーションや、新たなコミュニティを構築していきます。
本棚オーナーにならなくても閲覧・購入は自由。年会費500円でいつでも本の貸出ができます。
ご支援のお願い
本プロジェクトにご賛同をいただける方は、クラウドファンディングへのご支援をいただけますと幸いです。
広報・拡散のお願い
ご賛同をいただける皆様は各SNSでのシェア拡散および、興味のありそうな方へのご紹介をお願い致します。一人でも多くの方に、このプロジェクトが周知してもらえると嬉しいです。ぜひご協力お願い致します。