2022/03/24 18:38

第二回「トランシルヴァニアから伝統手芸を広めたい!」の募集が始まって、


そろそろ2か月になろうとしている。

1月終わりの時点では、イースターの時期に

もう一度ワークショップを実現させたいという気持ちで一杯だった。

暗い空気を吹き飛ばし、楽しいことに向かってつき進みたいという思いが

新しい行動を決心させた。


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募集開始から1週間ほどで目標金額の半分に達し、

さらに1か月で目標金額に達することができた。

ワークショップ決行できることに喜ぶ半面、

2月終わりにはウクライナ情勢が大きく変わり、

2週間ほどは隣国で起こること、ニュースが気になり、

思うように仕事に集中できなかった。


3月に入っても、氷点下の日が続き、

一向に冬の終わる気配がなかった。

ルーマニアも戦争に巻き込まれるのでは、

核の危機でこちらも避難せざるを得なくなるのでは、

徴兵制が導入されるのかもしれない。

いつこの平穏な日常が崩されるのかもしれないという不安が募る。

たまにプロジェクト援助の知らせが来ても、

素直に喜ぶことができず、

本当にワークショップを決行することができるのかどうか、

不安に思う日が続いていた。


モニター越しに、久しぶりに故郷の母の顔を見た。

3年も会うことができずにいるのに、

寂しいなどと弱音を吐くこともなく、

毎日を生きる力でみなぎっていた。

手仕事を伝え、生きがいにする姿は、

70歳を過ぎてもなお現役で活躍する母の姿から学んだことだだった。


世界中どこにいても、安全かどうかわからない。

先の不安を案じるよりも、今ある平和の恩恵に感謝して毎日を過ごすしかない。


幼稚園や学校では、先生が子供たちに楽しい活動で毎日を過ごさせることに

全力を尽くしてくれている。

子どもたちが社会の不安にさいなまれないように、

当たり前の日常を過ごすことがいかに大切か気が付いた。


不安な時期に書いた、ワークショップの決行、不決行についての知らせにも、

たくさんの参加者の方からご連絡を頂いた。

何よりも私の家族の安全を第一にしてほしいと、

状況を案じる思い、慈しみにあふれる内容ばかりだった。

中には、大きな病気を抱えて毎日な毎日を前向きに過ごすため、

ワークショップに参加される方、

ウクライナ情勢に仕事が左右され、

疲労の毎日の中で時間を割いてくださる方も・・・。


不透明で不安な世の中であればあるほど、

今、私たちが地に足をつけて生きること、

私たち女性にとって大切な仕事であり、

精神的なよりどころであった手仕事の文化を今に伝えることの

大切さを実感している。


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募集終了まであと4日、

ラストスパートを走っている。

トランシルヴァニアの各地をあたかも旅するような気分になれる4日間。

平和への祈りをこめて、いっしょに手仕事をしませんか?

 

              ブログ「トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-」より