1、はじめに
はじめまして、東京を拠点に舞台芸術作品を制作する劇団[体現帝国]です。
私たちは2008年に愛知県で発足し、2017年に東京へ拠点を移してから2回目の本公演を上演します。
今回の作品は、世界的に有名なグリム童話『白雪姫』を原作とした新作劇です。
白雪姫の世界を舞台に、私たち人間が古来より行ってきた「他者の時間を買う(奪う)」ことをテーマに作品制作しています。
現代日本において労働者の低賃金化は深刻化しています。
私たちは今、「人に安く使われているのと同時に人を出来るだけ安く使おう」とします。
人や物を安く買うことで、結果的に自分たちの給料も下げる、負の連鎖に陥っています。
これは私たちの抱える大きな問題だと感じ、多くの人に親しみのある白雪姫という童話を下敷きに本作品を制作しています。
そして今回は、より多くの方々へ作品を届けたいと思い「東京」だけではなく、過去に上演やワークショップで訪れた「秋田」と、主宰渡部の故郷「愛知」でも公演を行います。
▼7月16日に行われた『白雪姫・試演会』での上演写真
2、このプロジェクトで実現したいこと
体現帝国は、舞台芸術作品を制作しています。
演劇作品を制作するには、膨大な時間と、多くの人、そして多くのお金が必要です。
長い時間稽古をするには稽古場代がかかります。理想の美術や衣装にもかけられる予算が限られています。また、質の高い作品には、技術力をもったスタッフが必要です。技術力ももったスタッフにはそれに見合った人件費を支払わなければなりません。そしてツアー公演には移動費や宿泊費もかかります。
他で仕事(アルバイト)をしながらその経費を補う方法もありました。しかし、それでは作品製作に使える時間が大幅に減ってしまいます。
ツアーをせずに東京公演のみで、細々と活動していく方法もありました。
しかし、演劇作品はお客様(観客)無しでは成り立ちません。
演劇作品は多くの「地域」「文化」のお客様に観ていただくことで、さらに素晴らしいものになると考えます。その始まりとして、今回は縁のある3都市ツアーを行うことにいたしました。
ゆくゆくは、他の地域への公演、海外公演を考えています。
また、今回の作品には、利賀演劇人コンクール2016 優秀演出家賞二席を受賞した演出家 渡部剛己、「SICF13」 にてオーディエンス賞を受賞した美術家 大野洋平、現在、米バークリー音楽大学在学中の音楽家 田中航など、
各分野でこれからを担う20代~30代の若手アーティストが集まり、互いに刺激を受けながら作品制作を行っています。アーティスト一人ひとりにとっても、この作品を制作し多くのお客様にご観ていただくことは、未来につながる大きな可能性をもっています。
「これまで以上に作品と向き合い、質の高い作品を製作する」
「質の高い作品を多くの地域お客様(観客)に観ていただく」
これがこのプロジェクトで実現したいことです。
3、公演概要
体現帝国第七回公演『白雪姫』3都市ツアー
2018年7月16日(月祝)~10月6日(土)
人の時間を奪う。人の夢を奪うことだって、その人を喰べることと同じですよ。
夢を奪われた人は、影喪失症となるでしょう。
嫉妬に狂う継母、影を無くした女、夢を往来する下男。
光と影、夢と現実、正像と鏡像、嘘と真、舞台と客席。
童話世界を駆け抜ける一大スペクタクル!!
