今年の「失語症の日」イベントは4月24日動画で配信します。
NPO法人Reジョブ大阪のYouTubeチャンネルで流しますので、チャンネル登録をお願いします。
視聴は無料。長いですが、YouTubeなので区切って視聴することもできます。
忘れないよう、チャンネル登録をお願いします!
https://www.youtube.com/channel/UCWJxK7cCTqNJCT4ugk30SZA
今日は、当日登壇する方から2人の当事者と1人の言語聴覚士さんを紹介!
ご自身で書いた文章を掲載します。
高校卒業後、建設コンサルタントで働いていましたが、49歳の時に脳出血を発症し、高次脳機能障害、失語症、右半身麻痺の後遺症が残りました。
リハビリ中は、絶望感が強く、涙することも多かったです。
思うように言葉が出てこなかったため、閉じこもりがちになってしまい、人と関わらないようにしていました。昔とは180度違う生活をしていました。
しかし、ある日「あんまんが食べたい」と思い立ち、近くのコンビニへ杖をついて歩いて行ったのが、家族以外ではじめて人に会う機会となりました。
今振り返ると、この「あんまん」が社会参加への第一歩となりました。
障害を得て約9年、当事者自助グループ「出雲縁ingトークの会」を立ち上げ、メンバーと一緒に、楽しみながら精力的に活動を始めました。
この障害は、日常の何気ない会話が不自由になり、仕事や趣味活動など、社会活動への参加が難しくなります。
そこで、失語症の方々の会話作り、社会復帰への情報交換の場として、社会への失語症の理解を深めることを目指して活動している会です。
障がいのある人も、社会や地域の中に溶け込み、もっと自然に、誰もが助け合い、そして、多くの人に障がいについて知ってもらうことで、みんなの笑顔に出会える機会が増えると良いと思います。
自己紹介をしておきたいと思います。
現在64歳。千葉県佐倉市在住です。
2010年に、失語症(脳梗塞)を発症しました。
私は、失語症というのは、じれったい症状だと思っています。
頭の中では、話しかけられたことに対して準備ができているにも関わらず、実際はなかなか言葉が出て来ない。
こういう、文章で書けば大丈夫なのですが、実際の会話の場面ではできないもどかしさがあります。
微妙な冗談も言うことができません。
4月25日は失語症の日。今年のイベントは24日(日)です。
本日に至るまでに、他の失語症の方とお話をする機会をいただいてきました。
同じ失語症でも、その人の病因によって得た障害も違うし、全く違う症状が出てくることに、お話をしていて気が付きました。
失語症とは、外見からは想像できないかもしれないですが、苦しい病気です
私事ですが、最近までは、学習塾とフィットネスクラブの経営を、併せて25年間ほどやってきました。
しかし、失語症が原因で、学習塾は閉じることになりました。そして、フィットネスクラブを含め、昨年の6月30日をもって、全て閉めました。
今回の「失語症の日」に関係されている方々に感謝をしています。
こんな私でも、一員に加えていただいていることに、お礼を申し上げたいと思っています。
所属:大泉学園複合施設 ねりま健育会病院 グラハム 亮子
20年ほど前、見学実習先で、私がお目にかかった失語症の患者様は、大阪府失語症友の会を長年牽引して来られた、大野節夫さんという方でした。それ以後も、大野さんは医療従事者の私たちに対して講義をして下さいました。
(2018年に三島ブロックにお招きして講義をして頂いた際の大野節夫様)
社会復帰の障壁になったのは、残念なことに失語症という障害でした。私は、失語症を抱え、必死に生きているのに、社会復帰ができないという厳しい現実を知りました。
大野さんは、失語症の理解者の輪を広げる為に、大阪失語症友の会で何十年も啓蒙活動を続けておられましたが、残念ながら2019年に他界されました。
(ご本人の講義資料)
2年前、大野さんの遺志を胸に、私は東京に。そして、この「失語症の日」をきっかけに、若年失語症者の日々の葛藤や、言葉で伝えられないもどかしさを共有できる貴重な機会を得ました。少しでも失語症を良くしたいと、日々努力されている姿を間近で拝見し、何か一緒にできることがないか、真剣に考えています。
(大野節夫様と奥様)
時間はかかるかもしれませんが、失語症の方々が伝えたい真意に耳を傾け、共に会話を創り上げることに喜びを感じられるパートナーを1人でも多く増やしていきたいと強く願っています。
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いかがでしたでしょうか。人それぞれの人生。失語症という後遺症によって、突然、人生の路線変更をさせられたような感覚になってしまう方が多い中、新しい道を見つけようともがいている。そういう方が多いです。そんな時、私たちにできることは何でしょう。答えは心では分かっているはずです。1ミリでも社会を良くしていくために、まずは、困っている人に寄り添って話を聞くことから始まる。私はそう思っています。
NPO法人Reジョブ大阪
松嶋有香