はじめに・ご挨拶

　NPO法人　浜-街交流ネット唐津は、唐津の漁業を活性化するために漁業者自らが立ち上げた組織です。近年の魚消費量や水揚げ量の減少、地球温暖化による漁場環境の変化、後継者不足にともなう産地機能低下等の問題を解決するため、料理教室や漁業体験教室、漁業者の6次化支援、漁場環境保全事業等を行っています。                        　料理教室

 このプロジェクトで実現したいこと

　藻場を回復するには、継続したガンガゼ捕獲・駆除、母藻投入が必要です。その事業に必要な資金をウニパスタソースの販路開拓・拡大で調達したいと考えています。

私たちの地域のご紹介

　佐賀県唐津市沿岸は、白砂青松の美しい砂浜と虹の松原等の海を舞台とした数々の景勝に恵まれ、海洋公園や日本初の海中公園として指定された地域で、新鮮な魚介類を求めて毎年多くの観光客が訪れています。

唐津湾と虹ノ松原  

プロジェクトを立ち上げた背景

◆磯焼けの拡大による水産資源や海洋環境等への影響
　唐津沿岸域では、20年ほど前から南方系の国内外来種である大型藻食性ウニのガンガゼが分布するようになり、磯焼けが拡大しています。藻場は、魚類等の産卵場や稚魚の育成の場としての役割や食料生産の場としても重要な役割を担っています。また、水中の窒素やリンを吸収して海水を浄化する機能や、二酸化炭素を吸収・固定することで、地球温暖化の影響を緩和する機能も有しており、地球環境を維持する大きな役割も担っています。「磯焼け」は、藻場が有するこれらの多くの機能が失わていることを示すとともに、漁業生産にも大きく影響を及ぼしています。 

◆藻場は、海の生き物を育て、地球環境を保全する役割を担っています。
　藻場は、アワビやウニなどの餌場や魚類等の産卵場や稚魚の育成の場としての役割を担うとともに、陸域から流入する有機物や窒素やリンなどの栄養塩を吸収して水の浄化機能も有しており、漁場・海洋環境に重要な役割を担っています。また、最近は、海藻の二酸化炭素吸収・固定（ブルーカーボン）する能力が高いことが分かり、地球温暖化の影響を緩和する機能も有しており、地球環境を維持する大きな役割も担っています。

東宝丸　井上健一 

地元の子供たちによる母藻投入投入した母藻 加工前の刺を落としたガンガゼ

 ガンガゼの生殖巣の洗浄

 

◆持続可能な漁業の推進と駆除したガンガゼの有効利用

・NPO法人　浜-街交流ネット唐津　代表理事　千々波行典
　唐津では磯焼けが進み、漁業や海洋環境等いろいろな方面に影響を及ぼしています。漁業者も毎年ガンガゼの駆除を行っていますが、繁殖力が旺盛なためなかなか効果がみられません。そこで、NPOでは、漁業者が捕獲したガンガゼを買い取り有効利用を図ることで藻場の回復を図り、持続可能な漁業を推進します。これまで試行錯誤を重ねた結果、苦み成分を大きく緩和することに成功し、ウニの旨味が十分なウニパスタソース（レトルト）を製品化することに成功しました。今後、ガンガゼ加工規模を拡大し、その売り上げを今後の藻場回復・保全活動に活用したいと考えています。ご支援宜しくお願い申し上げます。

・活魚料理　潮路乃　オーナーシェフ　田中義弘
　近年、唐津では磯焼けによりウニやアワビ等の水揚げが減っており、藻場の回復が重要となっています。ガンガゼは、旨味成分に加え苦み成分等も含むことから唐津では利用されていませんが、このウニパスタソースは、苦みがなくウニ特有の旨味があり驚きました。ガンガゼの有効利用により藻場が回復することを願っています。
　※潮路乃（2014、2019年度版ミシュランガイドで唐津のイカ料理店として紹介）

◆これまでの活動
・漁業者の6次化支援としての「唐津めしんしゃー漁師飯」製品開発
　これまでに漁業者の６次化支援と魚食普及を目的に、消費者ニーズに合った簡単に食べることができる急速冷凍「唐津めしんしゃー漁師飯」を開発し、「2021日本ギフト大賞佐賀賞」および「ふるさとチョイスAWARD2012チョイス事業者部門ノミネート賞」を受賞しました。現在は、常温でも保存可能な「たこ飯の素」や「さざえ飯の素」、「じゃこ飯の素」も開発して、主力商品として販売につなげています。

◆最後に
藻場を回復して漁場環境や水産資源、海洋生態系や地球環境を保全し、持続可能な漁業を目指します。

＜募集方式について＞

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。