※特別対談集を作ることにしました! 詳しくは「3. みなさまへのリターンについて」をご覧ください。
1. 編集長・宇野常寛より
改めて問います。いまの報道は、批評は、おもしろいでしょうか? それは果たして、考える場として機能しているでしょうか? 僕にはそうは思えません。いま、情報ネットワークにあふれかえるほとんどの言葉は、ある問題があったときにその問題を解くための知恵を出すこともなければ、問題そのものの問い直すこともありません。ほとんどの言葉は既に「世間(僕が一番嫌いな言葉です)」で話題になっている問題に、どう答えるとある層を動員(課金)させることができるかという大喜利的なゲームのプレイになってしまっています。そして、そこには何も建設的なものは存在しません。
だから僕たちは2020年に「遅いインターネット」という運動をはじめました。これはプラットフォームの提供する「速度」に抗って、SNSの相互評価ゲームの外側で時にはゆっくり事物を考えることを提案する運動です。
そしてその延長に2021年の秋、僕たちは新しい雑誌「モノノメ」を創刊しました。コンセプトは「検索では届かない」。タイムラインの潮目を読むことに背を向けて、地に足のついた仕事をしている人だけに参加してもらう。失敗した人々に石を投げて読者を接待するような誌面や、既に支配的な話題を後追いして換金するような誌面にはしない。「遅いインターネット」計画から続く、アテンションエコノミーに抗いゆっくり思考する場をつくる。そのために、インターネットでの直接販売と、主旨を理解してくれる施設でのみ取り扱うことにして、初版5,000部をほんとうに届けたい人5,000人にしっかりと届ける。ただ売って終わりにせず、そのあとは読者と一緒に考え続ける……そんな雑誌を目指しました。創刊に向けたクラウドファンディングでは、1,129名もの皆様に支援をいただき、目標の500%を超える金額を集めることができました。この場を借りて改めて、お礼を言わせてください。
そして、このプロジェクトで大事なのは「続けること」です。新しい方法を試行錯誤しながら、こうやっていけばインディペンデントな、長いものに巻かれない「発信」を一定のクオリティを保ちながら続けていける……そんな成功例を小さくてもいいから、長く続くかたちで遺したい。僕はそう考えています。
いま制作中の第2号も、創刊号に引けを取らない、いや、それ以上の情熱を注ぎ込んでいます。必ず、納得の行くものに、期待に応えられるものに仕上げます。ご支援を、よろしくお願いします。
2. 『モノノメ #2』はこんな雑誌になります
[紀行文]観光しない京都2022
世界有数の観光都市である「京都」。でも、20代のころに7年間この街に暮らして、そしていまでも仕事でよく訪れる僕(宇野)はこう思います。「〈観光しない〉ほうが京都は楽しい」と。他の街からやってきて、そこに暮らした人間の目から見た京都という街の日常の魅力を、暮らすような旅の提案としてまとめました。
【特集】「身体」の現在(仮)
[座談会]身体論の現在──ケアと拡張身体のあいだで|牛場潤一×緒方壽人×笠原俊一×田中みゆき
近代的な五体満足主義から多様な身体の擁護へ──現代の身体はケアの現場を通じて、あるいは工学的な身体拡張を通じて、その多様性を確保しようとしています。そして、この多様に変化し得る身体を基準に社会を眺めたときに突き当たる問題たちについて、それぞれの現場から知恵を持ち寄って考えてみました。
[鼎談]思想としての義肢──OTOTAKE PROJECTの豊かな副産物について|遠藤謙×落合陽一×乙武洋匡
「乙武洋匡を歩かせたい」──落合陽一、遠藤謙などが結集してはじまった「OTOTAKE PROJECT」は、単に一人の「五体不満足」な人間を歩かせるという実験を超えて、その過程でたくさんの知見を産み落としています。工学的なアプローチではじめてケアできる「固有の障害」の発見、介助する/されるという関係性が産み落とす「二人で一つの疑似身体」のような体験、そして「かわいい」という基準で身体を見ることの豊かさ……。これは「歩く」という体験の再発見を通した、三人のクリエイターの創発の回顧録です。
[論考]藤井修平|マインドフルネスの身体技法はいかに受容されてきたか──仏教と心理学の関わりの歴史から考える(仮)
[論考]藤嶋陽子|凡庸な服は、いかに捉え得るか? ––私的な身体技法をめぐる試論的考察
[インタビュー]上妻世海|制作する身体をめぐって──確率から運へ(仮)
[対談]「もうひとつの眼」と「もうひとつの身体」はどう出会ったか(仮)|飯田将茂×最上和子
[座談会]消極的な人よ、身体を解放せよ──いや、そもそも身体なんていらない?(仮)|消極性研究会
[特別企画]47都道府県再編計画──日本列島(再)改造試論|井上岳一×宇野常寛×田口友子
「いま、暮らしているこの街は○○県にあるのだけれど、実は職場も買い物に行く街も隣の県にある」「同じ県だけれど山脈を挟んだ沿岸部は別の国だと思っている」とか、そういうことって意外とありませんか?
