ご挨拶
はじめまして。
このページに訪れていただいてありがとうございます。
札幌を拠点に活動しております、フォトグラファーの柿本拓哉です。
オトカムという屋号で活動しております。
この度自身初刊行の(ちゃんとした)写真集を発売致します。
この期間に買っていただくと定価よりちょっぴり(消費税分&送料含む)お得に買っていただけるという、
先行販売が目的であるのと、早めにご注文数をこちらで把握できるというメリットのため
こちらで公開している次第です。
自費制作、写真展をやってみてもっと多くの人に、遠くの人にも写真を見てもらいたい思いもあり
この度制作に至りました。
※支援額が達成されなくても出版します。
期間終了後の一般発売は8月以降を予定しておりますが延期の可能性もございます。
それに伴い、販売店も現在未定です。
プロフィール
・柿本拓哉
1980年和歌山県生まれ、札幌在住。
東京にてフリーランスフォトグラファーを経て
2015年、北海道帯広市に移住。
東京在住時にフォトグラファーと並行して老舗コーヒー店にてコーヒーの修行を積み
帯広市にてコーヒー店を開業し、2019年に札幌に店舗を移したが
冬季休業中にコロナが流行し、2020年春をもって店舗経営を断念。
2020年、元の職であったフォトグラファーとして活動を再開して現在に至る。
2022年現在は商業写真の他に家族写真の撮影を行っている。
[この写真集について]
この写真集『ハロー!グッバイ!』は
人と会った時、そして別れる時を記録したものです。
誰でも経験すること、そしていつものこと。
敢えてその何気ない日常の一部、そして今まで気にしていなかったことを
記録すること、集めることで見えてくる日常と人との心の距離感。
まいど!も、お久しぶり!も、はじめまして!も。ごちゃ混ぜにしてもそれはすべて
『ハロー!グッバイ!』
そこから人との関係は生まれ、育まれていく。
特別なテクニックや高価なレンズは必要ない。
ドイツ製のカメラじゃなきゃいけない必要もない。
フィルムで撮る必要もない。
構図やテクニック、ポージングなんて必要ない。
今、自分が持っているカメラと会いたい人がいれば成立する。
頭で考えて撮ることが写真の全てではない。はず。
定価¥3,300-
変更後 定価 ¥3,800-
(制作費が上がってしまった為、定価が変更になりました。)
写真集サイズ:A5版横 変形(136×190) ページ数:108ページ(仮)
装丁、デザイン:takaiyama inc. 山野氏
http://takaiyama.jp/
※デザイン、装丁、撮影も現在進行中の為サイズやページ数の変更もございます旨をご理解ください。
『ハロー!グッバイ!』
絵 @dai
語呂合わせが発端だった。響きがいい。誰でも覚えられる。
そして思いついたのがちょうど2021年のクリスマス時期。
世間では少しウイルス流行も落ち着いて(束の間だったけど)賑やかになっている時期だった。
過ぎゆく年と迎える年。の、境目あたりでちょうどいいなって思った。
僕は年末も、年明けも仕事は片手で数えられるほどしか入っていなく
世間の賑やかさも忙しなさも無関係で、のほほんとしていたが
会う人、会う人は忙しそう。
そんな中よく言われるあれ。『よいお年を。』
ここ何年か感じていた、年末年始の世間とのズレ。
僕は北海道が地元でもないし、大して用事もないし、行くところもない。
おまけに仕事もないからお金もない!
ただ数字が変わるという、日常とたいして変わらないのに
大袈裟になる人々をみて『早く平日来い!』と願うだけの期間。
その期間はただただ誰にも会わず、ただ時が過ぎるのを待つ日々。(僕の悪いクセ)
次会ったらなんか大きく変わってんのかな?
っていうくらい期待をもたせて、結局いつも通りが繰り返される。
その『会ったら』って?いつも通りって?
なんだかここ何年かで変わった常識のおかげで『会う』ってなかなかハードルが上がったけど
本当はめちゃくちゃ簡単だけど大事な行為ですね。って思った。
そしてそんな大事な行為を撮ってセットで見せたらいいんじゃないか?
