2022/07/23 19:29
- 今日はみちのく潮風トレイルについて少しご紹介します。トレイルとは徒歩で歩く道、を意味しています。全長約1,000キロメートル、青森県八戸市から福島県相馬市までの三陸沿岸を歩くコースです。沿岸を歩く、と聞くとのんびりしたイメージが湧くかもしれませんが、リアス式海岸は急に海に落ち込む断崖も長く、登山に近い昇り降りが続きます。時には森の中、集落の中の生活道路、或いは歩道のない国道(なるべく避けてルート設定されていますが)を歩きます。潮風トレイルは青く輝く海を眺めながらのルートが多いのが特徴です。現在ハイカーは多くないので、時には一日歩いても誰にも会わない日もあります。登山での単独行は危険ですが、みちのく潮風トレイルはしばらく歩いていると集落に入るので、遭難の危険はないと思います。ラッピングカーを走らせる三陸鉄道はトレイルに沿って、久慈市から南へ163キロを海岸沿いに走りますので、ハイカーにとっては欠かせない移動手段です。
- 一人でトレイルを歩くと、東北の自然の豊かさを実感します。野生動物にもひょっこり出会います。カモシカ、キツネ、タヌキ、鹿などと目が合ったりしてお互いに立ち止まる、なんてことも。三陸鉄道の運転士さんによると朝夕に鹿たちが近づいてくるので徐行することもあるそうです。鹿は鉄分を補うため線路を舐めるという話も聞きました。鹿たちを背景にあま絵、のん絵のラッピングカーが行く、なんてシーンももしかしたら来年見られるかもしれませんね。
添付の写真は三陸ジオパーク認定ガイドの松下竜之介さんが撮影したカモシカです。私もカモシカに出会ったのですが、スマホを探しているうちにトレイルから消えてしまいました。次回会ったら是非逃さずに撮ります。