2022/04/17 10:54

ハローグッバイ

言葉だけがコミュニケーションじゃない、ということを最近考えていて、そんなときにこの写真に出逢いました。写真を撮ることは、あなたを見ていますよ、と伝えることに等しいと思う。出逢って、さよならするまで時間が長いのか短いのかわからないし、初めてなのか親しい仲なのかも知らない。でも、写真を見ていてなんとなくそんなことを感じたりもするから面白い。それは、普段無意識のうちに感じていることを再確認させてくれる。親しいひとと会ったときに、言葉を交わす前に、相手の顔を見ただけで思わず頬がゆるみ笑顔になるのは、その表情から何かを受け取っているからなのか。または、知らない人とこれから関係を築いていこうとするときの緊張感のようなものも、お互いの表情から伝わりあっているのかもしれない。表情だけではない。服装や仕草、匂い、趣味嗜好、沢山の情報を無意識のうちに感じ取り脳みそが処理して、信頼関係は生まれてくるのだなと思う。そう考えると、やはり言葉はそのひとつの要素に過ぎない。だからこそ、無意識のところで、なんとなく感じるものを信じたくなるのかもしれない。

コロナ禍で、コミュニケーションの取り方が変化していく中で、生身の人間の感触を思い出させてくれる写真だと思いました。写真を見ること自体、間接的な行為なのに、直接的な出会いと別れを感じるのは、作者が真っ直ぐに被写体と向き合ったからこそだと思う。

本が出来上がり、手にしてページをめくる、そこから物語が始まることが、とても楽しみです。


哲平


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心の中で凹んだ何かが膨らんだ気がした

iPadで映し出されるページをめくりながら
「はじめまして!」
「こんにちわ」
そうして
「またね」と画面を閉じた

ただ発行前の写真を
それは簡単に眺めて見ただけなのに
「またね」と口に出しそうになっていた自分が居た

このコロナ禍で飢えていた
新しい出逢いへの渇望を
なんだかやんわりと鎮めてもらえた気持ちにもなった

何度となく眺めたい
そして眺めるたびに思い出すのだろうな
はじめまして、こんにちは!のあの衝動と高揚感を。
またね!と次の再会をおもう願いの気持ちを。


たゆう


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2013年、わたしたちは宮城県から北海道へやってきました。焙煎担当のてっぺい、お届け準備担当たゆう。珈琲と、猫と、おにぎりが大好きな夫婦です。

珈琲はなくてはならない必需品ではないかもしれない。けれどそんな珈琲に救われる日もあると信じて「暮らしに寄り添う珈琲」を届けていきたいと考えています。

日々の暮らしを丁寧に。 

楽しいことを真剣に。

現在はオンラインショップでの販売をメインにそれぞれのお店のイメージに合わせてつくる珈琲豆の卸売や週3日の間借りコーヒースタンド「やかん」の営業とイベント出店も大切にしています。

いずれ、焙煎機を店内に置いて焼きたてを手渡しできる寄合所のようなあったかいお店を開きたいです。

みちみち種や HP
やかんbyみちみち種や instagram
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いつもは口数がそう多く無い哲平さんと
思ったこと、感じたことを素直に言ってくれるたゆうさん。
僕はこのご夫婦の生き方やそれをコーヒーやお店にアウトプットしていく姿を
見て背筋を直しています。

この写真集を見てもらって、どう感じてもらえるだろうか?
と制作を進めながら二人の顔が浮かびました。

お二人の素直な感想、嬉しい限りです。。
ありがとうございました!!