皆さん、こんにちは。荒木珠里です。
僕とお父さんは、5月30日から6月6日まで生まれて初めてのヨーロッパ、スペイン遠征に行って来ました。
今回の大会は「ワールドサップフェスティバル」という、ヨーロッパだけを転戦する「ユーロツアー」の1戦となっていて、Euroツアーの中では賞金額も最も大きく、今年最も多くの世界一流選 手たちが集まったと言われるイベントでした。その中で僕も戦うことができてとてもいい経験になりました。この大会は15kmのロングディスタンスレースと1kmのテクニカルレースがあり、ディスタンスレースは大陸から7kmほど離れた島をスタートしその島を1周してビーチまで戻ってくるという、僕が得意とする100%海のレースでした。なのでもちろん優勝を目指して挑んだのですが、結果5位という結果でした。世界のトップ選手の中で5位という結果はもちろん嬉しいですし、周囲からもとても高い評価を受けましたが、レース展開は反省が残る悔しい内容でした。
初めて出場するレースということもありましたが、他のトップ選手から離れた進路をとってしまったことでした。この結果から、ディスタンスレースでは自分のとる進路が非常に重要で結果に大きく響くということを知りました。また、去年の世界王者であり僕のこれから先のライバルであるノイックが今まで6年間連続世界王者のマイケル・ブースに最後までついていき、ゴール手前、最後の約300メートルでマイケルを追い越し優勝しました。僕はゴールのシーンを見ていませんでしたがお父さんはその場にいたので、相当凄いデットヒートだったそうです。前々回、そして前回のカロライナCUPの時は僕もその先頭争いに加われたのですが、今回は先頭から2分以上も遅れる結果となりました。僕がイメージした風波のラインが活かせられなかったこと。そして大きな海域で、集団から離れることのデメリット。ノイックとマイケルのパワーと技術。すぐ近くで彼らの表情や背中を見ながら、肌で感じた経験は本当に貴重でした。僕はまだ学ぶことがあると思います。そして翌日はテクニカルレースが行われ、ぎりぎり3位に入ることができました。こちらも結果はとても嬉しいですし評価もいただきましたが、細かいミスなど反省点がありました。
今回のスペイン遠征は、世界一流の選手たちが集まった中、色々反省点が見つかり、まだまだやるべきことがあると感じました。また、今までアメリカやオーストラリアに遠征を繰り返してきたのですが、今回初めて訪れたスペインには、同年代も含め、小中学生のSUP指導のレベルの高さに本当に驚きました。おそらくスペインは今世界で最もSUPレースが広がり、真剣に教育されている国だとお父さんも驚いていました。
そして何よりも、今回の旅でヨーロッパに友達の輪が一気に広がったことはとても嬉しかったです。目標に向かって切磋琢磨できる仲間との出会いは、レースの経験と同じくらい価値があると思います。僕のFacebookやInstagramにレース前後の動画がアップされていますので時間があれば是非見てください。ヨーロッパの雰囲気がとてもよく伝わると思います。
そして、次の世界戦はいよいよAPPワールドツアーの開幕戦です。6月24-25日にアメリカ、サンタモニカで行われます。APPワールドツアーの公式サイトでも注目選手の一人に挙げられており、嬉しさと同時に更に気合が入ります。
僕が得意とするダウンウインド(長距離)レース、そして波に正面からぶつかって突き抜けるサーフ&テクニカル(短距離)レース、そして、その両方のポイントを足した総合順位を競います。今回スペインでの反省点を活かし、更に上位を目指します。
帰国すると多くの取材を受けました。パドリングスポーツが野球やサッカー、陸上、レスリングと同じスポーツ面に掲載されることはこれまでほとんどありませんでした。いよいよSUPもメジャースポーツの仲間入りをしつつあると思いますし、5年後のロスに向けて着実に発展していると感じています。
現在ご存知のとおり、僕はAPPワールドツアーのためのクラウドファンディングに集中して取り組んでいます。このクラウドファンディングは、もちろんお金の支援も大切なのですが、どれだけ拡散できるか?ということもとても大切です。是非沢山の人にシェアしていただくことが成功の鍵だと思っています。
みなさん、引き続き是非拡散のご協力をよろしくお願いいします!
keep paddling.荒木珠里