2018/07/13 22:18

おはようございます。
NYは快晴、カラッとした暑さと爽やかな風が混じり合う心地良い天気が続いています。

クラウドファンディングの終了まであと3日となりました。

Campfireをスタートしたのが5月31日の45日間。
アメリカで始めた別のCF、iIndiegogoは3月17日の60日間。

長い長い旅に出かけているようでした
旅の終着点は今週末に。
そして8月から非日常への道しるべ、イビサへと向かいます

この映画制作のために、去年1年間。自己資金を注ぎ込み小さな芽を育ててきました。この映画をきちんとした作品に仕上げたい、そんな思いからCFでの資金調達を始めたのが今年2018年。

何回文章を書き直したでしょうか、
何回翻訳を作り直したでしょうか。

私の欠点、自分の作りたい理想を言葉にするのが得意ではありません。頭の中に常に考えている問いって、わざわざ言葉にする必要がないかなとか思っちゃって。なんか「言わないでも分かってくれるでしょ」「察知して汲み取ってくれるでしょ」といった甘えた気持ちが多かったようで。

クラウドファンディングをすることで、時には口に出して想いを伝えることがいかに重要か実感しました。
今月は本撮影1ヶ月前とあってひたすら映画の構成、台本、撮影のテクニカルな方法、ロケーションプラン、インタビューリストなど考える毎日。今日は私が考えている映画のビジョン・ミッションについてシェアします。

イビサとシュルレアリスム
非現実的な夢や幻想のユートピア

2011年ダリの故郷へ旅をしてから、その根幹となるシュルレアリスムという思想に共鳴します。

”映画の映像表現は、1920年代において、ロシア・アヴァンギャルド、ドイツ表現主義(ダダなど)、フランスのシュールレアリスムなど、ヨーロッパで同時多発的に勃興したアヴァンギャルド芸術の運動の中で、次々と革新的な表現が行われ、表現の幅を広げていく。(中略)
映画は、アヴァンギャルド芸術との関わりの中で、非現実的な夢、幻想、虚構の世界を描くことができるようになっていったのであり、またこれらの映画は、映画の本質が、現実ではなく、夢であるということを見せてくれたのであった。”
引用helpline 2008年<http://d.hatena.ne.jp/helpline/20081017/p1>

シュルレアリスムは、夢と幻想の世界が日常の合理的な世界に結びつくように、意識と無意識の領域を完全に再統合する表現手段。それは論理的ではなく、心理的な無意識の思考プロセスによって決定されるもの。

この思考は私が作る映像という成果物だけでなく、制作過程にも現れるようになりました。シュルレアリスムに作る=説明的でなく感覚的に作るというように。

撮影の舞台イビサは、上記シュルレアリスムのメソッド(不条理・無意識)を表すのに完璧な非日常の楽園。意識や夢、偶然などを重視したシュルレアリスムの思想は、主人公ジョンの度重なる偶然の果てのDJ、そして彼のバレアリックな音楽感を表現できると思っています。

イビサの本質は現実世界にはなく、夢のような空間にあると信じて。

この映画はノンフィクションのドキュメンタリーだけど、フィクションのように
実話を、寓話に見せたおとぎ話のようなストーリーへ

そんなことを考えています。
今日はサウンドスタッフとの打ち合わせがあるので、もう出なくてはなりません。

またじっくりお話ししたいと思います^^

リリ