沙道プロジェクトへの応援、ご支援、誠にありがとうございます。
3月27日22時時点で、目標金額の98%に到達することができました。これも単に、皆様のおかげだと心より感謝しております!
さて、本日は、このプロジェクトの発起人でもある、私、西園寺怜の思いを僭越ながら、活動報告とさせて頂こうと思っております。
山梨県の峡南地域との出会いは10年ほど前でしょうか。私は東京に住んでおりまして、仕事が休みの日には毎週のように車を走らせて山梨県に息抜きに行っておりました。
何の目的も持たず、事前の調べもせず、標識や看板と直観のみを頼りにした「なりゆき旅」で、峡南地域と出会いました。当時、最も好きだったのは樹海で、夜に樹海の中を走る道路にひっそりと車を停め、鹿が出没するのを楽しむのが好きでした。
何気なく、本栖湖から伸びる「本栖道」を見つけた後は、その界隈を探検するのが好きになりました。昭和の香りが漂う下部温泉。ホタルの生息地である一色。山と山の間を流れる富士川沿いには、趣のある集落があり、彼の葛飾北斎が描いた「甲州石班澤」はここで描いたのだろうなと思われる場所にある、硯の町や、和紙で有名な西嶋。身延山久遠寺。南アルプス街道をずっと走れば日本一人口の少ない町、早川町。早川町の奥には、世界一古い温泉宿の慶雲館。さらに奥に行けば、道鏡と恋に堕ちた孝謙天皇が訪れたという奈良田。南の方には、日本のダージリンのような南部町の山の上の茶畑が…。
その後仕事として関わるなどと想像もしていませんでしたが、とうとう、2017年に経済産業省の仕事で、この地に関わることになり、4年前から内閣府の地域活性化伝道師としても活動するようになった今でも、峡南地域にこだわり続けています。
山梨県の南側にある峡南地域も富士山周辺や、八ヶ岳周辺、甲府周辺と同じような観光地として認知度を高めることが目的でしたが、峡南地域が5つの町で構成されていることもあり、峡南地域全体を周遊してもらえるようなプロジェクトを興すことはとても難しかったのです。
町役場に頼らず、民間の事業者や住民が協力して地元を盛り上げることが必須であろうという思いに至るようになりました。
峡南地域には、雨畑硯、甲州手彫印章、西嶋や市川の和紙。これらの伝統産業が残っています。素晴らしい伝統ではありますが、大量生産やデジタル化が進む歴史には逆行している産業。ただ単に歴史や伝統を残すだけではなく、「これらがなくてはならない!」という状況を作り出したいと考え始めました。
夜空に輝く星も、一つだけではその名前を覚えることは難しいけれど、それらを結んで星座にすれば覚えやすいし、認識もされやすいのではなかろうか、と考えていたところ、コロナ禍の初めの頃に、偶然、映水氏の写仏プロジェクトに出逢い、「字ではなく絵であれば、日本人だけでなく、外国人にも墨と筆を手に取ってもらえるかもしれない!」という思いに至りました。
仲間集めから始まり、どのようなものを作るかを話し合い…。完成まで2年の月日がかかりました。そして、今年の2月にクラウドファンディングを始めるに至るのですが、運悪く、コロナ感染者の急増、果てにはウクライナの問題が起こる…など、本当に最悪のタイミングでした。。。
そんな中でも、日々、ご支援頂く方々が日増しに増えていく現状を見ると、自分のこと以上に嬉しく、感極まる思いでいっぱいです。
50日間ほどのクラウドファンディングへの挑戦ですが、最初の勢いがなくなった中盤、なぜご支援が頂けないのだろうと真剣に考える日が続きました。
正直なところ、やはり地味!
匠の手作りですから高額!100円ショップで手軽に何でもモノを手に入れられる現在、価値はあると言っても、それを分かって頂ける方も多くはないはずです。
価値が分かりにくい!誰もが「高額」と想像できるブランドではないので、自慢しにくい…。
アルファベットで言えば、JTWというところでしょうか。
J(地味で)T(高くて)W(分かりにくい)。
Jはどうにもなりませんし、Tを変えれば価値そのものを下げてしまうことになるから変えられない。唯一私が何とかできるのはW。分かりにくいから分かりやすいに変えることくらいです。
素人ではありますが、それぞれの職人さんやアーティストさんをかっこよく紹介する動画を作りYouTubeに上げてみました。BGMとして使ったクラシックの名曲のイメージも借りて…。
https://www.youtube.com/channel/UC0ZDv-CjKkknAUfOArsKRRg
(お邪魔でなければチャンネル登録お願いします!)
簡単で便利なことが重要視される流れがドンドン加速度を増していったとしても、人の心や想いは変わらないはずです。コロナ禍で人と人とが繋がることが難しくなっていきましたが、その重要性も意識するようになりました。
人の手が持つ力、人の手が生み出す美しさを尊ぶ世の中であり続けることの大切さ、職人のかっこよさを、これからもクラウドファンディングへの挑戦が終わった後も、アピールし続けていく沙道プロジェクトでありたいと思っています。
100%まであと少しです。
皆様の応援、ご支援を賜りますよう、お願いいたします!