原作|グリム童話KHM53番「白雪姫」より
演出|渡部剛己
美術|大野洋平
作曲|田中航
照明|植村真
映像|佐藤そのみ
イラスト|なかしまなぎさ
演出部|坪井菜摘
映像部|清水大河
制作部|今井あや子、大嶋理香
出演|吉乃由夏、近藤修大、藤村昇太郎
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【TOKYO】
東京・観劇の為の劇解剖ワークショップ
日時|2018年8月22日(水)18:00-21:00
会場|シアター・バビロンの流れのほとりにて
料金|2,000円
体現帝国の大切にする舞台芸術の「複雑さ」を如何に楽しむかをテーマに進行。
観劇の際は物語へ注目が行きがちですが、舞台には他にも多くの要素が存在します。
舞台を参加者と共に解剖することで、より良い観劇体験を得る為の観客向けワークショップ。
東京・本公演(東京バビロン演劇祭2018参加作品)
日時|2018年8月24日(金)19:30-
2018年8月25日(土)15:00-,19:30-
2018年8月26日(日)15:00-
会場|シアター・バビロンの流れのほとりにて
料金|前売3,500円、当日4,000円
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【AKITA】
秋田・朗読ワークショップ
日時|2018年9月8日(土)16:30-19:30
2018年9月9日(日)16:30-19:30
会場|RUNNING MAN STD
料金|1日参加1,500円、2日参加2,500円
好きな小説や、詩、歌の一節を持ち寄って声に出して読んでみよう。
本の中から自分だけが見つけたメッセージを人に伝えるには何が必要なのだろうか。
魅力的な声の使い方とは?自分の個性を活かした声の表現を見つけるワークショップ。
秋田・本公演(秋田市後援)
日時|2018年9月14日(金)19:30-
2018年9月15日(土)15:00-,19:30-
会場|RUNNING MAN STD
料金|前売2,500円、当日3,000円
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【AICHI】
愛知・ワークショップ美術と俳優
日時|2018年9月29日(土)13:30-20:30
2018年9月30日(日)13:30-20:30
会場|青少年文化センター(アートピア)第2練習室
料金|1日参加3,000円、2日参加5,500円
今年1月に東京にて開催し好評を博したワークショップを愛知でも開催。
俳優は如何に美術と関わり舞台に活かすかに焦点を当てたワークショップ。
2日目の夜にはワークショップ参加者による発表公演を行います。
⇒東京でのワークショップアーカイブページはこちら
愛知・ワークショップ発表公演
日時|2018年9月30日(日)19:30-
会場|青少年文化センター(アートピア)第2練習室
料金|1,000円
愛知・本公演(愛知県後援、愛知教育委員会後援)
日時|2018年10月5日(金)19:30-
2018年10月6日(土)15:00-,19:30-
会場|七ツ寺共同スタジオ
料金|前売3,000円、当日3,500円
◆白雪姫特設サイト
http://watabe-gouki.net/20180824shirayukihime/
4、参加メンバーについて
≪演出≫
渡部 剛己 watabe gouki
演出家。体現帝国主宰。
1987年生まれ、愛知県出身。2008年-2012年[体現帝国]を主宰。演出を担当。
2012年-2016年[演劇実験室◉万有引力]に所属。2017年より体現帝国での活動を再開。
身体に重点を置き、舞台芸術でしか創造できない世界を模索する。
過去に[七ツ寺共同スタジオ][三重県文化会館]の企画制作に従事。舞台演出以外にも俳優や踊り手として舞台出演や、映像作品への出演、振付、絵画モデルなども行う。携わる作品の美術や音楽、照明を監修するなど多方面で活躍している。
利賀演劇人コンクール2016 優秀演出家賞 二席 受賞
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演出作品
・2012年10月 体現帝国第五回公演『女中たち』 作|ジャン・ジュネ @七ツ寺共同スタジオ
・2016年7月 利賀演劇人コンクール2016参加作品『班女』 作|三島由紀夫 @利賀芸術公園リフトシアター
・2017年6月 体現帝国第六回公演『授業』 作|ウージェーヌ・イヨネスコ @中野テルプシコール
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ウェブサイト ⇒ http://watabe-gouki.net
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≪美術≫
大野 洋平 ohno yohei
美術作家。京都生まれ浜松育ち。
2010年 武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 卒業。2011年-2015年 同大学 空間演出デザイン学科研究室 助手。
美術作家として立体作品を中心にオブジェクトを発表しつつ、舞台美術の小道具制作を行なう。
時代の波に置いていかれたモノたちの在処、それらの終着点を考えながら鳴らないオーケストラを制作中。
2012年 「SICF13」 オーディエンス賞受賞 SPIRAL(東京)
2014年 「asics NAKED EG01 SPECIAL CONTENTS」 作品起用