そんな素朴な疑問から「モノノメ」は「47都道府県再編計画」を提案します。市町村よりも大きくて、国よりも小さい。都道府県という「中くらいの」ものをより生活の実情や歴史や文化に即したものにしてみよう……そんなシミュレーションを通じて、この国の「地方」をもっと豊かな空間にしていく提案を試みます。
[ルポルタージュ]「ムジナの庭」では何が起きているのか
東京・小金井にある就労支援施設「ムジナの庭」。ここでは植物に触れること、手仕事をすること、人と触れ合い感情を表現することをつなげた心身のケアのプログラムが実践されています。このユニークな試みが行われる場所に編集部が実際に足を運び、一緒に手を動かしながら、主宰の鞍田愛希子さんと、パートナーの哲学者・鞍田崇さんにじっくり話をうかがいました。
【妄想企画】水曜日は働かない(仮)
「水曜日は働かない」──突然ですが、僕(宇野)は世界にそう提案したいと考えています。週の真ん中、水曜日が休みになると1年365日がすべて休日に隣接する……! この宇宙の真実に人類はもっと気づくべきだ。そう考えた僕はあらゆる手段を用いて、「水曜日は働かない」ことのメリットを訴えることにしました。そこに見えてきたのは、週休3日制導入の潮流とそのハードル、コロナ禍以降のリモートワークのメリットとデメリット、この国の「余暇」の文化の意外な弱点……。たくさんの課題を乗り越えて、「水曜日は働かない」世界の実現を模索します。
[マニフェスト]「水曜日は働かない」という提案(仮)|宇野常寛
[座談会]「水曜日は働かない」という提案をめぐって(仮)|芦埜佑亮×高坂友理恵×辻音里
[コラム]「水曜日を働かない」ための働き方改革(仮)|坂本崇博
[特別鼎談]「劇映画的な身体」をめぐって──『ドライブ・マイ・カー』から考える(仮)|宇野常寛×佐渡島庸平×濱口竜介
「宇野さん、濱口と話してみない?」──佐渡島庸平の一通のメールから、この鼎談は生まれました。いま、世界に大きな衝撃を与えようとしている映画『ドライブ・マイ・カー』を素材に、現代の情報環境と劇映画の射程距離、言葉と身体、村上春樹とチェーホフ、ショットの内と外、演技の「文体」の問題……。1本の映画から汲み出せる思考を、とことん搾り取った議論です。
[論考]苫野一徳|自由意志と愛(仮)
[エッセイ]吉田尚記|現役アナウンサーがその目で見た #TOKYO2020
[創作]眠い町 作・小川未明/版画・久保田寛子
世界を旅する少年ケーが、どんな人でも眠ってしまうという不思議な町から辿った奇妙な運命とは?
