私がペットホテルを運営する上で重要視していることに「医療行為」があります。
前の投稿で触れましたが、私が「老うさホームうさこんち」を思いついたのは、人間の老人ホームからでした。自分の親をホームに預けて、あー安心とはなりませんでした。いちばん困ったのが「通院」です。
ホームから病院に連れて行ってはくれず、私なり家族が、ホームから外出許可を取り、介護タクシーを手配し、車椅子を借りて、患者(介護度5の母と)ふたりきり、病院で診察を受けねばなりませんでした。それは、私は仕事を休まねばならず、外出中のおむつの交換をせねばならず、慣れない私にはとても負担になる事でした。
(ホームの人が連れて行ってくれればいいのに…)それこそして欲しいことだと私は思いました。しかしそれは、老人ホームと、医療との、狭間にあることだと理解しました。
うさぎホテル「うさこんち」でも、高齢や介護のあるうさちゃん、生きものをお預かりする限り、この問題にぶち当たります。利用されるお客様も理解して欲しいのですが、うさこんちでは「医療行為」はできません、と、ご利用時に差し上げる資料にも明記しています。お薬ちょっとあげてよ、は、できないのです。
しかし、預かり中に、うさちゃんが体調を崩したり、病院へ行かねばならないことも起きます。その時、どうするか?どうしてきたか?も、勇者さまには、レクチャーします。
ずっとお薬を飲んでおり、こちらで引き続き投薬をしなければならないうさちゃんも、います。繰り返しになりますが、普通、ペットホテルでは、投薬のあるうさちゃんは、預かれないのです。他人(ペットホテルの人)が、医療行為を施せないからです。
しかし、かいぬしさまが望むことと、実際とで、あまりに開きがあり(前出の、私の介護体験)、法に触れず、互いが良くなる合意点を、私は見つけました。通院時に付き添い、獣医さんに許可を得ることで、投薬ができる場合もあります。かいぬしさんに代わる存在として、信用していただく。もちろん、責任を持つ。獣医さんも、そのような私の申し出を受けてくださる場合が多いです。お預かり中、何かあればかかりつけの獣医さんに連絡をとります。うさこんちには、そのようなお預かりメニューもあります。
うさこんち「ハイクオリティケア」↓
https://usako.co.jp/free/health
かいぬしさんと、うさこんちとで、しっかりと契約を行なう。相互の理解を得る。そしてかかりつけの獣医さんにきちんと面通しをして、大切な命をお預かりさせてもらう。
それらのことを、今までの経験を踏まえ、勇者さんにはしっかりお伝えしますし、勇者さんも、法律を知り、かいぬしさんと獣医さんとが安心して大切な命を預けても大丈夫、と思えるように、自助努力も欠かさずおこなってほしいと思います。
投薬、強制給餌、自家点滴など、医療行為に当たります。他人が代わって行えない行為です。
また、私は、爪切りや、抱っこ、湯につけて洗う行為も、注意しなければいけない行為と思っています。うさぎが自ら望んでおこなう行為以外は、私は無理矢理してはいけないと思っています。
うさちゃんにも、理解してもらう。こうしてもらうと、気持ちいいんだな、楽になるんだな、と、理解してくれると、それらの行為はやりやすくなります。勇者さまには、私があみ出した、うさぎとのコミニュケーションの方法も伝えます。
オーナー(かいぬし)さまにしっかり理解してもらうこと。獣医さん、そしてうさちゃんにも理解してもらうこと。トラブル無く運営するために、私が死守していることです。