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個展
・2012年7月 大野洋平展『異種交配されたモノたちの記録』 @新宿花園ゴールデン街 nagune(東京)
・2016年4月 大野洋平展『CYCLE』 @ギャラリー58(東京)
・2017年2月 大野洋平展『instrument -器具の見る夢-』 @ギャラリー58(東京)
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ウェブサイト ⇒ http://www.ohnoyohei.com
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≪作曲≫
田中 航 tanaka ko
作曲家。佐賀県出身。米バークリー音楽大学在学中。
2012年頃から渡部剛己演出作品に継続的に携わる。音楽クリエイターとして勤務する一方、数々の舞台芸術に楽曲を提供。2016年末に初のオリジナルミュージカル『ある怪物の』を上演。その後渡米、奨学金を得て現在は北米での舞台音楽技法を学ぶ。
哀愁や寂しさといった感情を取り入れる繊細な音楽性に定評があり、特に舞台における物語とのハイレベルな融合を目指す。
2012年 学生作曲家選手権2012優秀賞2曲同時受賞
2014年 江崎グリコ社歌アレンジコンテスト最優秀賞二席
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活動歴
・2012年10月 体現帝国第五回公演『女中たち』 作曲
・2013年10月 あいちトリエンナーレ関連事業『CANAL ART2013』 音楽提供
・2016年5月 オリジナルミュージカル『ある怪物の』 脚本・演出・作曲・出演
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≪照明≫
植村 真 uemura makoto
アートディレクター。愛知県出身。
東京藝術大学先端藝術表現科修了。舞台照明会社に勤務ののち、現在同大学演奏藝術センター教育研究助手。
公共空間でのサイトスペシフィックな演劇や、観客と俳優の関係に着目した舞台や美術作品を手掛ける。
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企画作品
・2013年11月 ATLAS展インスタレーション/パフォーマンス作品『記憶のアポトーシス』
@東京藝術大学取手校地メディア教育棟
・2014年8月 台東区文化助成事業『谷中妄想カフェ』 @台東区谷中各所
・2016年8月 展示/ツアー『暗渠パラダイス』 @galleryNIW/水窪川跡
・2017年3月 野外音楽劇『LIVE HAMLET』 作|ウィリアム・シェイクスピア @上野恩賜公園水上音楽堂
・2017年8月 観客移動式演劇『むこうのせかい2017』@日暮里某所
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ウェブサイト ⇒ https://gorona1864.jimdo.com
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≪イラスト≫
なかしま なぎさ nakashima nagisa
イラストレーター、作家。新潟県在住。
長岡造形大学卒業、卒業制作の画集「待ち合わせは、深海三千メートルで。」で学科内優秀賞受賞。
カラーペンやクレヨンでのドローイングやアクリル絵具を使って、主に女性の感情、表情を扱った作品を制作。
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展示
・2014年9月 『EHARA JAPAN EXHIBITION vol.1』 @solero
・2016年4月 『かいしんのいちげき展』 @ヴィレッジヴァンガード一部店舗内にて巡回展示
・2016年11月 『デザインフェスタ44』 @東京ビッグサイト
・2016年10月 『ハートフル展』 @長岡ベース
・2017年2月 『サンキュー!ベース展』 @長岡ベース
・2017年11月『デザインフェスタ46』 @東京ビッグサイト
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ウェブサイト ⇒ https://nagisanakashima.wordpress.com/
5、体現帝国(タイゲンテイコク)とこれまでの活動
2008年5月に演出家 渡部剛己が旗揚げした劇団。
特に演劇実験室◉天井桟敷を主宰した寺山修司より影響を受け活動を続ける。
恒常的に俳優の身体訓練を行うことで、
舞台上の時空を歪ませた独自の世界を立ち上げることが特徴。
年1回以上の本公演、それに伴う実験公演を行う。
HP http://watabe-gouki.net/
Facebook https://www.facebook.com/taigenteikoku/
Twitter @taigenteikoku
主な作品==========
『女中たち』作:ジャン・ジュネ
2012年7月 @愛知/七ツ寺共同スタジオ
詳細 ⇒ http://watabe-gouki.net/20121027jochuutachi/
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『近代能楽集・班女』作:三島由紀夫
2016年7月 @富山/利賀芸術公園リフトシアター、2017年10月 @神奈川/光明山東福寺
詳細 ⇒ http://watabe-gouki.net/20160730hanjo/