会ってる内容は伏せて。
会った時とバイバイの時だけ。関係性もその人との距離感も明確にしないで。
なんだったら友達とか知り合いだけじゃなくて、知らない人も撮ってみよう。
そういえば20代前半の方々なんてなかなか接点ないし。
じゃああの手この手で声かけてみるか。SNSで知り合うっていうのも最近当たり前っていうし。
あくまで自分との関係性がある、もしくは作る。なのではじめましてはあり。
知り合いもあり。しばらく会ってなかったけど、久しぶり!っていいな。
と、色々考えてちょっと撮り始めてみたらめちゃくちゃ面白かった。写真を撮ってて。
そして50組を目標に定めた。しかもだらだらやってもしょうがないから、3月中に。50組。
そんな企画がコロコロ転がって、写真集という終着点が決まって今に至る。
そしてこれを書いている現在も企画進行中。
知らない人と知り合うのって本当に大変!こちとら必死。誰でもいいわけじゃないし。
とにかくこれは本にまとめて、遠くの人の手に渡ってほしい。そして願わくば多くの人に。
可能なら言葉の通じない国の人にも見てもらって感想を聞きたい。
前回の自費制作や個展だと、どうしても数や会期に縛られてしまったので
この機会にWEBのちから、印刷、流通のちからを借りて
できるだけ多くの人に見てもらって、否定も肯定もされたい。
この撮影を通して改めて認識したこと。
僕は人に会うのが好き。知らない人も、知り合いも。
そして写真を撮りたいって心の底から思えたこと。
商業写真(仕事)だけをやっていたらなかなかここまで思えなかったかもしれない。
コーヒー店を経て(願わくばまたやりたいけど)、また写真と向き合った大切な時間。
こうやって人と会うことにフォーカスして
当たり前の日常を、当たり前の行為を見なおしてみる。
そしてこれは表現ではないかもしれない。ただ記録なのかもしれない。
だけど、この写真集が誰かの、なにかに響くと確信している。
これを撮っている最中で確かにした手応え。これはこの写真集を見る人にも共感してもらえるはず。
以下、コーヒー店から再度フォトグラファーに。
そしてこの写真集に至った経緯です。
長々と続きますのがお付き合い願えれば幸いです。
[写真とコーヒーの共通点]
写真とコーヒーを淹れる行為はとても似ている。
写真(フィルム、データ)は、撮影→現像→プリントという手順を踏んでいくのと
コーヒーは、生豆→焙煎→抽出という流れだ。
僕はコーヒーを淹れることを専門にお店を経営していたので
生豆の状態、焙煎された豆の状態を選ぶことができない。
写真でいう、撮った生のフィルム(データ)をどうアウトプットするか、だ。
どちらの場合も、どれだけ素材が良くても最終工程でミスすれば全てダメ。
それに加え接客業でもあるわけなので
来店いただいたお客さまにお店でどう過ごしてもらうか?という大切な時間をも預かっていた。
カメラマンでいうと撮影時に被写体の方にどう動いてもらったら自然になるか?みたいなことなのかも。
カメラマンをしていて大事にしていたこととコーヒー店を営むうえで大事なことが
たくさんシンクロしていって、改めて写真を撮るという行為を客観的に考えることが多くなった。
[コーヒー店での苦悩と意地]
コーヒー店閉店時コロナを言い訳にしているが、本当のところは経営もかなり厳しかった。
だけど、コーヒー店とうたっている以上それ以外のことは出来る限り手出ししたくなかった。
副業でカメラマンをするという選択肢もあったが、
それはどちらの業種にも失礼だし、そのときの僕はどうしてもコーヒーに専念したいという
異常なこだわりがあった。そして中途半端にやれるほど、どちらの業種も甘くないというのも知っていた。
ただ、北海道に移住してからの2015年から家族写真だけはライフワークとして続けていた。
お金儲け優先ではなく、被写体と向き合って『ウソのない写真を撮る』という行為。
これは『1』から、いや『0』からたくさんのスタッフと作っていく商業写真を中心に撮影していたスタンスとは大きく異なる。
お金儲け優先ではないと言いつつも、そういった副収入があってなんとかお店も続けつつ、
いろんなご家族とも出会い営業を続けていた。
しかしそんな状態で店舗経営がいきなり上向きになるはずもなく、おまけに借りていた物件が晩夏には日が暮れると底冷えがしてストーブを焚いていた。夏暑くて秋にはもうかなり寒いという。。
本州では考えられないかもしれないが、北海道の夏の夜は涼しいを通り越して寒いときがある。
