皆さま、こんにちは。
とらいふ武蔵野 運営企画推進室です。
本日は、とらいふビールの完成のご報告(!)をさせていただきます。
老人ホームでビール?!
とらいふビールの構想が生まれたのは、昨年9月のこと。
とらいふぁーむの開設前から現在まで、活動の中心になってくださっているクリーンむさしのを推進する会(以下、クリーンさん)の会長(当時)から、株式会社スイベルアンドノット(以下、スイベルさん)をご紹介いただいたことがきっかけでした。
スイベルさんは、「人と人 人と社会を繋げる」を企業理念として、地域プロモーション事業を通して武蔵野市の地域活性に貢献されている会社です。「東京でホップを育てようプロジェクト協議会」の協力団体として、近隣の農園や企業、学校や福祉施設との事業(ホップ栽培支援、ビール醸造、イベント開催など)に取り組まれていることを知り、「コロナで制限だらけの閉塞的な生活をどうにか打破したい!」いつもこんなことをご入居者やご家族と話している私たちにとって、ぴったりな企画だと感じました。
とはいえ、施設内では当初、こんな意見が上がりました。
「社会福祉法人が運営する老人ホームでお酒なんてだめでしょう」
「ご入居者はきっと飲みたがらないよ」
けれども、同時にこんな意見も。
「今まで普通にビールを飲んできた人たちが生活する場で、お酒がだめなんて変じゃない?」
「ホップなんて見たことない。やってみたい!」
クラウドファンディングで皆さんからご支援いただいた大切なお金を使って行う事業、さてどうする・・・?
悩んだ結果、出した答えは「やってみよう」でした。
私たちの法人理念のひとつ「福祉文化の創造」の実現を目指した、既成概念にとらわれない挑戦のはじまりでした。今年3月のことです。
あっという間の半年間!
やると決まってからは、スイベルさんやクリーンさん、この挑戦を応援してくださるご入居者・ご家族の方々、職員の力に支えられ、あっという間の半年間でした。
3月16日にホップ苗を植付けてから、発芽したての芽先に水がかからないよう水やりは慎重に、大雨に備えてカバーをかけてみたり、虫がついていないか点検したり・・・。梅雨が終わるころには、バルコニーの2階、3階へぐんぐん伸びていく弦の様子がとらいふぁーむを訪れる人々を驚かせていました。7月末に大きくなったホップの実(毬花:まりはな)のお試し収穫、そして8月11日・12日には特養入居者やデイサービス利用者の皆さんと一緒に最終収穫を行いました。初めて手にする不思議な植物に皆さん興味津々の様子でした。作業については、黙々と摘み取りに集中される方、おしゃべりに花を咲かせる方など、自由な雰囲気の中で、皆で一緒に初めての体験を楽しみました。
摘んだ毬花は真空冷凍して、スイベルさんが運営する醸造所(26K Brewery / ニーロクケーブルワリー)へ。8月18日に醸造を終えたところで、醸造担当の方から嬉しい連絡が入りました。
「初年にもかかわらず、柑橘系の香りが良く含まれている品質の高いホップでした」 (やったー!)
9月15日、完成したビールとオリジナルラベルが到着し、200本のビールに特養のご入居者と一緒にラベルの貼り付け作業を行いました。ラベルの貼り方にも個性が光りました(笑)
皆さまのご支援・ご協力のおかげで完成したとらいふビールです。本日(9/18)の敬老会にて、まずは特養のご入居者と、デイサービスセンターのご利用者の方々にお配りいたします。
平素より特別養護老人ホームとらいふ武蔵野の活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。引き続き、「人の幸せ・地域の幸せ・福祉文化の創造」のために、とらいふぁーむの活動を推進して参ります。
(やったー!)