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『授業』作:ウージェーヌ・イヨネスコ
2017年6月 @東京/中野テルプシコール
詳細 ⇒ http://watabe-gouki.net/20170621jugyou/
6、資金の使い道
ご支援頂きました資金は、体現帝国第七回公演『白雪姫』3都市ツアーの下記の制作費に使用させていただきます。
・公演会場費
・作品製作費(美術、衣装、楽曲制作等)
・ツアーの交通宿泊費
・各リターン品の制作費、及び送料手数料ほか他
7、リターンについて
公演を観ていただいた方も、そうでない方も、作品の世界に触れていただけるリターンをご用意いたしました。
3,000円【とにかくご支援いただける方向け】〈A〉
5,000円【作品の世界に触れたい方向け】〈A〉+〈B〉
8,000円【もっと作品の世界に触れたい方向け】〈A〉+〈B〉+〈C〉
10,000円【体現帝国グッズが欲しい方向け】〈A〉+〈B〉+〈D〉
10,000円【作品の映像を見たい方向け】〈A〉+〈B〉+〈E〉
25,000円【色々ぜんぶ欲しい方向け】〈A〉+〈B〉+〈C〉+〈D〉+〈E〉
80,000円【渡部剛己が大好きな方向け】〈F〉
80,000円【渡部剛己が大好きな方向け2】〈G〉
〈A:オリジナルポストカード〉
厳選された美しい公演写真を使用した、『白雪姫』オリジナルポストカード5枚セット。
〈B:演出ノート〉
作品の演出ノート、『白雪姫』についての解説や、ここでしか読めない作品製作の裏側をお届けします(5ページ程度を予定)
〈C:戯曲〉
今回の公演で使用した『白雪姫』戯曲(作:渡部剛己)。
〈D:体現帝国オリジナル手ぬぐい〉
体現帝国オリジナル手ぬぐい
〈E:公演記録映像〉
公演記録映像(フル)をご覧いただくことができます。
〈F:渡部剛己が出張ワークショップを開催します〉
演出家渡部剛己が、ご希望に合わせた内容の出張ワークショップを行います。
〈G:渡部剛己とお話しできる♪〉
演出家渡部剛己が今回の作品についてや、自身の演出論や、海外と日本の演劇について、はたまた好きな食べ物まで、楽しくお話いたします。
※〈A〉~〈E〉はご自宅に郵送いたします。
※〈F〉〈G〉についてはメールにて日程と詳細のご相談をさせていただきます。
8、最後に
体現帝国は、2020年までに海外公演を行うことを目標に活動しています。
芸術に国境はありません。言語が通じなくとも、役者の身体、美術、照明、音楽、衣装等、様々な視点で、だれもが作品を楽しむことができます。
そして海外公演に挑戦すると共に、そこで培った経験を作品に生かしさらにハイクオリティーな作品を日本の皆様にお届けしていきたいと考えております。
そのためにはこの、3都市ツアーの成功が不可欠です。
最高の作品を作り続け、多くの方に演劇の魅力を届け続けられるよう、これからも体現帝国は歩み続けていきます。
皆様からのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る【活動報告】東京公演ありがとうございました!
2018/09/06 13:05こんにちは、体現帝国です。 遅くなりましたが、東京公演が無事に終了いたしました。ありがとうございます!初めてのツアー公演で不安もありますが、皆さまの応援がとても心強いです。 東京公演の感想や、公演の映像を入れた動画をUPいたしましたので、是非ご覧ください。 ★予告|体現帝国 第七回公演『白雪姫』in秋田https://www.youtube.com/watch?v=UolA56cpKVo&feature=youtu.be ★東京公演、観客の皆様のアンケートよりhttp://watabe-gouki.net/shirayukihime_comment_audience/ ★体現帝国 第七回公演 三都市ツアー『白雪姫』東京公演 togetterまとめhttps://togetter.com/li/1262573 ▼『白雪姫-試演会』を観て、本公演へコメントを頂きました。・「評価とは相対的な概念である。」べんいせい(マッチングモヲル 代表、文筆家)http://watabe-gouki.net/shirayukihime_shien_comment_ben/ ・「一時間十分はゴウキ君そのもの、ゴウキ君の今だったと思う。」寺戸隆之(ノアノオモチャバコ 主宰、演出家)http://watabe-gouki.net/shirayukihime_shien_comment_terado/ ・「犯罪的殺伐さも手伝ってか、苦しい程胸が痛んだ。」岡村洋次郎(阿彌 主宰)http://watabe-gouki.net/shirayukihime_shien_comment_okamura/ ・「辻褄の合わない断片的なイメージは夢を思わせた。」藤井治香(le 9 juin 主宰)http://watabe-gouki.net/shirayukihime_shien_comment_fujii/ 今後の、秋田公演、愛知公演も良い作品をお届けできるように、さらに磨きをかけていきます!よろしくお願いいたします! ----体現帝国 第七回公演 三都市ツアー『白雪姫』http://watabe-gouki.net/20180824shirayukihime/ 秋田公演9/8(土)-9(日)朗読WS (←開催間近!)9/14(金)-15(土)秋田公演 愛知公演9/29(土)-30(日)美術と俳優WS9/30(日)WS発表公演10/5(金)-6(土)愛知公演----- もっと見る
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