Bチームの仲間であり美大で建築を学びながら建築家にならなかった建築家仲間でもある窓太郎くんからある日、 「石巻に行くんですけど・・・」という話を聞いた時、きっとこの子らはやばいことやってくれるに違いないって言う、 漠然だけど確信みたいなものを感じていました。防潮堤を丸っと美術館にしちゃうっていう、このぶっとび加減とスケール感にゾクゾクしてます。 毎日目にする風景だからこそ、心が幸せになる、そんな場所と風景が生まれる事をいち東北人として心の底から楽しみにしています。◉石巻との関係2011年の東日本大震災がきっかけで宮城県石巻市にISHINOMAKI 2.0というNPOを立ち上げた。震災からわずか数ヶ月のうちに起こった小さな叛逆の狼煙は、復興バーの立ち上げやフリーペーパーVOICEという小さな活動から始まった。クリエイティブな”とりあえずやってみる”という精神を貫くことで人々の心の新しい街並みを作ることへ貢献した。石巻2.0 結成前夜石巻2.0発足後自身が編集長となって作ったフリーペーパー、石巻VOICE
石巻 の付いた活動報告
3年前に亡くなった地元を愛してやまなかった母が建設中の防潮堤のそばを通るたびに「守られていると言うよりも牢獄にでも閉じ込められているようだ」と嘆いておりました。今は人の住んでいない場所にまで高く高く聳え立ち、誰を守る為の物なのか我々には理解できないまま、できてしまったからにはもうどうする事も出来ない、と諦めの気持ちでおりました。そんな時雄勝で滞在制作展を開いていた鷹之介さんに、好奇心旺盛で新し物好きな父がその作品を見て心を動かされ なぜかおやつにでもと、豊作だったさつま芋をせっせと差し入れしていたようでした。その後、父に誘われ実家まで足を運んでくれた鷹之介さんと髙橋窓太郎さんのお二人と電話で直接話すことができ、東京で初めてお会いする事となりました。その際に今回のプロジェクトのことも詳しく伺い、お二人とそのお仲間たちの構想に感銘を受け、更にそれを実行する行動力に驚かされております。地元出身でありながら諦め切った我々には希望の光を与えてくれる夢のようなプロジェクトです。さつまいもから始まった不思議なご縁ですが、ぜひ応援したいと思います!雄勝町出身(東京在住)の姉妹 阿部美恵 阿部富美子
石巻で生まれ育った私にとって、故郷の風景は変わってほしくないものでした。その願いもむなしく、震災によって大きく変化せざるをえなかった風景を、新しい価値に変えて、故郷の自信にしていきたいと願う人々がいます。海と山の交わる三陸のリアス式海岸、この自然の生み出す美しさと自然の中に溶け込むアートの共鳴で素晴らしい唯一無二のハーモニーが生まれることを祈っています。株式会社ポーラ 代表取締役社長 及川美紀