おばんです!いつもご覧いただき、ご支援ありがとうございます。大蛇堂です。『山梨の妖怪展2022-山梨にひそむ妖怪たち』開催まであと5日となりました。大蛇堂は日々、制作に追われております。余裕をもって準備はしているのですが、なにが起こるかわかりませんからね。さて、本日は“キャプション”の制作をしました。妖怪掛け軸だけだと、話がわからないので、ストーリーを記載したボードです。このキャプションと一緒に掛け軸を展示します。全部で100枚!たくさんあります。キャプションを読んで、掛け軸のイラストをみて、またキャプションをみたりするといろいろな発見があるかもしれません。このキャプションの説明は文字数の関係上、要約しているものもあります。全文はリターンにもなっている図録「山梨妖怪地図2022」とすでに発売済みの「山梨妖怪地図2021」に掲載しております。完全版は図録でご自宅でじっくりとご覧ください。クラファンリターンなら表紙が限定仕様!いよいよ展覧会も間近で、大蛇堂もドキドキしております。引き続き、ご注目よろしくおねがいします!
展覧会 の付いた活動報告
おばんです!6月に入り『山梨の妖怪展2022』も近づいてまいりました。大蛇堂は山梨妖怪100体のため、連日描きまくっております。いろいろな郷土史料や市町村誌から情報を得るわけですが、なかなか「ザ・妖怪」みたいなものはそれほど多くなかったりします。伝説・伝承などを引くので現象・動物・幽霊・土地など広範になり、妖怪の範疇はけっこう意見のわかれるところでもあると思うのですが、このあたりは大蛇堂のさじかげんになります。なおかつ、ただ採集してるだけでなく「絵に起こす」という作業があるので「描ける」というのも話を採用する大きな要因になってきます。今回紹介する「雉肉食せず」は、絵に描いてみたら思いのほか面白くなった妖怪。これは山梨県小菅村長作部落に伝わる七不思議のひとつです。町作部落の人は全員雉肉を食べないそうです。それは皇女が難産に苦しんでいたとき、雉の鳴き声と羽音に驚き、みまかってしまったからだそうで、もし知らないで食べてしまっても必ず日に関わる災いがあるそう。大正のはじめころ、小菅小学校町作分教場で教鞭をとっていた坂本小治郎先生は大酒飲みで毎日晩酌をしていたそう。あるとき、酒で酔って「雉肉を食べてはいけないのは迷信だ」とみんなが止めるのもきかずに食べたところ、その後食べた時に使用していた座布団の一部が焦げたり灰になったりしたが、畳の上に置かれていたのに畳は焦げていなかったそうです。この話から、描いた絵がこちら。「雉を食べる」をどう表現したものか、と考えたすえ、このような絵になりました。我ながらシュール極まってると思います(笑)妖怪のおもしろいところは、こういった、描いているわたし本人も予想外のものができあがってくる場合があることです。「山梨の妖怪展2022」では、こんなヘンテコな妖怪もたっぷり100種類紹介します。楽しみにしていてくださいね!