2013/05/13 01:31
もうハイプは通用しない。また刺さったとしても瞬く間に過去へと押し流されていく。コンテンツ制作/消費の世界でこのサイクルはどんどん加速している。『モンケン』をクラウドファンディングでスタートしたのは、それとは異なる時間軸でゲーム制作のコマを進めたいと思っているからだ。
支援者はオカネの対価としてある約束を「買う」。普段のオカネの使い方とは逆さまだ。エントリーしている立場で言うのはヘンかもしれないが、混乱することも多い。身に付いている習慣を変えるのは難しい。腑に落ちるまでには、何度かの強烈な経験が必要だろう。特に「オカネの使い方」という生活の根本に根ざすものだからなおさらだ。「オカネ」について再検討するのがなにかイケナイことのような気配もあった。そんな折、2つの展覧会が開催されている。
「波瀾万丈! おかね道」  
■「Money after Money 信用ゲーム2013」 
前者は科学、後者はアートのアプローチで、「オカネ」を切り口に「人間」と「社会のこれまでとこれから」を考察している展覧会だ。

『モンケン』は支援者のおかげで大台に乗ることが出来た。どうもありがとう!!!! 

残り40日間は、関心はあるけど支援は出来ない……、という人たちとどんどん交流していきたい。が、あと40日かぁ。

「リターン」の魅力がイマイチ伝わらないという指摘がある。1万円のTシャツは高過ぎるし、3000円と30万円の支援者に約束しているα版の内容は同じだ。『モンケン』が完成した後、それはいくらで販売される商品になるのか? 利益化した際に支援者への還元があるのか、ないのか? これについてきちんと言及出来ていない。含みはない。いまはゲームを作るフェイズを立ち上げているところなので、その先がイメージ出来ないのだ。通常の仕事では許されないデタラメだと思う。そのデタラメから価値を見つけたい。これは僕だけの考えだが、僕は『モンケン』を0円で販売しようと思っている。みんなで一生懸命作っているものなのでタダには出来ない。なので0円! せっかくの「オカネ」を再定義出来るチャンスだ。僕はゲームというフィールドでいくつかの成果を出したい。

『モンケン』のクラウドファンディングにおける「支援」は出来上がった製品の買物とは違う。利益を見込んだ事業への投資とも違う。違う違うだからわかりにくい。わかりにくいということは支援者ひとりひとりの解釈の自由度が高いということだ。僕は「支援」を「お賽銭」を投げる行為に近いと実感している。ただしこれは立場的に語弊があるかもしれない。というわけで「支援」の内実を本当の意味で決定出来るのはそれぞれの支援者次第だ。『モンケン』において項目としてはあげにくい、でもポイントとなる「リターン」は君が傍観者から支援者になる決意をした瞬間、「なにかいいことがありますように」と思う気持ち。けして悪いようにはしないよ。
続きは支援の後にまた!

(報告者:飯田和敏)