2022/11/24 15:40
缶と瓶の違いリサイクル、優位性


なぜ今缶の製品を導入するか。謎に感じた方もいるかもしれません。缶製品と瓶製品の違い、優位性とリサイクル性を紹介します。真面目だよ。今日は。


プラごみ問題の解決というのは世界中どこでも国際的な課題となっており、その中でも特に排出量の多いペットボトルを減らそうと、多くの国や企業がマイボトルの持参を推奨しています。


言わずもがなペットボトルは容器の世界では生産コストに長けており、日本は世界基準に比べてリサイクル率が非常に高んですよ。

でも、他の容器に比べ劣化が早くて、完全に透明なペットボトルの再生産は難しいのです。今の所無理!では無いですが、今の技術ではコストがかかりすぎるんですよね。

もちろんビールの様な炭酸飲料の長期保存には向きません。紫外線による劣化もありますしね。短期だったらいいんですよ。すぐに飲むなら。

熊本 AMAKUSA SONAR BEERさんの商品

●アルミ缶・スチール缶

はい。いま飲料容器に使われている缶には「アルミ缶」と「スチール缶」の二種類があります。

アルミ缶は軽く柔らかい特性を持っており、内側から圧力をかけて形を維持する必要があります。

そのため、缶内部の圧力を高める炭酸飲料や、窒素充填された果汁飲料などの容器として主に使用されます。


対して、スチール缶は強度が高く丈夫なため、高温・高圧で殺菌するコーヒーなどの容器として使用されています。固くて手では潰せないですよね。

とはいえ現在は技術の進歩によって、容器の使い分けは徐々に減りつつあるようです。

いずれの缶にも、軽い、割れない、容器ごと温められるなどのメリットがあります。


肝心のリサイクル率ですが、アルミ缶は「資源の王様」と呼ばれるほど、他のゴミに比べて圧倒的に高いことが分かっています。

理由としては、ペットボトルなどと違いアルミ缶はその特性を失いにくいため、一度ごみとなっても再び同じ缶として生まれ変われることが挙げられます。

アルミニウム協会によると、これまで製造されたアルミニウムのうち、約75%が今日までリサイクルされ続けているそうです。


また、スチール缶も同じく高いリサイクル率を誇っています。

スチール缶のほとんどは資源化施設でプレスされ、再びスチール缶になるか、自転車や電化製品として生まれ変わります。

B.M.B Breweryの商品

●ガラス瓶

今度は瓶です。ガラス瓶は、ビール、ワイン、銭湯で売られている牛乳、ラムネなどの飲料の他、ジャムなどの容器にも使用されています。

重くて持ち運びにくかったり、落とすと割れてしまったりなどのデメリットもあるものの、他の飲料容器に比べて口当たりがよく、保存力が高い点が特徴です。


ガラス瓶のリサイクル率をチェックには、「リターナブル瓶」と「ワンウェイ瓶」の違いを知っておく必要があります。

まず「リターナブル瓶」は、業者に回収された後、洗浄してそのまま再使用される瓶のことです。

僕たちB.M.B Breweryのビールは「ワンウェイ瓶」を使ってます。

ビール瓶、牛乳瓶、一升瓶などの多くはリターナブル瓶として回収されており、ビール瓶のうち99%、一升瓶のうち88%が再使用されています。

ビール瓶のリサイクル率99%というのは大手ビール会社の話だと思うんですよね。多分。

リターナブル瓶は20~30回使うと再使用できなくなりますが、その後は細かく破砕され「カレット」と呼ばれる原料となり、新しい製品に生まれ変わります。


一方、「ワンウェイ瓶」はリターナブル瓶とは違い、再使用することを前提とせずに作られたガラス瓶のことです。

回収後はそのまま破砕され、カレットとしてリサイクル原料に使用されます。

ワンウェイ瓶は、幅広いガラス製品にリサイクルできるというメリットがある反面、リターナブル瓶のように原形のまま再使用されないため、比較するとやや環境負荷が大きい点が指摘されています。

繰り返します。私たちB.M.B Breweryがいま使っているのはワンウェイ瓶なのです。


「ペットボトルを始めとした容器包装のリユース・デポジット等の循環的な利用に関する研究会(環境省)」が発表した資料によると、一回使用あたりのCO2排出量が最も少ない飲料容器はリターナル瓶で、二番目に少ないのが紙パックであることが分かっています。


また、各容器の輸送距離100キロメートルと500キロメートルのCO2排出量も比較したところ、リターナル瓶が最も少ないという結果が出ています。


使用済みの容器を加工して別の製品にリサイクルする場合、その工程でCO2が排出されてしまうことがあります。

その点、リターナル瓶は洗浄するだけ元の状態のままリサイクルできるため、CO2排出量が少ないのではないかと考えられています。


読んでいただき、ありがとうございます。

再度繰り返します、ここで知って欲しいのは僕らB.M.B Breweryがいま使用しているのはリターナル瓶ではないという事。

リターナル瓶を導入すればいいのでは?しかし、缶製品でしか出せない品質があるのです。

本文にも書いてありますが、やはり溶け込む酸素の量を減らす(←ここは後日紹介します)という事。紫外線による光劣化を減らすという事。大きく上げればこの2点です。


クラフトビール業界では缶の製品の優位性に気づいています。その証拠に新規参入のクラフトビール醸造所には、缶の充填機を導入する所が増えています。また、いままで瓶製品を扱っていた醸造所も缶製品にスイッチングしているところも多いです。あそことか、あそことか。あそこも。

あととりわけやはり輸送コストや陳列する際スタッキングできるのも大きな魅力ではないでしょうか?


今回は長々と読んでいただきありがとうございます。

あと1週間を切りました。スパートかけていきます。