いつも、活動報告を読んで頂き、有難うございます。
私がいつも溶接をしているものは品物です。
今回のプロジェクトのTK鉄板は、いつもの品物とは違い『商品』です。
そしてそれを手にしてくださるのは、企業さんではなく『一般の方』
商品・一般の方に向けてですが、仕事で扱う品物と同じ目線・気持ちで作りました。
最初のTK鉄板は、焼く面と縁(フチ)の黒皮は、取っていましたが裏面だけ黒皮が残っていました。
しかしその状態は、私自身が、納得できる仕上がりではありませんでした。
一度、自分でサンダーをかけて黒皮を落としたのですが、どうしてもサンダーの跡が残り『品物・商品』とは言えない仕上がり。
焼入れをしてしまえば、焼き面もそれ以外の所も黒くなってしまい、ピカピカはわからなくなるのですが、お客さんの手元に届いた時、全面ピカピカの方が、お客さんの喜びは大きいと思い
先輩方にも相談し『そりゃあ。取ってピカピカにするのが職人の仕事やろ』と言ってもらい全部の面の黒皮を機械加工にて落としてもらいました。
全部を綺麗にする。ものづくりにこだわる。それが『職人の仕事』
たった裏一面の黒皮があるかないかの違いなのですが、あるかないかで手に取った時の印象も変わります。
その『たった』にこだわるか・こだわらないか。
それだけの違いなのですが、職人がこだわり・Made In Japanと言う以上、その『たった』にこだわるのが、職人の仕事であると思っています。
そして、その『たった』にこだわり、詰め込んだものが『TK鉄板』です。
溶接しか出来ない私ですが、沢山の人たちの力を借りて時間と手間をかけて『最高のもの』を作ることができました。
ですが、鉄板をすでに持っていらっしゃる方もおられる中で、全ての人に受け入れてもらえるとは、思っていません。
ですが、私は『たった』にこだわって作ったTK鉄板が、一番最高の鉄板だと信じています。
このプロジェクトも残り二週間を切りました。
最終日までに1人でも多くの人に知ってもらえるよう、残りの時間も何卒引き続きよろしくお願い申し上げます。
TK工業 溝内 健三