
トランシルヴァニアは、先週ごろから一気に小春日和となり、
朝晩は氷点下に下がるものの、
日中の日差しは夏のように暑く感じられるようになりました。
春の息吹があちらこちらから目覚めています。
早いもので、第6回オンラインワークショップも募集開始から1か月が過ぎ、
残り3週間となりました。
ペトリ村集会所復興プロジェクトは89名さまの方にご賛同いただき、
オンラインワークショップも40名以上の参加者が集まっています。
コロナ流行を受けて発動した「トランシルヴァニアから伝統刺繍を広めたい!」
という企画、今回で第6回目を数えます。
1万キロメートルの距離を一瞬のうちにつなげて、
トランシルヴァニアでも希少な伝統文化の残る村へ赴き、
2時間の実況中継でワークショップをお届けするという企画です。
案内役の私や現地の講師の方々だけでなく、
裏方であるカメラマンやアシスタントの努力、
そして、参加者の皆さまのご支援なしにはできなかったことと感謝しております。
これから10年後にトランシルヴァニアの村はどうなっているだろう
と考えたとき、こうした伝統刺繍を受け継ぐ世代の方々がいなくなることは
間違いないでしょう。
そして、その時にもこのワークショップ映像は記録として残すことができます。
私たちもその点に大きな望みを託しております。
今回はペトリ村の火災を受けた集会場復興のためのプロジェクトも
立ち上げました。
その一環として、ペトリ村でイーラーショシュのワークショップを
開催いたします。
こちらは「カロタセグ、愛のポケット」という名のもとに、
大小のポケットを作ります。


図案職人アンナおばあさんが考案したオリジナルの図案を
3~4種類お届けします。
見本ではポシェットにしましたが、
エコバッグのポケットにも、
素敵なアイデアで洋服やタペストリーなどご活用いただけます。
カロタセグの復興を願い、いっしょに刺繍をしましょう。
ワークショップ参加費の20%を火災で被害を被った集会所へ寄付させていただきます。
さらに12日土曜日には、カロタセグ上地方のドロンワーク刺繍。
カロタセグではイーラーショシュと並んで知名度の高い刺繍で、
古くからベッドカバーや枕カバーなどに白い刺繍が施されてきました。
カロタセグのドロンワーク刺繍の作者である、
モニカさんとチッラさんにお話を伺いながら、
基礎から丁寧に教えていただきます。
30cm正方形サイズのクロスに仕立てます。


また上地方の伝統的な部屋が会場になる予定です。
古い手仕事の数々もご覧いただけると思います。
こちらは去年、募集定員に満たず、開講できなかったワークショップですので、
今年こそは決行できるようにと願っています。
現在9名様にお申込みいただいております。
こちら20名様のご参加で決定とさせていただきたいと思います。
また5月には新しい企画もございます。
バルツァシャーグ地方のクロスステッチ刺繍、
そしてシュブリカと呼ばれるドロンワーク技法の一種を
特別なイベントと合わせてお届けできたらと思っております。
バルツァシャーグの美しい民俗衣装は袖と襟元の刺繍が特徴です。
その刺繍部分を2タイプ作り、チョーカーやブレスレットに
仕立てることができますし、もちろん衣装づくりにもお役に立てていただけます。

最後には、シク村のアウトライン刺繍。
これまで何度か中継してきましたが、
最後の機織り職人でもあるエルジおばあさんのお宅へ戻り、
エルジ母娘といっしょに素敵な企画をお届けしたいと思っています。

もうすぐ日程が決定しましたら、募集を開始いたします。
この美しい春に、トランシルヴァニアの伝統刺繍をはじめてみませんか?
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