2022/06/13 20:12

 今日は支援していただいている皆様に猫の保護活動に関わる問題などシェアさせていただきたいと思います。

地域猫の保護活動中は、やりがいを感じる事が多いですが、助けてあげられなかった猫の事を思うと悲しい思いをする事も多いです。きっとそれはハワイでも日本でも同じ思いをする事が多いと思うのですが。先月、5月はいろいろな問題があり精神的に大変な月でした。

 というのも、今年の三月中旬に私たちのモールを一緒にヘルプしてくれるというNPO(非営利法人)が活動を開始したのですが、たった2ヶ月ちょっとで一方的にモールの支援を打ち切ると告げられたのです。3月の初めにモールの責任者とみんなでミーティングをして、これからはそのNPOのメンバーの一人の男性が、モールとのやり取りの代表者となり子猫の保護や、病気の猫の治療などもやって行くと決まり、今まで三年間その役目を引き受けていた私としては、少し肩の荷が降りたように思えてホッとした矢先です。

 5月にモールの中にあるレストランに6匹の小さな子猫たちが捨てられているとひとりのご飯をあげるボランティアさんから連絡がありました。モールからその子猫をどこかに移すように指示される前に、NPOの担当者に連絡すると、自分達のNPOのお金は底をついている…それではなにも手伝えない。可哀想だが、そのままそこに放っておくか、気になるならオアフ島の動物保護センターに連れて行って置いてくる事だね。というなんとも他人事のような対応でした。

 もしもモールマネージメントの方がその子猫を見つけたら、必ずその担当者に連絡が行って、すぐに保護してくださいと言われるはずなのですが、それが自分の責任の範囲であるなどと思いもしていないような返事にわたしはびっくりしました。

 捨てられたばかりの子猫はどうやって生きていくのかもわかりません、なんとか他のボランティアの方三人で四日をかけて全匹保護できました。その子達を一時的にお世話してくれているのはそのレストランを主にご飯をあげてくれているパールさんという70代の女性です。しかし保護した後すぐに、子猫の具合が悪くなりパールさんが近くの病院に連れていくと、お腹に虫がいるのでその虫下しの薬を他の子猫にも飲ませてあげるようにという診察で、薬も6匹分もらってきてくれました。この後、ワクチンや避妊・去勢+マイクロチップを済ませた後でようやくこれからの家を探してあげることができます。(子猫をもらいたいという方がいても、上記の過程を済ませていない間は、子猫を引き渡す事はできません)幸い三匹の子猫は、上記の過程を担当してくれるフォスターさんが見つかり、残りは3匹です。

最初からパールさん一人でお世話してくれている事もあり、いろいろな費用もパールさんだけに支払ってもらうのは負担が多いと思い、NPOの担当者にモール用に寄付金が900ドル以上たまっているので、そこから治療費を少し補填してもらえる可能性はありますか?と聞いてみた所、NPOの代表者からテキストが来ました。

”寄付金なんて、すべて使いきってありませんよ。もしかして医療費を援助してもらえるなんて、どこからそんな事を思えたのか?のみの薬代だけで600ドル以上購入してますから!そんな事を言うならもう一切あなた達のモールにはタッチしません!”と言ってそれきりです。最近聞いた話ですがモールのマネージャーがそのNPOの代表者と、責任者に連絡を取っても折り返しの電話も一切なかったそうです。

 皆様から支援していただいているお金の中から毎月50ドルずつ、三回にわたりそのNPOに私も寄付しました。他の支援者の方も寄付してくれていました。でも結局、そのNPOに入った寄付金からのみの薬(4本約60ドル程度)をもらっただけです。そのNPOの代表者は去年、自分から私たちのモールの手助けをしたいと申し出てきたのですが、モールのマネージメントオフィスからお金での寄付はしませんよと返事をもらうと、もう手のひらを返したように一切協力する姿勢はありませんでした。こういう言い方をするといけないかもしれませんが、いろいろな活動をしているようにみせかける為に利用したかったのか、その中でうまくいけば企業からの寄付を手にする事ができると期待していたのか。そういう感じをどうしても持ってしまうやり方でした。

 今は、6匹のうちの三匹の子猫が少し体重が増えるのを待って避妊や去勢を済ませワクチンも接種して本格的に、これからのおうちを探す段階です。もうそのNPOの助けをお願いする事は出来ませんが、逆にこれでよかったのかなと思います。

 つらい思いをしている動物を助けるという名目で、多くの方からお金を寄付していただいてる分は、きちんとその活動内容を明らかにしたり収支を報告するのが支援してくださっている方への感謝の気持ちだと思うのですが、やはり人それぞれに違うのだと感じざる得ませんでした。

 とても残念で悔しい思いもしましたが、でもモールで暮らしている野良猫達一匹、一匹の眼差しを見ると、こんな事に負けていてはこの子達を守ってあげられない、ちょっとでも気持ちを切り変えてやっていくしかないなと思います!

 少し深刻な内容になってしまいましたが、次回のアクティビティでは”お騒がせにゃんこのフィリックス”についてお知らせします。