在宅医療の分野では、不眠やせん妄への対応に苦慮することが多くあります。
特に延岡市は精神科医が常駐する二次、三次病院がなく、精神科医も少ないため認知症患者、せん妄患者への対応が難しいケースを経験します。
Q. 対応として、今すぐに一救急医・総合診療医にできることはどれか?
a. 精神科医を総合病院に常駐させる
b. 精神科医、精神科病院を増やす
c. 精神科がいない病院の入院患者の不眠、せん妄対応を向上させる
A.「c」を頑張ることが今の私の限界です。
今回、延岡市内の病棟看護師さんから依頼を頂き、入院患者(特に高齢者)の不眠時、せん妄時対応について勉強会をさせて頂きました。
*ベンゾ系薬剤の使用を避けること
*その他薬剤では抗ヒスタミン薬、ステロイド、オピオイドなどの使用に注意すること
*せん妄時は薬物治療の前に、原因除去、環境調整を心がけること
*一般的な不眠時、せん妄時指示について
基本的なことですがそのようなお話をしました。
病院スタッフの協力もあり、入院時指示の改定、院内採用薬剤の変更など実際の行動変容にもつながりました。微々たる変化ではありますが、少しでも延岡の夜の病棟が穏やかになればと願っております。