とてもじゃないけどお客さまを迎え入れるには申し訳ないし
ゆっくりコーヒーを、、なんて状態ではない。
それに暖房代が異常なほどかかる。
なので来季の作戦を練る時間という考えで冬季は休むことにした。
そして突如訪れたコロナウイルスの流行。
カラ家賃を冬季払い続けたあげく、いつ終わるかもわからない未知のウイルス蔓延。
もうどうしようもなかった。
断腸の思いで閉店を決意。何度も何度もどうにか続けられないかと足掻いたがどうしようもなかった。
民家だったところをほぼ自分で改装してやっと飲食店としてお客さまを迎え入れられる状態までもってきたのに…
まだまだ減価償却だって終わってない。
工事したところをできるだけ元どおりにしているひとりの夜、
誰にぶつけていいのかわからない感情とただただ向き合うしかなかった今では思い出したくない日々。
[童話みたいな一筋の光]
そんななかでお店営業してて空いた時間にほぼ無意識に撮っていた店舗のあった敷地内でほぼ自生している植物たち。
誰がいつ植えたのかわからない植物が雪溶けとともに育っていき、季節の移ろいも教えてくれた。
ほぼワンオペでお店を回していたので僕の唯一の息抜きがちょっと外に出て
そういう植物を観察する時間だった。(老人かよ)
そして普段あまり写真を撮らない僕が自然と写真で記録していた。
その写真をまとめて1冊の本にしようと思い立った。
商業写真ではなく、自分の中にあるモヤモヤを吐き出すための手段としての写真。
2020 リソグラフ印刷機を用いて写真集『AROUND YOUR (OWN) FEET』を刊行。
※AROUND OWN(YOUR) FEET/2020年
お店をやっていた時期に撮りためていた植物の写真集。
すべて敷地内で育った植物で手はかけていない半自生の植物を撮っており、
高画素数で撮影したものをリソグラフという印刷機で画素を落として印刷した写真集。
すべての工程(企画、印刷、製本)を自身で行った80部完全限定本。
お店を引き払って、とにかくバイトをするしか生きていく術もなく
その空いた時間を使って印刷から製本(和綴)まで一人でやってみた。
場所と機材を提供してくれたのは札幌のゲストハウス『UNTAPPED HOSTEL』の神(ジン)さん。
東京の時、もっというと大阪の時から
写真を撮るのはお金をもらう為だった。いわゆる商業カメラマンだ。
今でもその意識は変わらないが、自分の写真で伝える。ということを始めたこの作品が最初の一歩だった。
写真というのはとても正直なものなので、自分以外の人にこうやって1冊の本にして見てもらうことはとても勇気のいることだった。
見る人が見れば写真だけで何もかも見抜かれる。自分の甘えやヨコシマな考えも。
だけど、お店を失い、職も失い、それとともにお金もない。
もう恥じることは何もなかった僕は今までと写真の向き合い方が変わった。
(でも根本的な写真への概念は師匠がすごく良い人だったおかげで最初から貫いている)
だから自分の本を作って、他人に見せるという行為もなんの恥じらいもなくできるようになった。
だって失うものなんてもう何もないし。
そしてなにより、自分の考えや意思を写真に出すべきだと思ったから。
そして2021年。
東京の時から撮っていたスタイルで、札幌でもポートレートを撮りだした。
そこでつながったのが以下の個展。
2021 札幌にて個展『翳』発表。
※個展『翳』/2021年 @nothing
北海道大学内で伐採された木のディスクと
自身が撮りためていたポートレートの2部作。
すべて黒バック、自然光という同条件で撮影し
生命を絶たれた木と生きている人との差異をあぶり出す試み。
(協力:北海道大学)
個展の写真は今までの写真人生の中で最も人と、そして写真と向き合った時期だった。
誰に酷評されてもいい。否定されてもいい。そう思う写真だけで構成した。
なんとなくいい感じに〜とか、こう撮ったら〇〇っぽいとか。そういうの必要ない。
自分が誰かに言い訳しなくていいくらいド直球しか選ばなかった。
(写真家なら当たり前の行為だが、商業カメラマンからすると難しいことだった)
その時にさらに写真の力を感じたような気がする。
見てくれた人の中で、同じ目をもった人たちに出会えたから。
自分にウソなく出した写真が受け入れられる嬉しさ。すこし自己肯定ができた気がした。
[2つの作品から見出した新たな展望]
そうやって下り坂しかなかったここ何年かが、やっと下り勾配が少し緩やかになったかな?
