2023/08/26 17:50

みなさまこんにちは!プロジェクト”MOONRAKERS”です。

非常に厳しい暑さが続きますが、みなさまお元気に過ごされていますでしょうか。

地方出身が多いわたしたちにとっては東京の暑さは気温以上になんだか質が違うような感じもあり、毎年この季節は少し身体の負荷も高く感じます。

また、今年はみなさまからのいただいた非常に大きな応援に応えるために全てを新しく作り替える想いで取り組んだ事案対応に忙殺される中、体調を崩したメンバーもいたりで、バタバタとした夏を過ごしておりました。

そうした中、この活動報告もすっかり久方ぶりとなってしまい、誠に申し訳ありませんでした。

ただ、今週からはそうした暑さの中でも朝晩は吹き抜ける風にかすかに爽やかな秋の気配を感じる日が増えてまいりました。暑気や湿気を吹き払う秋の風とともに、今年の夏、全てを新しくするための動きの中でさまざまに目の前に現れたハードルもひとつづつ乗り越えつつあるように感じています。

この秋から本格化する「Next MOONRAKERS」とも呼べる新しい動きをぜひ楽しみにお待ちいただきますとともに、引き続きわたしたちの挑戦をあたたかくお見守りいただければ幸いです。


さて、本日のご報告として、みなさまへの「AIRFREAK®」商品の生産進捗を共有させていただきます。
先週末の時点でみなさまにお届けする商品に対応するすべての「生地」の製造が完了、縫製工場への投入が完了しています!

現状、みなさまへのお届けはご報告の通り9月末までを目途に進行を行っております。暑さが収まり秋風が本格化するころには、みなさまへのお届けが出来る予定です。
お届けまでたいへんお待たせして恐縮ですが、ぜひ楽しみにお届けをお待ちいただければ幸いです。


ここにいたる製造の工程でご協力をいただいた、原料の東レ、紡績の丸一繊維、編立のミツカワ、染色の小松マテーレの各メンバーには、原料の製造から生地に仕上げるまで、技術的にも生産対応としてもほんとうに難易度の高い素材の製造に尽力をいただきました。

「AIRFREAK®」素材は、そのこだわり抜いた特殊性から、通常の合繊生地に比べ製造工程が非常に多く、また、ひとつひとつの工程に非常に神経を使う素材です。

通常の合繊素材は長繊維と呼ばれるものが主流で、原料は「糸」の形で製造されます。しかし、「AIRFREAK®」では、よりナチュラルな素材感を求め素材を東レの工場で綿(ステープル)」の形で製造しています。すなわち一度「糸」で上がった素材をカットしてコットンやウールなどの天然素材と同様の「短繊維」の形としています。


そしてその「短繊維」を新潟県の丸一繊維「紡績(綿を糸状に紡ぐ工程)」を行い、「糸」の形とします。



その後は、福井県のミツカワで編立を行います。 東レとミツカワが共同で持つ特殊編立技術を使い、非常に難易度の高い軽量化編立を行っています。



染色も日本が世界に誇る染色メーカー、石川県の小松マテーレで実行しています。「AIRFREAK®」は染色も実は非常に難易度の高いもので、生地の状態で中空加工(繊維1本1本の真ん中に穴を確保する加工)を行い、その後染色、そして起毛加工を行います。
特に中空加工はきちんと繊維一本一本で中空構造が確保されているか加工バッチ毎に検証を行った上、後工程に進めていきます。加工の難易度も高く非常に神経を使う製造工程です。


繊維製品の製造は非常に工程が多く生産リードタイムも長いものです。加えて「AIRFREAK®」はその特殊な素材構造上、各工程の加工も特殊なものが多く、全ての工程数は通常の合繊素材の倍近いものとなります。

非常に難易度の高い素材であり、日本が誇る技術力なくしては製造困難な特殊な素材です。

しかし、その手間暇の分だけ、まるで合繊とは思えないナチュラルなテクスチャーと、信じられない軽量感と暖かさを発現するほかにはないスペシャルな素材です。


わたしたちはその特殊な最新の先端素材、ここ日本の高い技術(テクノロジー)と職人のこだわり(クラフトマンシップ)なくしては生まれることすら不可能だったスペシャルな技術の結晶をみなさまに見ていただきたいと考え、このプロジェクトを実行しています。


ここにいたる工程そして今後の工程でも、日本が誇る先進繊維企業群が、みなさまに「AIRFREAK®」を通じた「あたたかく軽やかな生活」をお届けするために総力を挙げて製造を進めてまいります。


わたしたちは今後も各製造工程の進捗報告を通じて、そこで実行される日本が誇る技術をみなさまに透明に共有し、知っていただきたいと考えています。


なぜならば、それは埋もれ廃れていくことがあってはならない、素晴らしい技術だと考えるからです。


手間暇もかかる。神経も使う。コストもどうしても安いとは言えない。

しかし、各工程における日本の技術がどれ一つなくなったとしても失われてしまう、日本の技術を結晶した素晴らしい素材であり日本の技術の底力だと考えています。

少なくとも廃れていく前にみなさまに知ってもらい、「廃れるべきかどうか」をみなさまにご判断いただく機会を作ることが、わたしたちの最低限やるべき責務だと思うのです。


わたしたちの、そして日本が誇る技術者たちの想いがこもった「AIRFREAK®」


お届けまでお時間をいただき恐縮ですが、ぜひそこに込められた技術の力、技術者の開発にかけた想いもご覧いただき、そして感じていただきつつ、お届けを楽しみにお待ちいただければ幸いです。


プロジェクト”MOONRAKERS”