近代日本を代表する児童文学作家・小川未明の物語と、注目のイラストレーター・久保田寛子の連作版画が出会う、時をこえたコラボレーションです。
【連載】
福嶋亮大|世界文学の制作 第二章:指し示すこと、物語ること
丸若裕俊×沖本ゆか もののものがたり #2|自在 猿山と唐津焼の器(仮)
おいしいものにはわけがある #2|「ジャンボ」のお好み焼き
絵本のはなしはながくなる #2|近藤那央
ひとりあそびの(おとなの)教科書 #2|東映レトロソフビコレクション──石ノ森章太郎と戦後サブカルチャー的身体
[フォトエッセイ]走るひとたち|上田唯人、高山都、宇野常寛
※目次は現在制作中であり、変動の可能性があります。
新しい記事が決まり次第、追加でご報告します。
※カバーイメージは仮です。
イメージ画像では、本誌でも取材をしたムジナの庭の作業の一つで、マスキングテープを自由に貼り合わせたオリジナルカードの図柄をお借りしました。
3. みなさまへのリターンについて
ご支援いただいた皆さんには、一般発売よりも早く本誌をお届けするほか、編集長 宇野常寛による書き下ろし解説ペーパー「『モノノメ #2』が100倍おもしろくなる全ページ解説集」と「遅いインターネット&モノノメ #2」ステッカーもお送りします。
さらに、支援いただいた額に応じてさまざまなリターンをご用意しています。
・【New!】ここだけでしか手に入らない新書一冊分の冊子「宇野常寛対談集」をお届けします(特別対談集つきコースから)
創刊号でも反響の高かった本クラウドファンディング限定の対話集を今号でも作成することにしました。
今回は、哲学者・鞍田崇さん、批評家・福嶋亮大さんそれぞれと宇野常寛との対談、そして、イェール大学助教授・成田悠輔さん&JX通信社 代表取締役・米重克洋さんとの鼎談の、合計3つの対話を収録した冊子をお届けします。
また、創刊号の際に反響の高かった対談集(坂口恭平さん、松本紹圭さん、古川健介さんとの3つの対談+宇野による『PLANETS vol.10』解説集を収録)付きのコースも、数量限定でお選びいただけます。
どちらも新書一冊分の大ボリュームです。
すでにご支援いただいている方もたくさんいらっしゃるので、第2号の対談集だけがほしい!という方は、②がおすすめです。
【New!】
①第2号「対談集」つきコース(6,000円)
②第2号「対談集」【のみ】コース(2,500円) ※モノノメ本誌は付いてきません。対談集の冊子のみ。
③創刊号「対談集」+第2号「対話集」つきコース(9,000円) <限定20セット>
※クレジット掲載 / 「雑誌と本屋の学校」 / イベント年パス / オンラインMTG / 講演会、それぞれのコースご支援いただいた方にも、第2号「対談集」を本誌と一緒にお届けします。
・好きなPLANETS刊行書籍をもう一冊お届けします(好きな本をもう1冊コースのみ)
『モノノメ 創刊号』、落合陽一『魔法の世紀』や猪子寿之×宇野常寛『人類を前に進めたい』、『PLANETS vol.10』など、これまでPLANETSが刊行した書籍を1冊お届けします。
〈対象書籍〉
モノノメ 創刊号、人工知能が「生命」になるとき、男と遊び、人類を前に進めたい、現代アニメ「超」講義、ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景、PLANETS vol.10、デジタルネイチャー、ドラがたり、魔法の世紀、PLANETS vol.8、いもT(白・黒、※書籍ではなくTシャツですが、選択いただけます。色とサイズ(M,L)を備考欄にご記入ください。)
・本誌へのクレジット(10,000円コースから)
支援いただいた方のお名前を『モノノメ #2』へクレジットさせていただきます。
※クレジットをご希望の方は必ず備考欄に記載したい名前をご記入ください。
※不適切な文言を記載された場合、掲載を見送る場合がございます。
※写真はイメージです。
・特別講義「雑誌と本屋の学校」へ参加できます(30,000円コースから)
特別講義「雑誌と本屋の学校」を受講いただけます。
本講座は『モノノメ #2』を題材に、各分野のプロフェッショナルとともにお届けするオンライン勉強会です。
〈カリキュラム(予定)〉
第1回 雑誌の学校:編集長・宇野常寛が本誌の解説を行います。
第2回 本屋の学校:青山ブックセンター本店 店長・山下優さんと、独立系書店を中心に営業・仕入をサポートする「一冊!取引所」運営を担当する渡辺佑一さんとともに、これからの本屋と流通のあり方を考えます。