と、思う矢先に思いついたこの企画。そしてはじめての(ちゃんとした)写真集。
ここまでめちゃくちゃ遠回りで、ここに書ききれない程いろんな感情もあって
でも『今、ここでやらなあかん』って思えるほど全部注ぎこめる機会を得て。
この本を出したらまた次の試練があるんだろうけど、
たぶんそんなことよりまずはこの本が出来あがって被写体になってくれた方々に、
そして関わってくれた方々に本を渡して、
支援してくれた方々にお礼を言えるまでは責任をもって終わらせたい。
また何かを始める前に終わらせるべきものがあるっていうことか。
資金の使い道
刊行までに関する諸経費 ¥800,000(装丁、デザイン費、印刷費、校正費など)
刊行後、配送やCAMPFIRE手数料などの経費 ¥200,000-
リターンについて
先行販売ではお気持ちですがお安くお買い求めいただけます。
こちらでご購入していただいた写真集にはすべてナンバリングが入ります。
実施スケジュール
2022/3月中に撮影終了。
順次レイアウトや構成開始、
4月中、もしくは5月上旬に印刷完了。
6月中に完成、順次発送予定。
(支援いただいた方に渡る写真集にはすべてナンバリング入り)
最後に
写真は撮って終わりではなく、やはり皆さまの目に触れて初めて写真の意味をなすものです。
SNSで簡単に写真を公開、閲覧できる状況ではありますが
この企画は『今、この時』を写したものです。
そしてその時間は3年後、5年後、10年後と時を経てさらに厚みを増す時間だと思って
写真に収めました。だからこそ写真集として刊行しようと考えた次第です。
そしてじっくり見ていただくことで、通り過ぎるだけでは味わえない『写真集』という物の見方も楽しんでいただけると幸いです。
関わってくださった皆さま、特に被写体になってくださった皆さまには感謝してもしきれません。
そしてこの写真集に興味を持ってくださっている皆さま。本当にありがとうございます。
この写真集は『僕が撮った』ものですが、僕ひとりの力で出来上がったものではございません。
僕の企画に賛同し、協力してくださった方々がいてこそできあがったものです。
長く長く愛される写真集になることを願っております。
(と、書いておりますが現在も制作真っ只中です。)
どうか1冊でも多く、この期間にポチッとしていただけるとより幸いです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る写真集配送の遅延に関してのお詫び
2022/06/20 16:21こんにちは。先週、印刷会社より写真集がドカンと届いた日から配送準備に入りまして翌日の15日、16日の発送でお送りしているのですがどうやら道内の配送が著しく遅く、まだ届いていないという方もいらっしゃるようで。。やっと帯広方面の方々からちらほら到着のご報告はいただいているのですが、札幌でも届いていない方がいるようです。本州の方が早く届いている状況です。。先週末のイベントまでにご支援、ご購入いただいた方々や被写体になっていただいた方のお手元に届くよう手配しておりましたがまさかの(かなりの)遅延、、大変申し訳ございません。もし、近日中に届かないようであればこちらから郵便局の方に問い合わせしますのでお手数ですがこのメールに返信いただければと思います。早く手にとっていただきたかったので早めに郵便局に持ち込んだのですが裏目に出てしまいました。。まだ受け取られていない方、本当に申し訳ございません。もうしばしお待ちください。 柿本 拓哉 もっと見る
進捗情報④ 写真集が刷り上がりました。
2022/06/15 22:12昨日、写真集が無事到着致しました!そして本日、発送できた分もあるので早い方(道内)は明日手にとっていただけるかと思います。一部、僕の準備不足で発送できなかった分がありますので申し訳ありませんが明日発送致します。道外の方は中1日、もしくは天候等では中2日くらいで到着すると思います。やっと。やっと…です。ここからがまた踏ん張りどころでこれから道外の販売店をあたっていこうと思っております。どうか遠くまでこの写真集が飛んでいきますように。先行販売で買っていただいた方々には上記のスタンプと個体ナンバーが入っております。そして、6/18(土)のイベントも今週末に迫ってまいりました。会場観覧チケットですが、もし購入が面倒で…という方がいらっしゃればこのメールに返信いただいてお名前、人数を教えていただければ会場での決済とさせていただきます。(現金のみ)※配信希望の方はお手数ですがURLよりお申し込みいただかないと視聴できませんのでお気をつけください。。https://seesaw-event.peatix.com/view販売店の方々も到着次第、店頭やWEBにて販売開始していただければ!写真集がお手元に届いたら感想などいただけるとまた励みになります。ではでは、今週末お会いできる方は今週末に!宜しくお願い致しますー。 柿本 拓哉 もっと見る
進捗情報④
2022/06/03 10:00こんにちは。いよいよカバー、表紙などのデザインも決まりまして印刷見本も届きました!(ちょっと前に。)本のサイズですが、最初からほぼ変更はなく、A5変形。白い紙がA4です。がっちりとした感じではなく、いい感じの抜け感と気張りのなさ。『写真集』というとなんだか堅苦しい感じがするので今回のテーマに合わせて柔らかさもありつつ、締めるところは締める!という感じでしょうか。すごくいい感じにデザインしていただいております。写真集の内容と本自体のイメージがぴったりな感じがして、山野さんにお願いしてよかった。。と思う今日この頃。もうすべて入稿が終わっているのであとは印刷会社から到着を待つのみ!6/18(土)のイベントまでに配送できるかと思います。イベントでも先行販売第2弾として販売致します。イベントもまだトークのチケットは販売中ですのでこちらからお願い致します。僕に連絡いただいても大丈夫です。写真集到着までもうしばしお待ちを、、そしてご興味あればぜひトークイベントにもご参加ください〜。 もっと見る
コメント
もっと見る