ラオス事務所スタッフからメッセージ、第2弾。紙芝居『これはジャックのたてたいえ』の中の”推し場面”をご紹介しますスアイさん(上記写真)「”私はこのぼろぼろふくのおとこ”の場面がお気に入りです。この貧しい男性が、ひとりぼっちの娘に恋をするというところが好きです。そして、愛し合う彼と彼女が無事に結婚し、ハッピーになれることが良いですよね!」昨年結婚したばかりのスアイさんらしいですね。北部ホアパン県出身で、兄弟が多く生活は大変だったけど、近くにあった「子どもセンター」によく通っていたそうです。そこで、当会が出版した『カンパーと小さいお化け』の本を読んで好きになり、センターでの音楽やスポーツの活動も楽しむようになりました。この頃の体験が今の仕事の原動力になっているとのことです。まさに「本との出会いが世界を広げた」子どものひとりです!チャンシーさん「私は”つるつるあたまのぼくしさん”の場面を選びました。このつるつる頭のおじいちゃんが一番愛らしいキャラクターだと思います。そして、若い二人を結婚させるのも、愛があふれていて好きですね。」今、世界中が厳しい状況にある中、私たちのこの活動に注目しご支援をいただいておりますこと、こころより感謝申し上げます。募集期間の終了まであと少し、ご協力をいただけると幸いです。
スーン の付いた活動報告
みんな熱心に何をみているのでしょう?紙芝居に釘付けのラオスの子どもたちです。びっくりしている子、ハラハラしている子、じっと睨みつけている子。となりの子に「ほら!」って言っている子。そして後ろの方でえらそうに腕組みしながらも心はすっかり紙芝居にもっていかれてるやんちゃ坊主。みなさんにも、こんな時間はありましたか。ここはラオスの小学校。私たち「ラオスのこども(ALC)」のスタッフが紙芝居を演じているところです。やんちゃ坊主の一派は中学生で、最初は「なんかやってるぜ」と遠巻きに見ていたのが、いつの間にか夢中になっていました。紙芝居『これはジャックのたてたいえ』は、イギリスのマザーグースの詩The house that Jack builtに、やべみつのりさんが絵を描いたものです。そしてラオス語版は、ラオスの作家・詩人であるドゥアンドゥアンさんが訳しました。この詩は「積み上げうた」とよばれる形式で、文章に後から文をどんどんと継ぎ足していく言葉遊びとなっています。楽しく見ながら、一緒に唱えるうちに、どんどん言葉を覚えていくものです。そして、豊かな口承文化をもつラオスの人々は、これを、伝統のスーン(詠唱)と結びつけました。太鼓をたたき、調子を合わせながら、みんなで「これはジャックのたてた家~」と詠唱するのです。イギリスの伝承詩が、日本伝統の紙芝居と結びつき、ラオスで太鼓と詠唱と繫がったのです。それぞれの伝統が合わさり、もっと楽しくなって、子ども達に届いたのを目の当たりにした時の驚きと嬉しさは言葉になりません。もっと、たくさんのラオスの子ども達にこの楽しさを届けたい。今、コロナを初めとした、心が重たくなるような出来事が多い中で、ラオスの子どもたちに、何かに夢中になり、心から楽しむことが出来る時間を過ごして欲しい、紙芝居や本に触れることで自分の世界を広げて欲しいと願い、このプロジェクトに取り組んでいます。どうぞご協力をよろしくお願いいします。※紙芝居『これはジャックのたてたいえ』日本語版はトロルで出版しています→http://troll-ren.net/publics/index/17/