第3回 『モノノメ #3』公開企画会議:次号の企画会議に参加することができます。
※開講時期についてはクラウドファンディング期間終了後、メールにてご案内します。
※ライブ配信に加えアーカイブ配信も予定しているため、リアルタイム参加できなくても受講いただけます。
・PLANETS主催のイベントフリーパス1年分(イベント年パスコースのみ)
毎週開催している「遅いインターネット会議」をはじめとする、PLANETS主催イベントに2022年3月から1年間、自由にオンラインとオフラインでご参加いただけます。
〈2021年にお招きしたゲスト(一部)〉
明石ガクト / 宮田裕章 / 石岡良治 / 吉藤オリィ / 藤えりか / 高山都 / たかまつなな / 指出一正 / 柴那典 / 竹下隆一郎 / 佐渡島庸平 / 広屋佑規 / 川田十夢
※2022年以降もさまざまなイベントを実施予定です。今後のスケジュールはこちらからご確認ください。
・宇野常寛とのオンラインMTG(100,000円コースのみ)
PLANETS編集長の宇野常寛が本誌にまつわることはもちろん、仕事での悩みから恋愛相談までオンラインで幅広くお答えします。
※ミーティングは2022年実施のもののみとなります。
※クラウドファンディング終了後にメールで日程を調整します。
※ご希望の日時に必ずしも添えない可能性があります。ご了承ください。
・宇野常寛による講演会開催権(500,000円コースのみ)
PLANETS編集長の宇野常寛がオンライン/オフラインで講演を行います。
企業内だけでなく、お店や勉強会にも伺います。
テーマ例)
SNS社会と「速すぎる」インターネットにどう向き合うか
2020年以降の都市におけるワーク&ライフスタイル
2020年代のエンターテイメントの形を考える
※必ず下記の注意事項を確認の上、ご支援をお願いいたします。支援をした時点で、注意事項に同意いただいたとしてみなします。
・交通費や宿泊費等、実費は別途請求させていただきます。
・講演は国内で2022年実施のものに限らせていただきます。
・高額なセミナー、特定の団体への講演はお断りします。
・新型コロナウイルスの感染状況によっては会場へ伺えない可能性もございます(オンラインのみで実施)。
・ご希望の日時に必ずしも添えない可能性があります。ご了承ください。
・拘束時間は打ち合わせ等含めて、3時間以内でお願い致します。
・クラウドファンディング終了後、こちらからメールにて詳細をご案内させていただきます。
※クラウドファンディングでご支援いただいた資金は、手数料を差し引いた分の全額を本誌の制作費にあてさせていただきます。
※本誌の刊行は2月末を予定しております。
4. 編集長 宇野常寛/PLANETSについて
▼宇野常寛 プロフィール
評論家。1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『遅いインターネット』(幻冬舎)、『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『母性のディストピア』(集英社)。共著に石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)、『静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話』(河出書房新社)など。立教大学兼任講師。
▼PLANETSについて
評論家・宇野常寛が主宰する企画ユニットです。雑誌、書籍の出版を中心に、WEBマガジン、インターネット生放送、トークイベントの開催、読者コミュニティ運営など様々な活動を行っています。詳しくはこちら。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る『モノノメ #2』3月発売予定。ただいま予約受付中です
2022/03/09 11:26こんにちは。PLANETS編集部です。皆さまに大きなご支援をいただきました雑誌『モノノメ #2』ですが、3月の発売予定にて、ただいま絶賛印刷中です。お届けまで今しばらくお待ちください。また、クラファンには間に合わなかった……という方へ。現在、PLANETSオンラインストア(のみ)で予約を受け付けています。3月13日(日)までにご注文いただくと最速発送の予定です。■宇野常寛 書き下ろし 解説集つき■対談集つき■創刊号とのセット(1冊ずつご購入いただくよりもお得です!)以上の3種類をご用意しています。商品ページでは目次や誌面の詳細もご案内していますので、ぜひご覧ください。たくさんのご注文をお待ちしております!ご支援いただきました皆さまも、もしよろしければSNSシェアなどご協力いただけますと大変幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
