2013/05/08 18:26
*『大東京トイボックス 5巻』(著者うめ/バーズコミックス)より。過労で倒れたゲームクリエイターを分析する医者。これを読んだ時、心を読まれたと思ってビックリしました。
いまゲームは誰でも作ることが出来る。フリーのツールを組み合わせることで開発環境は整う。ちょっと前ならゲンナマ1本用意しろ、って話だった。もし、テクニカルな部分で詰まったら、ゲーム開発者が集まっているコミュニティに働きかけるといい。マナーを守れば親切な人が助けてくれるだろう。いい文献も増えた。グラフィックスやサウンドも必要だがなんとかなる。ゲームに特化したハッカソンイベントに参加して仲間を作るのはかなりいいやり方だ。
「モンケンクラブ」は『モンケン』を作り育てることを目的とする(この作品のゲーム文化史における重要性は次の機会に)。自力+αでゲームを作りたいのであれば上に述べた方法がオススメなので、このクラブには近づくな(でも支援はして!)。「モンケンクラブ」の具体的な活動は集まった人々の個性により自然に定まると、指揮者役をつとめる僕は思っている。現在のコアメンバーは「ネタ出し」「データ作成」「実装」を行なっている。「モンケンクラブ」メンバーはその全てにコミットすること出来るが、何をしてもいい。見ているだけでもいい。ピラミッドのような巨大な建築物を大勢で築いていくのではなく、蟻の巣のように秩序を保ちながらも縦横無尽に拡がっていくイメージだ。モンケンのテーマ曲をクラブメンバー全員で輪唱するのもおもしろいかもしれない。ただ『モンケン』はCCで運用されるので2次創作は自由だ。「モンケンクラブ」への加入は必須ではない(でも支援はして!)。
肝はここからだ。僕たちはひとつのゲームを作るために、思いついたアイディアの9割を葬っている。まったくヒドイ。もしアイディア人権団体があったら、僕たちはまっさきに糾弾されるだろう。「モンケンクラブ」はそれを回避出来る可能性がある。例えば、現状ではモンケンの操作方法としてA案「クレーンを動かし物理演算でモンケンを操作する」とB案「モンケンに直接タッチして操作する」があり、それぞれに長所短所がある。僕はある理由でA案を推しているが、B案もわるくない(というか、そのよさは『Angry bird』によって立証されている)。僕はB案を退ける決断をし、今後はA案をベースに別のアイディアを重ねて行く事になるだろう。完成してから、もしあの時、B案を採用したらどういうゲームになったんだろう、と思う。そしてB案ごめんよ、と頭を垂れる。決断が正しければ正しいほど罪悪感は疼く。ゲームクリエイターはそうやって死んだ子の年を数える思いをしてきた。そろそろその苦悩から解放されたいんだ! 全てのアイディアは実を結ぶべきである。たとえそれがいまはイマイチなものであってもだ。手をかけていけばいつかはイケる。つまり「しくじるなよ、ルーディ」(二木信評論集のタイトルより)ってわけ。『モンケン』は「みんなで作る」とうたっているが、本当は「みんなが作る」んだ。オレもみんなもオマエモナー。支援を頼む!
(報告者:飯田和敏)
いまゲームは誰でも作ることが出来る。フリーのツールを組み合わせることで開発環境は整う。ちょっと前ならゲンナマ1本用意しろ、って話だった。もし、テクニカルな部分で詰まったら、ゲーム開発者が集まっているコミュニティに働きかけるといい。マナーを守れば親切な人が助けてくれるだろう。いい文献も増えた。グラフィックスやサウンドも必要だがなんとかなる。ゲームに特化したハッカソンイベントに参加して仲間を作るのはかなりいいやり方だ。
「モンケンクラブ」は『モンケン』を作り育てることを目的とする(この作品のゲーム文化史における重要性は次の機会に)。自力+αでゲームを作りたいのであれば上に述べた方法がオススメなので、このクラブには近づくな(でも支援はして!)。「モンケンクラブ」の具体的な活動は集まった人々の個性により自然に定まると、指揮者役をつとめる僕は思っている。現在のコアメンバーは「ネタ出し」「データ作成」「実装」を行なっている。「モンケンクラブ」メンバーはその全てにコミットすること出来るが、何をしてもいい。見ているだけでもいい。ピラミッドのような巨大な建築物を大勢で築いていくのではなく、蟻の巣のように秩序を保ちながらも縦横無尽に拡がっていくイメージだ。モンケンのテーマ曲をクラブメンバー全員で輪唱するのもおもしろいかもしれない。ただ『モンケン』はCCで運用されるので2次創作は自由だ。「モンケンクラブ」への加入は必須ではない(でも支援はして!)。
肝はここからだ。僕たちはひとつのゲームを作るために、思いついたアイディアの9割を葬っている。まったくヒドイ。もしアイディア人権団体があったら、僕たちはまっさきに糾弾されるだろう。「モンケンクラブ」はそれを回避出来る可能性がある。例えば、現状ではモンケンの操作方法としてA案「クレーンを動かし物理演算でモンケンを操作する」とB案「モンケンに直接タッチして操作する」があり、それぞれに長所短所がある。僕はある理由でA案を推しているが、B案もわるくない(というか、そのよさは『Angry bird』によって立証されている)。僕はB案を退ける決断をし、今後はA案をベースに別のアイディアを重ねて行く事になるだろう。完成してから、もしあの時、B案を採用したらどういうゲームになったんだろう、と思う。そしてB案ごめんよ、と頭を垂れる。決断が正しければ正しいほど罪悪感は疼く。ゲームクリエイターはそうやって死んだ子の年を数える思いをしてきた。そろそろその苦悩から解放されたいんだ! 全てのアイディアは実を結ぶべきである。たとえそれがいまはイマイチなものであってもだ。手をかけていけばいつかはイケる。つまり「しくじるなよ、ルーディ」(二木信評論集のタイトルより)ってわけ。『モンケン』は「みんなで作る」とうたっているが、本当は「みんなが作る」んだ。オレもみんなもオマエモナー。支援を頼む!
(報告者:飯田和敏)