生まれたばかりの雑誌『モノノメ』を続けるために、力を貸してください
2022/02/20 07:00(※本活動報告掲載の表紙および誌面イメージは制作中の仮のものです)宇野常寛です。この『モノノメ #2』のクラウドファンディングも、今夜0時で終了です。今回もたくさんの支援をありがとうございます。残り24時間を切りましたが、まだ間に合うので、興味のある人はぜひこのタイミングで購入をよろしくお願いします。さて、この『モノノメ』は、批評や寄稿文、小説やルポルタージュの載ったいわゆる「総合誌」です。ただ、普通の総合誌とちょっと違うのは、あまり時流に「ノッた」ものを扱わないことと、写真やイラストをふんだんに使っていることです。あまり時流に「ノッた」ものを扱わないのは、この雑誌が僕の提唱する「遅いインターネット」という運動の一環だからです。僕はタイムラインでシェアされる話題に大喜利的に答えてポイントを稼ぐゲームにも、そのゲームに勝つために「やらかした」人に石を投げることで誰かを貶めたくて仕方がない卑しい読者を集める政治家や言論人たちにも、軽蔑しか感じません。ただ、こういう人たちを批難するのではなくて、自分ならこうするという対案を示すことで対抗していきたい。そう思って僕はこの運動をはじめました。だから基本的にこの雑誌には、そういった相互評価のゲームに夢中になっている人は出てきません。そうではなく、タイムラインの潮目とは無関係に、本当に価値のある問題設定を試みている人たちだけを集めているつもりです。そして、写真やイラストをたくさん使用して、デザインに凝っているのはその読書体験が「楽しい」ものでなければいけないと思うからです。誰かを貶めて「あいつら」より自分はマシだ、「まとも」だという安心(思考停止)に対抗するために、僕は部屋で独りで雑誌を開いているだけで、誰とも比べることなく充実できる時間を提供したい。だから、人間同士のつながりではなくあえて人間とモノとのつながりの力を活用したい、そう考えたわけです。ただ……はじめてみて改めて分かったのだけれど、この路線で、この内容の雑誌を作るのは想像以上に制作費と時間がかかります。現場からはもっとここに予算を使いたいと突き上げられては創意工夫でなんとかして欲しいと頭を下げ、広告も集めようと思っては「特集がSDGsとかだったら……」と苦い顔をされるなんてことを繰り返しています。そういう背景があって、このクラウドファンディングにも頼って制作しているのが実情です。でも、どんなつらいことがあっても創刊号を手にとってくれた人たちが面白かった、他の雑誌では絶対にできないことをやっている、そう言ってくれたのを思い出して、がんばって作り上げています。いまはまだ、部数も出ないし、続けていくのがやっとの雑誌ですけれど、これを2年、3年と続けていけば必ず、この雑誌は少しずつ浸透して、タイムラインの潮目を読み合うゲームよりもずっと、こっちのほうが長い目で見れば本質的で、深いことを扱っているともっと多くの人に理解してもらえると信じています。それが10万人とか、100万人じゃなくても良い。今の何倍かの読者がいれば、もっともっとやりたいことを、スタッフにいい環境を作った上でじっくり創ることができるようになる。それが僕の野望です。この雑誌はまだヨチヨチ歩きをはじめたばっかりで、ちょっとした感染症や家庭内事故で亡くなってしまうような存在です。でも、全力で、じっくり育てていきます。今号でできなかったことは次号で、それでできなかったらまた次号で、少しでもたくさんかたちにしていきます。そうやって、最高のものを目指していくので、みなさんもじっくり付き合ってくれたら嬉しいです。すぐ古くなるようなことは扱っていないので、次の号が出る半年後まで、ゆっくり読んでください。(そしてもし、創刊号やこの第2号が面白かったら、周囲にオススメしてあげてください。)それでは、今日の夜0時まで、よろしくお願いします。このクラファンが最速かつ、特典付きで購入できる機会なのでぜひ、気になった人はここから購入してください。よろしくお願いします。 もっと見る
進捗報告0219 朝6時半、渋谷集合。三浦半島で「大人のあそび」を堪能してきました!
2022/02/19 07:00こんにちは。PLANETS編集部の小池真幸です。おかげさまでたくさんの方々にご支援いただいている『モノノメ #2』のクラウドファンディングも、残すところあと1日となりました。既に800人近いみなさんにご支援いただいていますが、これだけ文章や写真のつまった雑誌をつくるためには、それなりのお金がかかるのもまた事実。この取り組みを次号、そのまた次号……と継続していくために、より一層、たくさんの方々にご支援いただけるととっても助かります。今回は、ちょっと一風変わった企画「[フォトエッセイ]走るひとたち|上田唯人、高山都、宇野常寛」の舞台裏について。(写真:久富健太郎)PLANETSが注力して取り扱っているテーマの一つに、「ランニング」があります。ただ、タイムや走行距離を伸ばす方法や、ダイエットのための効率的な走り方……といった内容は、一切扱っていません。気持ちよくて楽しい、日常生活の一部を彩るライフスタイルスポーツとしての、ランニングの可能性を探求しているのです。2018年10月に刊行した『PLANETS 10』では、“雑誌内雑誌”としてランニング誌「走るひと」とのコラボレーション企画を実施したり、学びのコミュニティ「PLANETS CLUB」では定期的にランニング関連のイベントを開催したりしています。(「走るひと」編集長・上田唯人さんと、自身も日常的に走っている編集長・宇野による対談「ライフスタイルスポーツとしてのランニング」はこちら)『モノノメ 創刊号』でも「[フォトエッセイ]高山都 走るひとり」という記事を掲載。モデル・タレントの高山都さんに、ランニング体験から見える風景について語っていただきました。(写真:久富健太郎)そうした背景も踏まえ、『モノノメ #2』に掲載するこの企画では、新しい「大人のあそび」としてのランニングのあり方を考えます。PLANETSでは、都市をもっと多様に、深く味わう方法を考えるプロジェクト「飲まない東京」をはじめ、いわゆる「飲む・打つ・買う」のような20世紀型の男性中心文化のオルタナティブとしての、新しい「大人のあそび」のかたちの模索を続けてきました。今回の企画も、その一環と言ってよいでしょう。「夜に集まって、都内でお酒を飲んで解散」ではないあそび方。朝6時半に渋谷に集合し、車で三浦半島に向かい、8時過ぎには三浦海岸駅付近に到着。たくさんの大根が干された気持ちのいい海辺で、少しおすそ分けなどもしてもらいながらランニング。山中の辺り一面に大根畑が広がる場所も通りながら、半島を横断してゆき、お昼過ぎには三崎漁港に到着。三崎名物のまぐろ丼を堪能し、帰宅後の楽しみに三浦の新鮮な野菜をお土産に買って、夕方過ぎには渋谷に戻る──そんな「大人のあそび」を、上田さんと高山さん、編集長・宇野の3人で堪能しています。(写真:久富健太郎)僕もアシスタント役としてついて行ったのですが、いろいろと新鮮な発見がありました。神奈川で生まれ育った僕にとって、三浦半島はわりと身近な行楽地。好きな場所ではあるけれども、電車・バスの乗車券とお食事券、お土産券がセットになった「みさきまぐろきっぷ」の印象がどうにも強く、正直にいえば「もう、しばらくはいいかな……」とやや食傷気味になっていました。もちろん、マグロは大好きで三浦半島のマグロ料理はとても美味しいのですが、やることが定型化されてしまっている印象を持っていたのです。しかし、今回の企画を通して、自分がいかに三浦半島の一面的な魅力しか知らなかったのか、大きく反省させられることになりました。朝ランニングという楽しみ方、新鮮な三浦野菜、壮大な大根畑……マグロだけではない、「大人のあそび」の場所としての可能性が、まだまだ三浦半島にはたっぷり秘められていたのです。(もちろん、マグロ料理は今回もおいしくいただきました)写真もふんだんに使ったリッチな誌面で、読み終えた後には思わず三浦半島に向かいたくなってしまう……そんな企画になっていると思います。僕も『モノノメ #2』が無事校了し、みなさんの手元に届けられたら、どこかに走りに行きたいです。(写真:久富健太郎)『モノノメ #2』のクラウドファンディングはこちらにて実施中です。いよいよ明日までです!(トップ画像撮影:宇野常寛) もっと見る
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